2022 Jリーグ 第15節 ヨドコウ桜スタジアム アウェー セレッソ大阪戦
写真は「DAZN」中継映像から引用
前節まで続いたホーム3連戦は3引き分けで積めた勝点は「3」。磐田戦の1勝も含めてここまで8試合負けなしと考えるか、7連続で勝てなかったかと考えるかはチームが目指す目標や置かれている立ち位置によるとは思いますが、リーグ戦の日程を14試合消化しての勝点「14」はペース的には3試合で勝点「3」ペース(つまり1勝2敗ペースってことで負け越しですね)。
まぁぶっちゃけリーグ優勝を目指すとか公言しているチームの勝点ペースではないですよねというのは間違いなく(例年の優勝チームの勝点獲得ペースは概ね3試合で「6」~「7」ですから2勝1分け、たまに2勝1敗くらいのペース)、ここから先を全勝したとしても到達する勝点は「74」(残り20試合なので)と、「怒濤の20連勝」みたいな奇跡が起こったとして「優勝も可能性はありますね」という状況。つまりほぼ優勝なんて目標はどっかにすっ飛んでいっているわけで、今は自分たちが目指しているサッカーを信じて完成度を高め、目先の1試合を勝つことという、まず手の届く範囲でできるこををやっていくしかない。
そんな状況で迎える第15節は、アウェーでのセレッソ大阪戦。セレッソは直近5試合で2勝1敗1分けですが、前節はガンバを相手に3得点して快勝と、いい流れで迎える今節。そういう相手にアウェーで厳しい戦いにはなりますが、ウチとしてもここはなんとしても勝って流れを引き戻したい重要な一戦となりました。
まぁ先に書いておきますが、ちょっと試合内容にイラッとしてレビュー書かずに寝ちまって、翌日は午前中からガッツリお仕事の予定が入っていたのでレビュー書くのが遅くなりました。試合見直す気力もないのでうっすらとした記憶を元に簡単に書いておきます。
スターティングラインナップ
さて今節のスタメンは、最終ライン左から大畑さん、ショルツさん、岩波さん、宮本さん。ダブルボランチに岩尾さんと平野さん、左のSHにシャルクさん、右に関根さん、トップ下に小泉さんを配置し、1トップにユンカーさんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブには知念さん、馬渡さん、大久保さん、柴戸さん、松尾さん、江坂さん、そして彩艶さんが控えます。
大畑さんが復活(まだフェイスガード付けた状態ですが)。宮本さんが前節に続き2試合連続スタメンということで、この両SBの運動量を活かしたサイドからの攻撃というのは狙いのひとつか。
また、今節はシャルクさんを左サイドに置いて右に関根さんを移動し、小泉さんとユンカーさんの縦関係を作る配置に変更。前々節の横浜F・マリノス戦では、最前線のスタメンは同じで、シャルクさんをトップ下、関根さん左、小泉さん右の並びになっていて、レビューでもシャルクさんが左だと思ったけど違いましたねっていう書き方をしました。
本来彼の持ち味を活かすならこのポジションかなと思うと同時に、サイドの守備を考えるとそこまで対人で強度がある人でもなさそう(守備は頑張る人だというのはわかるけど守備的なプレー精度という意味で)なので、トップ下に置いておいてスタートさせたリカさんの考えもなんとなくわかりましたけども(トップ下から必要ならサイドに流れればいいわけだし)、今節はより明確にサイドの高い位置を獲って欲しいっていう意図の表れか、それともやっぱり最初から左サイドに置いておく方が彼の持ち味が活きると考えたのか。
対するセレッソは最終ライン左から山中 亮輔選手、西尾 隆矢選手、マテイ ヨニッチ選手、松田 陸選手。ダブルボランチに原川 力選手と奥埜 博亮選手。左のSHにジェアン パトリッキ選手、右SHに毎熊 晟矢選手、トップ下に清武 弘嗣選手を配置し、最前線のワントップがアダム タガート選手という並びの 4-2-3-1 スタート。GKはキム ジンヒョン選手。
ポジショナルプレーどこ行った? って感じですが結果さえ伴えば......
