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2022 Jリーグ 第1節(リーグ開幕戦) サンガスタジアム by KYOCERA アウェー 京都サンガF.C.戦

2022 Jリーグ 第1節(リーグ開幕戦) サンガスタジアム by KYOCERA アウェー 京都サンガF.C.戦

今年もいよいよJリーグが開幕。リーグ開幕の前哨戦として先週行われた FUJIFILM SUPER CUP 2022 では川崎に快勝して否応にも期待が高まる中での開幕戦ですが、相手は久しぶりのJ1昇格初年度とはいえ曺貴裁さんが率い、チーム特性的に苦手な傾向のある中盤の守備強度が高い京都。さらに新スタジアムでの開催と過去の経験から気を引き締めないと足元をすくわれそうな予感も。

とはいえ、リーグタイトルを目指す今シーズン、こういう試合を当たり前に勝って勝点3を積んでいけるかどうかが非常に重要ですから、その辺に注目しつつの非常に楽しみでもある一戦となりました。

で、開幕戦ってのもありますし、久しぶりに京都さんがJ1復帰したというのもあって、今節は現地行ってました。久しぶりの京都なので金曜日に前乗りして試合翌日を1日観光、日曜日の夜にこっちに帰ってきたので現地で観た試合以外は見返す時間もなく、ハイライト映像で観られる部分以外はほぼ記憶に頼って書いていますので折角の開幕戦なんですけども今回は手短にまとめようと思います。

スターティングラインナップ

2022 Jリーグ 第1節(リーグ開幕戦) サンガスタジアム by KYOCERA アウェー 京都サンガF.C.戦 スターティングラインナップ

さて2022年、リーグ開幕戦戦のスタメンは、最終ライン、左から馬渡さん、犬飼さん、岩波さん、酒井さん。アンカーの位置に柴戸さん、インサイドハーフの位置、左に敦樹さん、右に安居さん、左のSHに明本さん、右に関根さん、1トップに江坂さんを配置した 4-1-4-1 スタート。GKは西川さん。

スタジアムで観ていた席が結構前の方だったこともあり、ちょっとピッチ全体を見渡せたわけではないので並びはわかりにくかったんですが、この 4-1-4-1 を基本に、守備時は安居さんが江坂さんと並ぶ位置まで出ての 4-4-2 に可変していたように見えました。インサイドハーフの安居さんが最前線に出ていくのと合わせて敦樹さんが柴戸さんと並ぶ位置まで落ちる形ですね。

新型コロナウイルス感染症の関係もあってこれが対京都、開幕戦としてのベストメンバーだったかといえばその辺はわかりませんけども、今おかれた状況の中でベストとリカさんが判断してピッチに送り出したメンバー。ショルツさんをベンチにしたのは続く神戸戦やガンバ戦という連戦を考慮してのことでしょうし、小泉さんや大畑さんがベンチにはいましたが、彼らも開幕前の状況から考えればスタメンというのは難しい状況だったと思いますので、あとは選ばれた11人がしっかり結果を出せるかどうか。

対する京都は、最終ライン左から麻田 将吾選手、メンデス選手、アピアタウィア 久選手、白井 康介選手。アンカーの位置に川崎 颯太選手、2列目に松田 天馬選手と武田 将平選手。最前列が左から豊川 雄太選手、ピーター・ウタカ選手、武富 孝介選手という並びの 4-3-3 スタート。GKは上福元 直人選手。

京都のプレス、特にハメられた感はなかったですけど

京都は事前の予想通り、前線からガンガン前に出てきてプレスをハメてくるやり方でしたが、個人的にはそこまであのプレスにハメられて蹴らされたという印象はなく、どちらかというとああいう前プレが来る前提で、前線に配置した明本さんのようなある程度雑なイーブンなボールでも収めてくれる人を起点に、相手の前線プレスを裏っ返しちゃおうっていう意図が見えましたし、実際にそれでプレス回避からサイドを起点にアタッキングサードに侵入するところまで行けていましたので、内容的にはある程度ウチの狙い通りだったのかなと。

