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2024 Jリーグ 第9節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

2024 Jリーグ 第9節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

前節は金曜日のアウェーで柏さんに完敗して、色々とモヤモヤした週末を過ごさせられたわけですけども、上を狙うには連敗だけはダメ絶対、ということで、過ごしやすい、いい天気の中、土曜日の埼スタへ。

今節の対戦相手はガンバ大阪さんということで、気候も良いし、週末、土曜日で多分人も大勢入るだろうし、熱い戦いになることは間違いなし。ここでしっかり勝って悪い流れを断ち切りたい重要な一戦となりました。

スターティングラインナップ

2024 Jリーグ 第9節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦 スターティングラインナップ

ショルツさんが無事復活。佐藤さんは古巣対決でスタメン奪取したかったでしょうけど、神がお戻りとあれば仕方なし。

岩尾さんが引き続き別メニュー調整で仕事復帰できていない状況、かつ前節は敦樹さん、小泉さんのインサイドハーフコンビでうまく行ったとはいえない状況でしたから、インサイドハーフの人選をどうするのかは気になっていましたが、今節は敦樹さんと大久保さんのコンビに。そして中島翔哉さんを左のウィングでスタメン起用と、少し人の配置をいじってきました。

対するガンバさんは宇佐美選手を1トップに置いた 4-2-3-1 スタート。宇佐美選手は純然たる1トップというより、かなり自由に動き回って中盤での作りからチャンスビルド、さらにはフィニッシュまで絡む、こちらからするとめんどくせぇ役割。

あちらもボールは握ってアタッキングサードまでは侵入するけどそこから先が個人の能力に依存している状態で、一時期、宇佐美選手が絶好調みたいなときは得点できていましたが、ここ数試合は得点できずに勝点が積めず。前節は鳥栖に競り勝って久しぶりの勝点3と、我々同様、思ったより勝点が積めずに中段順位以降に留まっている状態。

とはいえ、ボールは持てるチームですし、タレントも揃っていますので、簡単な相手でないことは確かです。

チャンスは作るも決めきれない攻撃、繰り返される安い失点・・・・・・ 密雲不雨

前節の柏戦に続いての連敗っていうことでショックも大きいため、あまり試合内容の細かい部分よりも特に直近2試合における個人的な所感をまとめておきます。

まず、前提として、私、個人的には現在のサッカーにそこまで絶望してないです。

前にも別のレビューで書きましたが、各試合1失点くらいは想定内なので別に何とも思わんし、チャンス創出自体は出来ているからあとはそのチャンスで決めきるかどうかみたいな話で、チャンスが全く作れない、どうやって点を獲るのか見えない、みたいなお先真っ暗な状況とは違うと思ってる。別に楽観はしていないし、得点の兆しがありつつも、でも実際には決まんないよねっていう部分にもどかしさを感じもするけれど。

ただ、ひと言でいうと、もうちょい頭使ってサッカーして欲しい。

いや、頭使えとかいうと今のチームが頭使ってないみたいな、なんかひどい悪口を言ってるように捉えられる気もするけど、柏戦も今節、ガンバ戦も、サッカーって相手がいるスポーツだってことを忘れてんじゃねーかなってのが正直な感想。

例えば、今節立ち上がり、ガンバが前からプレスに出てくるのを利用して相手守備ブロック1列目の背中でうまくボール引き出したところからアタッキングサードに侵入できていて、序盤についてはウチの方がうまく試合に入ったと思いますが、これで相手が少し前線プレスをゆるめて、ミドルブロックを作る形に変えた場合は、同じやり方だと中盤にスペースがなくなります(実際に15分くらいからガンバがそういうやり方に変えたので中盤にスペースがなくなってた)。

一方で、相手が少し引いてくれるならば、最終ラインではボールを持てるようになるわけですから、次の手として、ウチの2CBが少し幅を獲って、速めの横パスで相手を左右にスライドさせて、空いた逆サイドに対角線上のロングパスを狙うみたいなことが考えられる分けです。別にこのやり方が正しいとかいうつもりはないですが、少なくとも相手の状況に応じて都度やり方を変えていくのが駆け引きってやつだと思うんですよ。

で、実際にウチの左CBには左利きで対角の前田さんにロングパス蹴れるホイブラーテンさんがいるわけだし、ホイブラーテンさんにボール入った瞬間に同サイドのインサイドハーフやワイドが縦抜けを意識させる、さらに逆サイドのインサイドハーフが中央にポジションを獲りにいくような動き(そういう意味では敦樹さんのポジショニングは全般的にそういう味方を活かそうという意図が希薄に感じる)を見せれば、当然相手ディフェンスブロックは急いでスペースを消そうとスライドしてくるわけで、結果、逆サイドに張った前田さんはフリーになりやすくなるでしょう。そしたらそこにホイブラーテンさんから斜めに蹴りゃいいんすよ。

