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2021 Jリーグ 第20節 埼玉スタジアム2002 アビスパ福岡戦

2021 Jリーグ 第20節 埼玉スタジアム2002 アビスパ福岡戦

前節はアウェーで柏に快勝。リーグ前半戦、最後の試合を見事勝利で飾って後半戦へと折り返しました。そこから中3日で迎える週末のリーグ戦は、ホーム埼スタにアビスパ福岡を迎えて。

福岡には前半戦、アウェーで2失点の完封負けを喫していて(第12節)、後半戦の目標としては、まず前半戦で勝てなかった相手に対して成長した部分を見せること。要するに1度負けた相手は次ぶっ倒すということで、今節はここまででどれだけの上積みができたかを試すいい機会。ホームですし、リーグ後半戦の勢いをつけるためにも、勝利が求められる一戦となりました。

スターティングラインナップ

2021 Jリーグ 第20節 埼玉スタジアム2002 アビスパ福岡戦 スターティングラインナップ

さて今日のスタメンは、最終ライン、左から明本さん、槙野さん、岩波さん、西さん。ダブルボランチに伊藤(敦)さんと柴戸さんを配置。左SHに大久保さん、右に達也さん、トップ下に小泉さん、1トップにユンカーさんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブのメンバーとしてはウガ、デンさん、金子さん、汰木さん、関根さん、武藤さん、それに彩艶さんが控えます。

スタメン的には、湘南戦とほぼ同様のランナップ。前節ほぼフルで戦った山中さんや興梠さんはベンチ外でしたが、ボランチで出場していた伊藤(敦)さん、柴戸さんが引き続きコンビで起用。伊藤(敦)さんに対するリカさんの信頼は厚いようで、ここまでリーグ戦は前節で出場。湘南戦はフル、前節も80分戦っての今節もスタメンですが、運動量の激しいセントラルのポジションですげぇなと。若さって素晴らしい。

対する福岡は、最終ライン左から、湯澤 聖人選手、宮 大樹選手、ドウグラス・グローリ選手、エミル・サロモンソン選手。ボランチに前 寛之選手、重廣 卓也選手のコンビ。左のSHに金森 健志選手、右にジョルディ・クルークス選手を配置し、2トップが山岸 祐也選手、ジョン・マリ選手という並びの 4-4-2。GKは村上 昌謙選手。

機能したビルドアップ、前半に関してはほぼ一方的に殴り続ける展開に

福岡は守備時 4-4-2 ブロックですが、前半に関して、2トップはそこまで前からプレスに出ずにブロックをコンパクトに保つ方を優先した入り。ウチはいつも通り、状況に応じてボランチの1枚が最終ラインに落ちつつ、3枚回しで幅をとって相手2トップの両脇から前進する策。

前節柏戦もそうでしたが、ウチのCBがドリブルで前進させるのに合わせて最前線では相手ディフェンスライン裏にプレッシャーをかけることで中盤を間延びさせる狙いは明確でしたし、SB、SHが有機的にポジションを入れ替えつつスペースとパスコースの創出を行うことができていました。相手がスペースケアを気にしてCBの持ち出しに対してそれ程プレスがかからなければ、そこから対角線上に大きな展開で一気にサイドで優位性を作るなど、ビルドアップの狙いは立ち上がりからしっかり出せていて、ここ数試合、ちょっと立ち上がりに相手にペースを握られがちだったことを考えると今節はよい試合の入り方ができたなと。

守備面でも前線からの積極的なプレス、両SHの運動量を活かして素早く複数人で囲い込むような追い込み方ができていて、ビルドアップで詰まった福岡が蹴ったところを最終ラインで競り勝って回収という流れは作れていました。もちろん、福岡の最前線にはジョン・マリ選手がいてこの人は非常に身体が強いので、ゴールに近い位置で彼がボールを触るようなシチュエーションは怖いんですが、前線からの守備で蹴らせるにしてもかなり深い位置から蹴らせていたので、比較的ゴールに遠い位置での戦いになっていましたし、槙野さんも岩波さんもさすがの対人能力でジョン・マリ選手にボールを収めさせず、セカンドボールも素早く寄せて回収することで福岡の二次攻撃も封殺。ほぼ一方的にボール保持してゲームをコントロールすることができていました(前半スタッツでボール支配率 68%)。

そんな流れの中先制点は11分。右サイドで幅を獲った西選手からインサイドでパスコースを作った達也さんを1個飛ばしてその内側、バイタルエリアでうまくフリーになっていた小泉さんへの横パス。ボール受ける前の小泉さんの縦のスペース狙うぞという動きにつられて少しポジションを下げ過ぎていた福岡、ボランチの前選手が小泉さんを潰しに出てきますが、小泉さんはパスするフェイントでうまく相手を滑らせると、次の相手の寄せが周りの選手の動きもあって遅くなった瞬間、思い切って左足を振り抜いたミドルはゴール右隅に突き刺さるゴラッソ。