もちろん、ショルツさんがいない、犬飼さんも本来の持ち味が出せる右のCBではなくショルツさんの穴を埋める形で左CBでの起用でしたし、中盤には岩尾さんや平野さんというボールを保持できる選手もいない状況で、相手は前からガンガンはめてくるとなると、西川さん含めて最終ラインでのビルドアップから中盤でじっくり組み立てようみたいな時間は与えてもらえないし難しいので、ある程度割り切って中盤をすっ飛ばしてしまおうという感じだったのかもしれません。

それでもうまく最終ラインで相手のプレスを引きつけておいてからサイドの深い位置へ一発で通すような形。特に右でボール保持しつつ相手を同サイドに圧縮させておいて、そこから一旦西川さんを経由して逆サイドの明本さんまで一発で通すようなダイナミックな展開は京都のプレスを無効化しつつボールを前進させるのに効果を発揮していて、明本さんが起点作ったところで、後ろから馬渡さんがサポートしたり、そこで相手中央スペースに江坂さんや安居さんが侵入して前向きにボール受けるみたいな形は作れていました。

サイドの深い位置獲ったところから中央への折り返しにズドンみたいなの、フィニッシュに絡んだ選手は異なりながらも再現性のある形で何度か繰り返されていましたので、あの辺は狙い通りだったのかなと。まぁ今節を言ってしまえば、そういう状況であとはフィニッシュの精度ですよね...... みたいな話に集約されちゃうんですけども、そればかりは言っても仕方ないかなと。

一方でウチのプレス(特に2トップの規制)もハマらなかったよねっていう

京都のハイプレスがそこまでハマったかというとそうでもなかったのでは、と書きましたが、じゃあウチの前線からのプレスはどうだったのかというとこちらもほぼ機能してなかったですよね。

前述したとおり、守備時は安居さんが最前線に出て江坂さんと2トップの並びになるので、相手2CBに対しては数的同数なんですが、全体としてウチの守備2列目のライン設定が、前線2トップが出ていったときに思ったより連動して上がらず、京都アンカーの位置にいた川崎選手がウチの2トップの背中にポジション獲ることでSBとの関係をうまく利用してウチの2列目を越えられてしまった印象がありました。

これは、京都最前線のウタカ選手が、うまくウチの最終ラインと2列目の間で中間ポジションに立つのと、サイドでは3トップの左右、武富選手と豊川選手、そしてその後ろにいるSBの選手が外と内側でうまくポジションチェンジしつつ中間ポジションに立つっていう京都のやり方が非常にうまかったというのもあると思います。ウチは 4-4 のラインでスペースは埋めてるんですが、ボールサイドへのプレス強度という点ではプレスに出ていった矢印(ベクトル)を外されるシーンが多く、わかりやすく言ってしまえば「奪いきれない」シーンが多々観られました。

これは失点シーンなんかも同じで、スローインからのリスタートだったので少し立ち位置的なアンバランスさはありましたけども、ウチの左サイドでまず明本さんがガッと潰しにいったけどつながれ、そこに柴戸さんがガツンと出ていっていなされ、敦樹さんと馬渡さんの間で武田選手に受けられたところに馬渡さんが足を出すも触れず(このシーンでは敦樹さんと馬渡さんが門になった間を抜けられちゃったのが致命的)、裏から出てきた川崎選手にフリーでペナルティエリア内、ニアサイドに侵入されてしまったのが破綻のきっかけでした。潰せそうで潰せないが連続してっていう流れですね。

さらにペナルティエリア内でも川崎選手の突破に当然ながら犬飼さんが引っ張られ、岩波さんもそれに合わせてラインを下げたところでウタカ選手がうまく入り込みすぎない位置でストップしてギャップを作られてしまいました。厳しいこといえばここに安居さんがプレスバックしてないといけない状況だったかと思いますが、彼は中盤にとどまっていたのでこの時点でウタカ選手はペナルティエリア中央でドフリー。川崎選手からの横パスにあわせるだけっていうウタカ選手にとってはイージーすぎるシュートだったので、西川さんもノーチャンス。

小泉さん、ショルツさんらの投入で終盤は押し込むも......