セレッソは左のSBに山中選手を配置しているので、狙いとしては彼の左足を活かしたサイドからのクロスが武器。逆にウチとしてはこのクロス発射台をなるべく相手陣の低い位置に押し込みつつ、彼の守備的な部分でのウィークポイントを突いていきたい。
ウチの両サイドに大畑さん、宮本さんという運動量豊富で、90分上げ下げを苦もなく実行できる2人を配置し、さらに関根さんを山中選手とマッチアップさせたのはその辺の狙いもあってのことでしょう。
特にセレッソの左サイドはパトリッキ選手がインサイドにしぼってプレーすることが多く、その外側を山中選手がオーバーラップする形が基本になりますが、ここの関根さんと山中選手とのマッチアップ、さらに内側は宮本さんとパトリッキ選手とのマッチアップという部分で立ち上がりから役割分担も結構はっきりしていた印象があり、セレッソ対策はきちんと考慮した上での人選がうかがえます。
マリノス戦も鹿島戦も前半の立ち上がりに失点して難しい展開にしてしまった部分もありますから、まずは守備の部分をしっかり整理して、立ち上がりに相手の攻撃を抑え込むこと。そこからポゼッションを高めて押し込もうという意図は見られ、その辺に関してはプラン通り進んだようにみえました。
ウチのビルドアップは2CBの脇、基本的には岩波さんの左側に岩尾さん、もしくは平野さんが落ちる形での3枚回し。これでショルツさんを右サイドで縦に進出しやすくしつつ、相手のカウンターに対しては岩波さんが中央で対処する形になりました。
この辺は相手のロングカウンターに対して当然リスクを取る形にはなりますけども、きちんとボール保持して押し込めていれば相手前線の1枚だけでやられるほどウチの最終ラインもやわではないので、許容できるリスクテイクだったと思います。
セレッソの前線からのプレスに関してもこの3枚回しでうまく回避して前進できていましたし、立ち上がりは少し相手の圧力に苦しんだイメージでしたが時間の経過に伴いボール保持はできる状態に。問題はここからいつもの相手1列目を超えた後、アタッキングサードでどう崩しきるかなんですが、ここはまだ答えが見えないですね。
ユンカーさんがいるので常に相手ディフェンスライン裏には彼がプレッシャーをかけ続けてくれていますし、それで相手最終ラインはなかなか積極的なポジショニングができず、相手中盤を間伸びさせることには成功していたと思います。チャンスさえあればユンカーさんを狙って縦にスイッチを入れることもできますし、その辺はユンカーさんのおかげで攻撃の選択肢が増えるというのはメリット。
しかし一方で縦に速い攻撃に傾倒する感じもあって、じっくり押し込んでもいいんじゃないかなという時間帯でもスペースさえあれば蹴っちゃったり、ダイレクトプレーで縦に急ぐ印象を個人的には感じました。
わかるんすよ。ここのところ点獲れてないしさ、ユンカーさんが大爆発したマリノス戦のイメージもあるし、実際にユンカーさん起点でチャンスにもなってるのでオープンな展開に持っていった方がなんかうまくいきそうって考えるのも。
ただ、元々はしっかり相手よりも優位な立ち位置をとって相手をうまく引き出したりずらしたりしつつ、それによって作り出したスペースを活かしてフィニッシュまで持っていくのが持ち味のサッカーを指向しているはずなのに、今はそれよりも細かいワンタッチプレーなどで縦に速く抜けていくことが重視されすぎている気がします。
流石に相手も実力拮抗したプロなので、守備ブロックをしっかり作っているところに突っ込んでいって簡単にその間をワンツーやダイレクトプレーでぶち抜くなんてのを連発できるほど楽ではありませんし、最初からそういうプレースキームを指向しているならまだしも、そうじゃないチームがいきなりやったところで結局は付け焼き刃。
