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2022 Jリーグ 第13節 埼玉スタジアム2002 サンフレッチェ広島戦

2022 Jリーグ 第13節 埼玉スタジアム2002 サンフレッチェ広島戦

前節はACLでの戦いを終えて久しぶりの国内、リーグ戦でしたがアウェーで柏を相手にスコアレスの引き分け。

リーグ戦は3月に行われたホーム、磐田戦(第5節)で快勝して後、続くアウェーでの札幌戦ホームでの清水戦アウェー FC東京戦、そして前節と直近5試合は負けなしという結果ながら4試合連続での引き分け。

「5試合負けなし」「4連続引き分け」をどう見るかは、そのチームが目指している目標、置かれているリーグでの立ち位置みたいなものによって変わってくると思います。仮に残留が目標みたいなチームであれば、負けなかったことを評価することも十分できるとは思いますが、残念ながら浦和はそういう立場ではありません。

今シーズン「リーグ優勝」なんて大きな目標を掲げている以上、客観的には評価しにくい結果だと思いますし、直近の4試合で奪えたゴールは2得点のみ、さらに2得点ともPKという(別にPKが悪いわけではないですが)得点力の問題。おまけにその得点を奪った2試合とも先制しておきながら追いつかれて終わるという「勝点の落とし方」...... などなど、リーグ戦、全日程の 1/3 が消化される中で解決しなければいけない課題が山積している状況は非常にもどかしい。

そんな中迎える今節からのホーム3連戦。金曜日→水曜日→土曜日と中4日→中2日で3試合が行われますが、対戦相手はすべて現時点での上位チームとなる、広島(7位 / 第12節終了時点)、横浜F・マリノス(3位 / 同)、鹿島(首位 / 同)。その手始めとなる今節の対戦相手は前節、首位の鹿島を3得点、無失点で破った好調の広島です。

リーグ前半戦のまさに天王山となるような3連戦。ここで3連勝とまではいかなくても、2勝して勝ち越すことができれば後半戦に向けてチームの勢いも増すでしょうし、ここまでの直近5試合「負けなし」「失点数わずか2」という部分をポジティブに受け止められる余地も生まれるかもしれません。しかし、逆にこの3試合で1試合当たりの獲得勝点が「1」以下のような結果になれば、今シーズンの目標を「優勝」から「残留」に切り替えなければならない最悪の事態になりかねないでしょう。

そのくらいの危機感を持ってのぞんで欲しい今節、広島を相手にどういう戦いができるのか、注目の一戦となりました。

スターティングラインナップ

2022 Jリーグ 第13節 埼玉スタジアム2002 サンフレッチェ広島戦 スターティングラインナップ

さて今節のスタメンは、最終ライン左から明本さん、ショルツさん、岩波さん、馬渡さん。ダブルボランチに敦樹さんと平野さん、左のSHに関根さん、右にモーベルグさん、トップ下に小泉さんを配置し、1トップにシャルクさんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブには知念さん、宮本さん、柴戸さん、江坂さん、松尾さん、ユンカーさん、そして彩艶さんが控えます。

ユンカーさんが指の骨折から早々に復帰してくれたことは攻撃面ではプラス。ただ無理はしないでねってところ。前節はショルツさんと岩波さんの立ち位置を左右で入れ替えていましたが、今回は左にショルツさんという立ち位置に再調整。ボランチのコンビは平野さんを引き続き先発させつつ、敦樹さんで攻撃面でのボランチ縦関係を明確にしようとする意図か。また、小泉さんが久々の先発となりました。

対する広島は、最終ライン、左から佐々木 翔選手、荒木 隼人選手、塩谷 司選手の3バック。アンカーの位置に野津田 岳人選手、左のWBに柏 好文選手、右WBに藤井 智也選手。インサイドハーフに満田 誠選手と森島 司選手を配置し、最前線2トップにジュニオール サントス選手、ナッシム ベン カリファ選手という並びの 3-3-2-2(3-5-2)スタート。GKは大迫 敬介選手。

敵陣でのボール奪取からの両WBを高い位置に押し上げる形でのショートカウンターを意図した前線からの積極的なプレッシング、前線プレスがハマらないと判断した瞬間の切り替えと守備ブロック形成の速さ、今シーズンの広島は彼ら伝統とも言える3バックシステムを基本にしながら非常にアグレッシブかつ整理された印象のチーム。

幅を獲るWB、さらにそのWBの人選も単独打開が可能なアタッカーをそろえているため、サイドでの攻防はかなりウチのSB、SHにとっても負担のかかる部分で、ここで押し負けると厄介。また、ボール非保持時の前線プレスも、前述の通りかなりアグレッシブに2トップ+インサイドハーフが押し出してくるので、このプレス回避についてはウチの選手たちのポジショニングが非常に重要になってきます。

プレス回避、アタッキングサードへの侵入までは狙いが出せた浦和
ただ今回もオフサイド判定に泣かされる結果に

ウチのビルドアップはいつも通り2CBでスタートしますが、平野さんは相手2トップの間で背中を獲るポジショニング。柏戦同様、相手はアンカーが1枚なので、ウチとして使いたいのはここの周辺スペース。基本的には小泉さんがここのスペースを使いますが、前線から小泉さんが落ちてビルドアップのサポートに入った場合は代わりに敦樹さんが上がってみたいな感じで、中盤の縦関係のポジションチェンジはかなりスムーズにできていました。

また、ワイドに張るモーベルグさんと関根さん(明本さんの場合もあり)で相手WBを押し込みつつ、インサイドワークする馬渡さんや明本さんが相手2列目周辺で立ち位置を獲ることで、相手1列目を越えてボールを前進させるという点では比較的立ち上がりからうまくいった印象はあり。