61分に安居さん→小泉さんとして、中盤でのボール保持に重点を置いた交代カード。さらに86分には関根さん→松崎さん、犬飼さん→ショルツさんとして最終ラインから積極的に持ち出すことで京都に対する圧力を高めますが、惜しいチャンスも決めきれず。

小泉さんもトップフォームじゃないのか、終盤につれて徐々にトーンダウン。90+2分には痛んだ酒井さんを→大畑さんに交代しましたが、もうこれはアクシデントでの交代だったので何か状況が劇的にかわるわけでもなくそのまま守り切られて敗戦。いかんせん、「点を奪う」っていう部分から逆算したときに切れる駒が足りなすぎてどうしようもなかった感はあります。

  1. 内容も素晴らしく勝利
  2. 内容は悪かったけど勝利
  3. 内容はよかったけど勝点積めず
  4. 内容も悪いし負けるし踏んだり蹴ったり

ごく当然な話ですが、本気でリーグタイトルを狙うなら3番目の「チャンスはたくさん作れましたが決めきれず、勝点0で終わったり、勝点2を積み損ないました」みたいな試合は極力無くさないといけないってのは事実。もちろん、内容が悪くても勝ちさえすればオール OK みたいな単純な話ではありませんが、「悪いながらも勝点を積む力」っていうのは優勝を争う上では必須です。

その意味でこの試合は3番目と4番目の間くらいだったので、優勝って言うならこういう試合をなくしていかないと話にならないよっていう厳しい指摘は甘んじて受けるしかない気がします。

さらに「全体としてよい補強はできてるけど、点を獲るスペシャリストが少ない部分だけは大丈夫なんでしょうか?」 という開幕前、補強について触れた記事でも書いた懸念点が早くも顕在化したという点でも少しネガティブになりがちな開幕戦にはなってしまいましたが、悲観している時間もなく水曜日にはすぐに神戸戦でのホーム開幕戦、続く土曜日にはガンバ戦、さらに翌週水曜日には川崎戦と厳しい連戦が続きます。

開幕戦がこんな感じだったので、もう同じような失敗は許されないよっていうプレッシャーもありつつ、一方で、この厳しい相手が続く連戦で勝点が積めれば自信にもなるでしょう。期待しつつ時節を待とうと思います。

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おまけ

サンガスタジアム、初めてお邪魔するということで折角ならピッチに近い席でと思い、メインスタンドの前の方の席を取ったんですけども、めちゃくちゃピッチ近いし臨場感があって非常によいスタジアムでした。おかげさまで試合も楽しめました。印象的には吹田スタジアムをキュッとコンパクトにしたみたいな感じでしたが、駅からも近い (っていうか改札出たら目の前) し、京都さん、いいスタジアムを手に入れましたね......

前から2列目とかだったので、気になるのは雨に降られたときにどうかなってことだけだったんですが、運良く風向きの問題か、試合中に雨が降り出しても特に濡れることはなかったです。ただ振り方によっては多分確実に濡れますね。で、わかったのは別に前列じゃなくてもメインスタンドの1層目? なら十分ピッチに近いので、無理に前の方を取る必要もないかなと思いました。また行きたいスタジアムです。

日曜日は幸いなことに天気も悪くなく(夕方、少し雪が降りましたけど)、京都の街をぶらぶら歩き回って色々と観光してきました。コロナ禍になってから旅行っぽいことは初めて (名古屋とか、一部アウェーは行っていますが、観光とかはほとんどせず試合だけ観て帰る感じだったので) でしたので、斬新な気分。泊まったホテルも当たりだったし。

試合ハイライト

試合データ

観客: 11,701人
天候: 曇のち雨 / 気温 9.5℃ / 湿度 61%
試合結果: 京都 1-0 浦和(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: -
主審: 福島 孝一郎 氏
順位: 14位(0勝1敗0分/勝点0/得失点差-1)

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