Keep on Jumpin'

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 準決勝 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 準決勝 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦

今シーズンも残り試合は最大で2試合。天皇杯の準決勝と、そこを勝ち抜いての決勝戦を残すのみとなりました。リーグ戦の方は今シーズン、リカルド・ロドリゲス監督体制の元、「6位」フィニッシュと、昨シーズンから順位、獲得勝点ともにジャンプアップし、試合内容も含め、新体制初年度の成績としては十分な成果を上げてくれたと言ってよいでしょう。国内カップ戦もルヴァンカップでベスト4と、トーナメント戦でも十分戦える強さを示しており、最後に残った天皇杯でもしっかり勝って決勝に駒を進め、クラブが今シーズンの目標としているACL出場権をつかみ取ってもらいたいもの。

そんな天皇杯準決勝は、ルヴァンカップの準決勝で敗戦し、悔しい思いをさせられたセレッソ大阪を埼スタに迎えて。ルヴァンカップの借りを返す意味でも、ホームスタジアム開催の地の利を活かしてしっかり叩き潰したい相手ですが、カップ戦の場合は内容云々よりも「勝つ」ことがすべて。勝てば100点満点、負ければどんなにいい試合しようが0点っていうものなので、ここ一番の強さを発揮できるか、注目の一戦となりました。

スターティングラインナップ

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 準決勝 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦 スターティングラインナップ

さて、準決勝のスタメンは、最終ライン、左からウガ、ショルツさん、岩波さん、酒井さん。ダブルボランチに敦樹さんと柴戸さんを配置。左SHに明本さん、右に関根さん、トップ下に江坂さん、1トップにユンカーさんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブのメンバーとしては槙野さん、西さん、小泉さん、汰木さん、平野さん、興梠さん、それに彩艶さんが控えます。

今シーズン限りで浦和を離れてしまうことが決まっているウガが先発。左サイドで明本さんと縦関係を作ります。ウガの起用に関しては対面でマッチアップするのが坂本選手ということもあって、恐らく守備の強度を狙ったものだと思いますが、ウガといえば天皇杯決勝でのゴラッソ含め、記憶に残るゴールを決める男ですから、なんかやってくれそうっていう予感もさせる人選。

ダブルボランチの人選も少なくとも立ち上がりに関して守備的な部分を考慮してのものと思われます。柴戸さんと敦樹さんで強度を出しておいて、立ち上がりにセレッソのハイプレスがきて中盤でボールを握れない状況が生まれた場合でもしっかりセカンドボール回収してという狙いも見えます。平野さんを後半、少し中盤にスペースができたところで投入できれば前線の交代策と合わせて押し込んだり、ボール握ってゲームコントロールするという流れに持っていけそう。そのためにもまずは失点しないことを重視したような配置となりました。

対するセレッソは最終ライン左から丸橋 祐介選手、瀬古 歩夢選手、西尾 隆矢選手、松田 陸選手。ダブルボランチに喜田 陽選手と奥埜 博亮選手。左のSHに為田 大貴選手、右に坂元 達裕選手を配置し、トップ下に清武 弘嗣選手、ワントップに大久保 嘉人選手を配置した 4-2-3-1 スタート。GKはキム ジンヒョン選手。

ルヴァンカップ含め、直近の対戦では 4-4-2 スタートだったセレッソですが、今回は大久保選手を頂点には位置した 4-2-3-1。清武選手は通常左のSHの位置にいて、そこから中に絞ってプレーするみたいな(これはここが乾選手の場合も同じ)パターンが多いんですが、今回はスタートポジションを中央にして少し立ち位置を変えてきました。


と、ここまで試合終わりに家に帰ってきてから頑張って書いたんですけども、力尽きて週が明けたら色々と忙しくて放置となりまして、結果的にレビュー公開するタイミングを完全に逃しました。あと試合の記憶も飛んでった...... ということでここからは簡単に要点だけまとめて、決勝戦に向けて思うところだけ最後に書いて終わろうと思います。日曜夜の試合はレビュー書くには辛い(笑)

まず、ウチのビルドアップは平野さんがいないこともあると思いますが、ダブルボランチは基本的に中盤からポジションを動かさず相手守備ブロック1列目の背後に立ち位置をとりつつ、酒井さんが右に残る形での3バックを形成。左は明本さんを思いきって高い位置に押し出しつつも、ウガが明本さんの背後のスペースをケアしつつ、明本さんが中に絞れば外を、外に開けばインサイドワークしてという立ち方が基本に。

最前線にユンカーさんという強力なターゲットがいるので、まずはそこを観ながら、相手ディフェンスラインの裏を意識した組み立て方。江坂さんはいつも通り色々とポジションを変えながら最前線でボールを引き出しつつ、ユンカーさんの裏の狙い方もゴールへの最短距離を狙い続けるというよりは、外に開く、サイドに逃げるような裏の狙い方を恐らくあえてやっていたように見えました。これによって相手CBをサイドに引っ張り出せれば中央に江坂さんや入れ替わりにインサイドに絞ったSHが中央のスペースを使える可能性が高まります。

