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2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第5節 三協フロンテア柏スタジアム アウェー 柏レイソル戦

ゴールデンウィークが早くも終わりそうでとても悲しい今日この頃ですが、こどもの日、水曜日に行われるのはアウェーでのルヴァンカップ、対戦相手は柏レイソル。

現在グループステージでは勝点「4」の3位。同日、勝点「6」で並ぶ1位2位の直接対決となる横浜FC vs 湘南ベルマーレの試合が行われるため、もしどちらかが勝利するとその勝点は「9」。ウチは今節敗戦してしまうと第6節で勝利しても到達できる勝点が「8」なので2位以下が確定、あとは他会場の結果次第、みたいな状況に追い込まれるため、グループステージ突破のためにもここはなんとしても勝利しておきたい重要な一戦となりました。

2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第5節 三協フロンテア柏スタジアム アウェー 柏レイソル戦

画像は「浦和レッズ公式 Twitter」のツイートから引用

スターティングラインナップ

2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第5節 三協フロンテア柏スタジアム アウェー 柏レイソル戦 スターティングラインナップ

さて今日のスタメンは、最終ライン、左から山中さん、槙野さん、岩波さん、ウガ。2列目中央に金子さんと阿部ちゃん、左のSHに汰木さん、右に達也さん、2トップに杉本さん、そして移籍後初の公式戦となるユンカーさんという並びの 4-4-2 スタート。GKは鈴木彩艶さん。ベンチメンバーとしては塩田さん、トーマス・デンさん(やっと復帰してくれましたね)、明本さん、伊藤(敦)さん、小泉さん、関根さん、興梠さんが名を連ねました。

とにかく注目は新加入のユンカーさん。鹿島戦のレビューのおまけで書いたんですが、昨シーズンのノルウェー1部リーグ得点王。彼がどの程度フィットしてくれるのかで後半戦の流れにも大きく影響しそうな期待の選手ですが、この日は杉本さんと2トップを組む形。2トップといっても、杉本さんがセカンドトップみたいな位置でボールを引き出したりっていう役割をしつつ、ユンカーさんがワントップ気味に前線で張るっていう形がとられていました。

対する柏は、最終ライン左から田中 隼人選手、上島 拓巳選手、エメルソン・サントス選手。ダブルボランチにドッジ選手、三原 雅俊選手を配置。左のWBに大嶽 拓馬選手、右にイッペイ シノヅカ選手。トップ下にマテウス・サヴィオ選手と細谷 真大選手、ワントップにペドロ・ハウル選手という並びの 3-4-2-1 スタート。GKは佐々木 雅士選手。

リーグ戦を見据えてか、柏は大幅に人を入れ替えてきました。直近のリーグ戦からだと全員入れ替えでしたね。

ユンカーさんの移籍後初シュートが初ゴール、さすがの得点力を見せつけるデビュー戦に

正直、90分を通してウチの出来はそれ程よかったとは言えず、これはルヴァンカップ前節の湘南戦も同様ですが、相手のプレスに対して素早くギャップにポジションを獲るってことが基本的にあまりうまく出来ていなかったことから、相手の圧力を正面から受ける形になってしまってビルドアップを詰まらされるっていう形。

先制点のシーンなんかは相手がガッと寄せてきたところでうまく汰木さんが個人技で抜け出して打開したところからでしたけども、そういう個の力で打開したという部分以外は、中央エリアをきっちり締めた上で5バックの利点を活かしウチの前線に入ったところにはガッツリ迎撃に出てくる柏のディフェンスに対してサイドで塞がれてなかなかペナルティエリア内に侵入するシーンは作れませんでした。

ルヴァンカップは人の入れ替えもあるのであれですが、湘南戦に続き、5バックでサイドのスペースを消しつつ、最終ラインと2列目の間でガッツリ迎撃に出てくる守備の仕方をする相手に対してどう打開するのかってのが見いだせずに今回も苦労する感じになってしまいましたね。