セレッソはボールサイドにしっかり人を寄せる守備をするので、多少時間かかってもしっかり左右にボール動かして揺さぶるとか、それによって生まれたギャップを突いていくみたいなことをもう少し丁寧にやってもよかった気がしますが、まぁたらればでしょうね。結果が出ていないのでまずは1点先に獲るって方に傾くのも仕方ないし。
それでも前半には何度かチャンスを作っていて、小泉さんとユンカーさんのところで相手GKからのリスタートを引っ掛けてゴールしたシーン(惜しくもユンカーさんの位置がオフサイド)や、シャルクさんのダイレクトプレーをきっかけに発動したカウンターから、最後はシャルクさんの右足でのシュートがポストに当たったシーン(厳しいこといえばあれはダイレクトで叩き込んで欲しかったけども)など、1点奪えるチャンスもありながらそれを奪いきれなかったことで後半の悲劇が。
前半終了間際に少しユンカーさんが相手との接触で痛めたっぽくてハーフタイムに江坂さんに交代したんですが、個人的には江坂さんが入ることでもう少し全体を押し上げた形で相手を押し込む時間帯が増えるかなと思ったんですよね。ところが江坂さんにワントップが代わった後も狙いはユンカーさんがいたときと同じやり方を継続したので、なんかピッチ上の選手の特性とミスマッチだなと。
前述したとおり、ユンカーさんがいるならある程度縦に速くでいいと思うんですが、江坂さんはユンカーさんとは特性が違いますし、彼をうまく追い越して行くような動きをする選手がいないと良さが活きません。ところが縦に速く、ダイレクトプレーでガンガン突っかかっていくっていうやり方を継続した結果、前半より可能性減っちゃったなみたいな。
で、多分リカさんもうまくいってないなって感じたんだと思いますが、67分に平野さん→柴戸さん、関根さん→大久保さん、シャルクさん→松尾さんとして松尾さんをワントップに配置。江坂さんを左サイドに出します。ただこれでますますシンプルに縦、そしてサイド、あとは個人技で突破してきてねっていう感じのやり方になってしまったので工夫が少ないなみたいな。
失点は関根さんのハンドリングによってPK。関根さんに関してはあそこで無理にタックルいく必要性もなかったですし、VARあるので手を挙げた状態の所謂バンザイタックルは駄目絶対。気持ちはわかるけどもうちょい冷静にやって欲しいってのはありつつも、その前の時点、清武選手にフリーで持ってかれたシーンが関根さんが無理しなきゃいけなくなった要因なのであれはもう少しマークを整備しておいて欲しかったなというのが正直なところ。
2点目はリスクとりにいかなきゃいけない時間帯に高い位置に上がったショルツさんの頭を越えた中途半端な場所に相手のロングフィードが落ちちゃった不運もありましたが、なんか人数はいたはずなのに足止まっちゃってたし、完全にとどめだったのでさすがに脱力しました。
ということで、連続引き分け記録は止まったけど、敗戦で止めるっていう最悪の結果に。ここまで結果がでないと現場に色々とプレッシャーがかかってくると思いますけども、クラブはこういう時ほど方針を明確に、できれば現場を守る情報発信をして欲しいなと思います。今の時点でリセットボタン押してもあんま意味を感じないですし、変な欲を捨ててリーグは残留に目標を切り替えれば、それが達成できないと思えるほどひどい状態ではないでしょう。来年本気だそう。
さて、週末は引き続きアウェーで福岡戦。もう勝利という結果以外はいらねっていう状況ですのでそれだけを願って画面越しにサポートします。
試合ハイライト
試合データ
観客: 7,436人
天候: 晴 / 気温 24.5℃ / 湿度 60%
試合結果: C大阪 2-0 浦和(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: -
主審: 佐藤 隆治 氏
順位: 14位(2勝5敗8分/勝点14/得失点差-1)
この記事が気に入ったらサポートしてみませんか?
スタジアムでのビール代にさせて頂きます。