前述したとおり中盤は強度の高い2人が配置されていますし、前線では明本さんも関根さんも、そしてこの2人を後方から支える酒井さん、ウガも守備的な強度は高いですから、ユンカーさんをターゲットに裏を狙って相手を押し下げつつ、ネガトラするにしても相手陣の深い位置でさせればそこから強度のある守備で即時回収、もしくはセカンドボールを奪いきって押し込むという流れが狙えます。そして、まさに立ち上がりから特に前半などはこの狙い通り、効果的に相手を押し込んでセレッソを自陣から脱出させない展開にできたのは素晴らしかった。

ルヴァンカップの準決勝、第2試合なんかはウチがボール保持しようと入った立ち上がりに中盤で守備強度をぶつけられて流れを持って行かれた苦い経験がありますが、今回の対戦に関してはそれをそのまま相手にぶつけ返す感じの真逆の展開になりました。

で、そんな中であの男がやってくれましたね。冒頭にも書いたとおり、天皇杯でのウガはなんかやってくれそうな雰囲気勝手に感じちゃいますけども、よい時間帯に彼のコースを正確に狙った素晴らしいゴールが入ってくれたことで試合展開的にはウチがコントロール可能な流れにできました。

後半は少しセレッソに押し込まれて何度かヤバイシーンもあり、スコア的には 2-0 と完勝でしたが、90分を通してみれば後半に関しては次の1点がどちらに入るかで簡単に試合の流れが変わってしまいそうな際どい試合でした。そして数回あった「あぁ終わった」って思うようなシーンをことごとく防ぎきった西川さんは相変わらずすげぇよ。あの人いなかったら勝ててないです。

ウチの選手交代としては61分にウガ→汰木さん、73分にユンカーさん→小泉さんとして、江坂さんを最前線に、小泉さんをトップ下にする策。同時に敦樹さんから平野さんにボランチの1枚をバトンタッチし、守備を整備しつつ1点を狙って出てくるセレッソを裏っ返す狙いが見える交代。

87分には江坂さん→槙野さん、明本さん→西さんとして、槙野さんを最終ラインの真ん中にして3バック化、西さんと酒井さんをWBのような立ち位置として守備時5バックへと移行すると、セレッソの猛攻をしのぎ、このまま1点を守り切って終わるかと思った試合終了間際に小泉さんの素晴らしいゴールでトドメ。終わってみれば2得点、無失点での完勝となりました。

小泉さんのドリブル、なんていうかスピードやキレではなく、両足で同等にボールを扱えることによる的の絞りにくさと、リズム(緩急)で相手を翻弄する素晴らしいものでした。直前に汰木さんがうまくボール収めて、小泉さんに渡った瞬間、汰木さんの裏への抜け出しに対してタイミングが合わず、「あーパス出したらオフサイドだ......」って思ったところから即座にドリブルに切り替えてフィニッシュまで持っていたのには驚きましたが、さすがです。

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 準決勝 埼玉スタジアム2002 セレッソ大阪戦

さて、次はいよいよ決勝戦ですね。決勝の相手は大分トリニータになりました。大分は今シーズンリーグ戦では9勝21敗8分けの勝点「35」で最終順位18のJ2降格。得点31に対して失点55、得失点差としては-24という形で成績だけみれば圧倒的に下位のチームではありますが、降格が確定後のリーグ戦では2連勝してシーズンを終わり、さらに天皇杯では川崎を破って決勝進出。要するにもう失うものがなくなって、思い切ってプレーできるようになった結果、パフォーマンスが向上しちゃってるっていう面倒くさい相手です。

とはいえ、ウチとしてもこういうカップ戦の決勝に立てる機会というのはそうそうあるものでもないですし、今シーズンは阿部ちゃんの引退、ウガや槙野さんなど長年クラブに貢献してきた選手が浦和を去る中で世代交代が行われている象徴的なシーズン。クラブを離れる選手たちを優勝で送り出すためにも、次の世代が新しい浦和を築いていく最初の一歩にするためにも、しっかり大分を倒して、天皇杯を掲げてシーズンを終わりたいところです。

片野坂さんは策士ですし、大分は元々パスを繋いで躍動感のあるサッカーが持ち味のチーム。かみ合わせという意味ではお互いに苦手なタイプではない組み合わせ(ウチも大分もどちらかというと中盤の強度で押し切ってくるような相手の方が苦労しがちなので)ですが、逆にいえば試合の入りに失敗したりすると大分の良さを出される可能性もあり、楽な試合ではないと思いますが準決勝の戦いぶりを観ていれば十分やってくれそうな予感がしています。

決戦は日曜日。国立から笑って帰れることを祈ります。

このレビュー記事について浦和レッズサポーター向けFacebookグループでメンバーの方々との意見交換などもしています。詳しくはこちらをご覧ください

試合ハイライト

試合データ

観客:30,933人
天候:晴れ / 気温 14℃ / 湿度 60%
試合結果:浦和 2-0 C大阪(前半1-0)
レッズ得点者: 宇賀神(29分)、小泉(89分)
警告・退場: 宇賀神(警告×1)
主審: 今村 義朗 氏

ブログ村 浦和レッズ
記事をここまで御覧頂きありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートしてみませんか?
スタジアムでのビール代にさせて頂きます。