もちろん、距離の長いパスの成功率は下がるので、そんな簡単にパスが通るとは限りませんけども、パスが成功するかどうかはそこまで重要じゃなくて、そういう狙いを相手に意識させることが重要。

この狙いが再現性のある形で何回か実行され、その中で1、2回でも前田さんがドフリーで仕掛けてチャンス創出できれば、相手SBは前田さんを気にしてスライドしにくくなるかもしれません。そしたら前田さんはフリーになりにくくなるかもしれないけれど、今度は相手CBとSBの間、つまりハーフスペースをインサイドハーフが狙いやすく出来るかもしれない。さらにこれに対応しようと相手がリアクションするなら・・・・・・ というスパイラル。

どうやったら相手を邪魔なところからどかして、自分たちが使いたいスペースを作るのかっていう戦略性がサッカーの醍醐味のひとつだと思うんですけども、今のチームからはこの逆算みたいなのが感じられない。

相手がミドルブロック作ってスペース消してるのに中盤でボール受けようとする。結局中盤のマークがキツイからグスタフソンさんが最終ラインまで落ちてきちゃう(グスタフソンさん個人のプレーが悪いという意味ではない)。それで彼自身はボール触れるかもしれないけど、先に書いた「相手を動かすっていう目的のための手段」として落ちるんじゃなく、「ボール触るっていう目的」のために落ちてきちゃうから徐々に手詰まりになる。

もちろん、グスタフソンは相手を動かすために逆算して落ちてるのかもしれない。でもそれがチームとして共有されていないので、観戦している側からするとグスタフソンさんはボール受けてるけどあまり効果的なポジションで受けてるようにも見えないし、ボールは回るけど完全には崩せてはないよね、みたいな状況を永遠と見せさせられることになるわけですよ。

だから途中交代で誰が入ってくるとかもあんまり関係ない。その選手個人は特定ポジションで良い動きをするかもしれないけれど、部分最適化だけではチーム全体のパフォーマンスが劇的に向上することはないから。

そんでもって、見た目的にはウチが押し込んでいるような状況(しかも決定機を何回か作ってるから「なんか勝てそう」って期待値が高まった状態)から、不用意な横パスを奪われてカウンターから失点、敗戦するんだから、そりゃサポーターからぶち切れられてもしかたないわなという。私は別にキレてないけど。怒っても仕方ないし。

柏戦のレビューでも、「相手が前からガンガンプレスに出てきてるんだから、まずはそれを下がらせるために裏狙うとかしろよ」って書きました(ヘグモさんも試合後インタビューでそういう狙いがもっと必要だった的な事をおっしゃってました)。

ところが、試合後に選手インタビュー読んだら「簡単に裏に蹴ってもはじき返されるだけだし」みたいなこと言ってるわけですよ。いや、とにかく裏にボカーンと蹴って、それだけで得点してこいとか、それを90分続けろ、なんて誰も言ってないというか、多分ヘグモさんもそんなこと思ってない。

そういう狙いを見せて相手にリアクションさせよう、そうやって自分たちが有利な状況に持っていこうする努力が必要でしょって話。

当然、すべての狙いがこちらの思い通りになるとも限らないから、無駄骨になることもあるかもしれないけれど、最初からその手間を惜しんで、実行したことは全部結果につながらないと嫌だ、無駄なことはビタイチしたくない、あるいはトレーニングで決めたことだけやるんだっていう考え方では駆け引きにならんというか、サッカーにならんでしょう。

ということで、最初の話に戻るんですが、もっと頭使って戦ってくれ。そしたら結果は徐々に付いてくると思うんです。

あ、でもウチに限らず日本のサッカー界全般的にこういう傾向ありますよね。「自分たちのサッカー」みたいな言葉好きだし。事前に仕込まれたことは愚直に、勤勉にやるけど、相手がこうきてるから今はこうやった方がいいんじゃね?みたいに自分たちで頭使うのは苦手な傾向。

監督、コーチが事前に仕込んだり決めたことだけで常に勝てるならサッカーはなんて簡単なスポーツでしょうよ。

サッカーでも仕事でも、目標や方針、ルールやマニュアルはあるかもしれないけど、結局は提示されたそれら情報と与えられた権限の範囲で、個々の状況に応じた適切な判断をできる人なり、そういう人がそろった組織が結果を出すもの。少しずつでもいいからそういうチームに成長していって欲しい。

試合ハイライト

試合データ

観客: 41,377人
天候: 晴 / 気温 25.6℃ / 湿度 20%
試合結果: 浦和 0-1 G大阪(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: -
主審: 西村 雄一 氏
順位: 12位(3勝4敗2分/勝点11/得失点差±0)

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