だからこそ前半9分のユンカーさんの先制点は本当にありがたかった。しかも得点に至るまでのユンカーさんの動きとシュートセンスには度肝抜かれましたよ。もちろん、1試合だけですべてを語ることはできませんけども、マジすごい人が来てくれたなという感じ。

これあとでハイライト動画が出たら画像借りて補足しようと思いますけども、汰木さんが左サイド抜け出した瞬間、ユンカーさんと汰木さん2人によるカウンターみたいな形になったわけですけども、対応する柏のディフェンスは3枚がほぼ等間隔で横並び。ユンカーさんは最初汰木さんから最も遠い方の相手ディフェンスに対して縦に駆け引きするんですが、そのまま正直に縦に仕掛けたらオフサイド一直線ですし、そこに対して汰木さんの位置からパスを通すには、左足で巻いて相手ディフェンスラインとGKの間のスペースに通す必要があり、ほぼ無理ゲー。相手とは2対3で数的不利だし。

そこでユンカーさんの選択は、一旦相手最終ラインと並行に走りつつ、汰木さんサイドのディフェンス2枚の間を縦にぶち抜くっていう、これぞストライカーっていう仕掛け。この動きの何がすげぇって、もしユンカーさんが単純に相手3枚のうち、中央の選手の背中側を獲りにいっただけなら、前述の通りシュートまで行くのが難しかったですし、仮にパスが出たとしてもユンカーさんをマークしていた選手はそのままついていけるんですけども、汰木さんの仕掛け or クロスを警戒してユンカーさんを直接目視していない2枚の間をぶち抜いたことで、ユンカーさんをマークしていた相手ディフェンスはついていけずに受け渡す(といっても受け渡された側は背中から突然出てくるユンカーさんに対応できるわけない)形にするしかなくこれで1枚を完全に無効化、当初3対2の数的不利だった状況を2対2、かつ相手2枚の背中を獲った状態っていう、完全にこちらが有利な形に持って行ってしまったこと。

相手ディフェンスの中央にいた選手からすれば、突如自分の背中側からトップスピードで縦に抜けてきたユンカーさんに慌てて反応するも一瞬の出遅れで先にボールに触られるし気がつけばペナルティエリア内だしで強くいけない状況。それでもなんとかシュートコース切って外に追い出そうとしますが、ここでもユンカーさんがすごかったのは汰木さんのスルーパスをダイレクトで逆サイドのゴール角に流し込むシュートセンス。完全に裏に抜け出してからシュートを逆サイドっていうイメージができあがってたなっていう一連の無駄のない動きは期待を裏切らない素晴らしいものでした(もちろん、そこに素晴らしいパスを通した汰木さんもよかったです)。

ユンカーさんにとっては移籍後即結果がでたということで勢いにも乗れるでしょうし、チームメイトからの信頼も一発で得られて非常によいスタートを切れた形。だからこそ追加点を奪って試合を決めてしまいたかったんですけどね......

まさかの後半3失点も、アディショナルタイムに気合いの2得点で価値あるドロー

ハーフタイムに阿部ちゃんに替えて小泉さんを投入。前半はなかなかボランチ2枚がよい立ち位置を獲れず、ビルドアップが停滞したことで小泉さんを入れてリズムを作りに。これが功を奏して後半の立ち上がりはよい入りをし、何度か相手ゴールに迫るも、ゴール前では強さのある柏に単純なクロスでは決定機とはならず。

ちょっと気になったのは、柏の前線がアンジェロッティ選手に替わってから、相手最終ラインのビルドアップに対してウチのSHがプレスに出ていったときに、ウチのボランチ脇に落ちてきたアンジェロッティ選手や、2シャドーに対して縦に楔が入っちゃう→槙野さんや岩波さんが潰しに出るけど潰しきれずにターンされたりしてアタッキングサードに侵入されるっていうシーンが何度か目について、この辺は前線が出ていったときの2列目の守備の立ち位置とか、ちょっとバランスよくなかったんじゃないかなと(DAZN 中継だとこういう時に再度見直して確認できるんですけど、今回はテレビで録画とかもしてないので記憶が曖昧なんですが)。