左サイドから絞って小泉さんのドリブルに合わせてポジションをスイッチする形になった大久保さんや、最前線で相手ディフェンスと駆け引きしたユンカーさんなど、周囲の動きが組み合わさったことで福岡ディフェンスも小泉さんのところに強く寄せられなかった(ヤバイと思ったドウグラス・グローリ選手が最終的にはユンカーさんのマークを捨ててシュートブロックに入りますが時すでに遅しでしたね)のが一因ですが、それでもあの距離からゴールをぶち抜いた小泉さん素晴らしい。これがJ1リーグ戦では初ゴールですね。

ユンカーさんPK失敗もご愛嬌。明本さんの追加点で完勝、リベンジ完了

1点を追う形の福岡は後半立ち上がりから前への圧力を高めます。GKから蹴るにしても全体を前に押し上げた上で蹴ってくる策は、まぁサッカーとしてはつまらんのですけども、ウチの両サイドがそれ程高さ的に強い選手ではなく(明本さんは身体能力の高さである程度なんとかできるっちゃできるんですけどね)、パワープレーへの対応強度という面ではそれ程高くない「対浦和」を考えれば合理的。特にGKからのフィードに関しては西さんのサイドに山岸選手と金森選手と寄せて2対1を作った上で競りにくるやり方をされていて、恐らくあれは狙った形だったんじゃないかなと。

とはいえ、ウチもボールへの寄せの速さ、インテンシティを落とさずしっかり対応。要所要所では福岡に思い通りのプレーをさせず、最終ラインも踏ん張って押し込まれる事態は回避。虎視眈々と追加点のチャンスを狙います。

65分には達也さん→関根さん、大久保さん→汰木さんと、両SHをリフレッシュ。直後に福岡もブルーノ・メンデス選手を投入し、ジョン・マリ選手と2トップに並べて多少守備を犠牲にしてでも得点を狙いにきます。70分手前には何度かビルドアップでの繋ぎでミスったところを福岡にゴール前まで迫られ、蹴らされるシーンが増えて少しボールが落ち着かない時間帯が続きますが、そこをなんとかしのぎながら試合は終盤へ。

76分、ひとつ前、中盤で一旦はボールロストするものの小泉さんが素晴らしい寄せで再奪取するとバイタルエリアでフリーの汰木さんがいい形でボール受け、カットインからシュート。これは相手ディフェンスのシュートブロックに当たって枠に飛ばずも、これで得たコーナーキック、汰木さんのインスイングのボールにニアでヘディングシュート合わせた明本さんが追加点ゲット。ゾーンで守る福岡の中央ブロックの外側、ニアにスルスルっと入ってきてうまくスラすようなヘディングシュートは値千金の追加点。

直後にも相手コーナーキックからユンカーさん、怒濤の高速ドリブル→関根さんでカウンター炸裂未遂、さらにユンカーさんとのワンツーで中央ぶち抜きペナルティエリア内に侵入しようとした汰木さんが福岡、エミル・サロモンソン選手に倒されてPKゲットと、3点目のチャンスが続きますがユンカーさんがPK失敗するなど3点目とはならず。ユンカーさんのPK、蹴った瞬間に軸足が滑ったみたいでちょっとコースが甘くなったため、相手GK正面に飛んでしまった感じですが、まぁユンカーさんにも筆の誤り。リーグ8得点目はおあずけとなりました。

90分には柴戸さん→金子さん、ユンカーさん→ウガとして、ウガを左SBに、明本さんをワントップに上げる策。これは完全に試合を締めにいく交代策。さらに90+2分には小泉さん→武藤さんとしますが、チーム全体として落ちない運動量と集中した守備で試合をクローズ。2試合連続のクリーンシートで勝点3をゲットしてくれました。

2021 Jリーグ 第20節 埼玉スタジアム2002 アビスパ福岡戦 試合終了後の様子

ということで、福岡にきっちり借りを返してチームは2連勝。勝点も「34」とし、3位の名古屋との勝点差が「3」、2位マリノスとの勝ち点差「6」と、2位まで2試合分の勝点差で上位を狙えるポジションを確保。ここから中断期間までのリーグ戦、さらに中断明け1試合目までアウェーゲームが続くため、次のホームゲーム(場所はしばらく駒場ですが)は8月中旬の第24節、サガン鳥栖戦まで間が空くことになるんですが(間に駒場での天皇杯が挟まりますけども)、よい流れを作ることができていますので、アウェーでもしっかり勝ってホームに戻ってきてくれることを願います。

あ、そういえば中断明け(彼らの登録は夏の移籍ウインドー(第2登録期間である 7月16日 ~ 8月13日)の間にされるはずなので)にはショルツさん、酒井 宏樹さん、さらに江坂 任さんまで入ってくると考えると益々楽しみですね。ひとまずは直近の仙台戦をしっかり勝つことが重要ですが、中断明け、どこまで勝点を積めるのか、期待は高まります。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 4,724人
天候:曇 / 気温 23.1℃ / 湿度 77%
試合結果:浦和 2-0 福岡(前半1-0)
レッズ得点者:小泉(11分)、明本(76分)
警告・退場:柴戸(警告×1/ラフプレー)
主審: 荒木 友輔 氏
順位: 5位(10勝6敗4分/勝点34/得失点差+4)

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