広島は前述の通り、前線から積極的にプレスには出てきますが、ウチが狙うような、最終ラインのビルドアップに対してガーっと相手が出てきたところを裏っ返せる程、無茶な前線プレスではなく、ウチの2CBに2トップは規制はかけつつも2列目との距離感は意識。

平野さんや小泉さんなど、ウチの中盤にボールが入ったところでプレスのスイッチを2列目の迎撃+2トップのプレスバックで入れる(要するに中盤を前後から圧縮する感じのプレス)という感じのやり方をしてきたため、1列目を越えるのはある程度簡単に見えつつも、そこからアタッキングサードに入ろうとするところで最前線とボールホルダー間をハイプレスで遮断されるって感じになっていて、これがボール持てて、うまく前進もしてるみたいに見えるけど、フィニッシュまで持ってった回数は少ないよねっていう結果に。

その意味で前半14分あたり、馬渡さんのフリーキックが直接相手ゴールに吸い込まれた幻のゴールがオフサイド判定にならなければこの試合の流れも変わったかなと思うとタラレバですが非常に残念。

中盤での相手ハイプレスを回避するために人数を使ってしまうので、最前線に人が足りなくなるみたいのは、フィニッシュの形にも現れていたように見えて、今節はあまり相手ペナルティエリア内、ニアゾーンを獲りに行くようなプレーより、バイタルエリアからミドルシュート狙うケースが多かったと思います。これはもちろん、シャルクさんにしてもモーベルグさんにしてもそういうプレーが得意だからというのはあると思いますが、一方で彼らを追い越すような動きをする選手がいなかったことも影響していたんじゃないかなと。

まぁこの辺はあれだけスピードと突破力のある両WBが相手にいる状況で、あまりSHの大外をオーバーラップするような動きはしにくいだろうなと想定される明本さんや馬渡さんがアタッキングサードでは後ろでサポートする形で自重気味なポジションを獲ったことも影響している気もしますが、モーベルグさんなんかは味方のサポートを待つよりも自分で仕掛けたい感じの人なので、速く攻めきりたい人たちともう少し押し込んで攻撃に厚みを出したい人たちっていうチーム内での認識のズレがありそうな点は少し気になるところ。この辺の含め、前に人数をかけるべきところでは思い切ってリスクをとるっていう部分の判断がもう少しチーム全体として明確にできると少し状況も変わりそうな気もします。

結局前半スコアレスで折り返すと、ハーフタイムに広島がナッシム ベン カリファ選手→松本 泰志選手として前線を1トップ、中盤をダブルボランチに変更。これによって残念ながら前半ある程度使えていたアンカー脇のエリアに入っていくことも難しくなって縦にパスが入らなくなるとゴールが遠くなる展開に。

これを打開するため、60分に関根さん→江坂さん、シャルクさん→ユンカーさんとして中央エリアに強力なタレントを追加。これが一旦は功を奏してユンカーさん×江坂さんコンビで中央からボールを前進させることに成功しますが、相手WBとの駆け引きでかなり強烈なアップダウンを強いられている両SBは、ユンカーさんと江坂さんが展開する縦に速い攻撃に付いてって攻撃参加できるほどのパワーが残ってない印象で、アタッキングサードでサイドからのサポート含め、ぶ厚い攻撃が展開しにくいっていう状況は改善されず。

74分に小泉さん→松尾さん、敦樹さん→柴戸さんと交代策をとりますが、前述の通り縦に速いカウンターを展開する気満々の元気な最前線と、疲れ切った最終ラインみたいな感じ(この辺は酒井さん、大畑さんが負傷離脱してしまっていてSBの交代で変化を付けるみたいのが現状できないのが影響している気もします)になってしまって結局最後は前線の個人頼みみたいな感じで90分が終わってしまった感じに。なんていいますか、やっぱ前半のウチに先制しとかないといけない試合だったよねというところで、内容的にはよかったと思うんですが、結果的にはまたモヤモヤ継続の5連続引き分けになってしまいました。

いやぁ辛いですね。この試合だけを見れば、広島は相当オーガナイズされたチームで正直強かったですし、実際に順位的にも上の相手に対して時間帯によっては優位に試合を展開しつつの無失点ドロー。これって十分評価に値することだと思うんですけども、ウチの直近の試合の経緯、目指している場所と現在置かれている順位を考えれば不満が溜まっちゃうのも仕方ないという......

とはいえ、守備的には非常に安定していて、ヤバイってところでも各選手がきちんとハードワークして相手に完全にフリーではやらせてないですし、西川さんの安定感も含め、無失点試合を継続できていることは素直に評価すべきかと思います。

攻撃面、特に得点を奪う力という点に関してはもちろん課題だらけですが、これはなんかスーパーな選手が入ってくればとか、所謂「銀の弾丸」を求めがちですけども、そんな単純な話ではなく、チーム全体としての練度を上げていく必要があるでしょう。リーグ戦日程の 1/3 が終わってんのに悠長なこと言ってんじゃねぇよという意見もあるとは思いますが、ここを乗り越えて前進できるか、続くマリノス戦、鹿島戦で勝ちにこだわる姿勢を改めて見せられるのかがひとつの試金石になると思いますので、我々もホームでチームを後押しできるように気持ち入れていきましょう。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 16,030人
天候: 雨 / 気温 20.2℃ / 湿度 90%
試合結果: 浦和 0-0 広島(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: 平野(警告×1/ラフプレー)、柴戸(警告×1/ラフプレー)
主審: 飯田 淳平 氏
順位: 16位(2勝4敗6分/勝点12/得失点差+1)

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