で、58分にユンカーさん→明本さん。ユンカーさんは来日後初試合だし、コンディション的に90分は無理ってことだったので仕方ないんですが、この交代直後のフリーキックで失点してしまったことでちょっと間の悪い失点になっちゃいましたね。

67分のPKは小泉さんのプレー選択の問題なので以後気をつけてくださいとしか言い様がないです。相手はゴールに背中向けていたわけですし、ペナルティエリア内で無理に突っかける必要はなく、ターンされないようにペナルティエリアから追い出すように寄せてやればよかっただけですが、小泉さん的には奪えるって見えちゃったんでしょう。

さらに84分に失点するわけですが、この辺は柏のストロングポイントが出ちゃいましたねという感じ。これはリーグ戦の前節、福岡にやられたのもそうなんですが、中盤のプレスすっ飛ばす感じで付けたボールを前線の屈強な外国人選手で収めといて、そこを起点にゴール前に人数かけて押し込んでくるみたいな、フィジカルでごり押し、ペナルティエリア内でガチャガチャってなるようなシチュエーションを作ってくるようなやり方に対してそれをはじき返す強さはそこまで今のウチにはない。なので本来はそうなる前にプレスはめて奪いきりたいんですけども、ちょっとそこがうまく行かない時間帯に柏の勢いに飲まれる形で失点を重ねてしまったのは痛かったなと。

後半40分時点で2点差。もう負け試合で諦めてもいいようなシチュエーションでしたが、アディショナルタイム、コーナーキックから槙野さんヘッド→興梠さんの落としを中央で途中交代で入った伊藤(敦)さんがボレーシュート叩き込んで1点差(伊藤さんはプロ初ゴールですね)、さらに小泉さんの素晴らしいフィードに絶妙なトラップで裏に抜けたこれも途中交代の関根さんが相手GKとの1対1を冷静に流し込んで土壇場で同点にするっていう気合いの追い上げで負け試合をギリギリ引き分けの試合にしてくれたのは素晴らしかった。おかげでグループステージ突破に首の皮一枚つながりましたよ。

横浜FC vs 湘南ベルマーレは引き分けで、両者勝点1を分けあうと、グループステージ最終節を残してこの2チームが勝点「7」で同率1位。ウチが勝点「6」で3位となりました。最終節は横浜FCとの対戦ですが、勝てば湘南 vs 柏の結果に関係なくグループステージ突破。負けは当然として引き分けの場合でも湘南、柏が両チームとも勝点「7」以下になることはないのでグループステージ敗退が確定します。要するに勝てばOKっていうわかりやすい状況になったってことで、最終節はホームで試合できますし、ある意味やりやすいかもしれません。

とまぁその前にリーグ戦が2試合ありますので、そっちにしっかり集中しましょう。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 3,775人
天候: 雨 / 気温 19.3℃ / 湿度 69%
試合結果: 柏 3-3 浦和(前半0-1)
レッズ得点者: ユンカー(9分)、伊藤敦樹(90+2分)、関根(90+4分)
警告・退場: 宇賀神(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 清水 勇人 氏
順位:Cグループ 3位(1勝1敗2分/勝点5/得失点差±0)

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Yoshiki Kato / burnworks
Yoshiki Kato
埼玉県出身。サッカー、フットサル (観戦 / プレー)、モータースポーツ観戦、格闘技 (主にボクシング) 観戦、インターネット、音楽鑑賞、筋トレ、腕時計収集が趣味。サッカー 4 級審判員、ウオッチコーディネーター(上級 CWC)資格認定者。好物はゼリー、グミ、お酒、ラーメン。