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2019 Jリーグ 第4節 ヤンマースタジアム長居 アウェー セレッソ大阪戦

リーグ戦、ACLと続いた連戦も、今節でひと段落。約2週間の代表戦ウィークによる中断期間に入りますが、その連戦最後となる第4節は、アウェーでのセレッソ大阪戦。

前節のアウェー松本戦は強風の影響もあったものの、思ったように自分たちで試合をコントロールすることができず、押し込まれつつもPKで奪った1点を守り切っての勝利、続くACL、アウェーの北京国安戦ではシュート0本とほぼ自陣に封じ込められながらも相手のシュート20本を西川さんのビッグセーブ+気合いで乗り切っての勝点1ゲットと、開幕からなかなか上向いてこない連動性、少ないチャンスメイク数など、色々と課題も山積しているものの、ギリギリ結果は出しているという、まさに低空飛行ながらなんとかやりくりしている状況が続いて、サポとしてももどかしい感じではありますが、連戦最後の今節もなんとかアウェーで勝点をゲットして、いい流れで中断期間を迎えたい、そんな一戦となりました。

2019 Jリーグ 第4節 ヤンマースタジアム長居 アウェー セレッソ大阪戦

写真は「DAZN」中継映像から引用

今節も予定あわずで現地いけてないので、テレビ観戦。昼間っからお酒飲みつつ観戦しちゃったせいで試合後にレビュー書く気もおきず寝ちまったため、朝起きてからこれを書いております。ということで簡単にまとめます。

それにしても松本戦以降のアウェーに行けてないので、今節終了後の中断期間も含めると、前回ホーム、ACLのブリーラム・ユナイテッド以降、次のFC東京戦までほぼ1ヶ月近くスタジアムで試合観戦ができないってのはちょっとストレス溜まりますが、まぁたまにはそういう時期もありますねということで気を取り直してレビューにいきましょう。

さて、今日のスタメンは最終ラインに森脇、岩波、槙野。中盤はエヴェルトン、柏木、長澤を並べた3ボランチ。ウィングバック、右に橋岡、左にウガ。杉本、興梠の2トップという並び。GKは西川。

杉本さんが古巣を相手に期待と重圧のかかるスタメン復帰。中盤の底、アンカーにはエヴェルトンさんを配置、最終ラインに森脇さんを入れ、システム的にはいつも通りの 3-5-2 スタート。

対するセレッソは、ワントップに今シーズン、コンサドーレ札幌から移籍加入した都倉選手。さらにトップ下に清武、柿谷両選手を配置した 3-4-2-1 でのスタートとなりました。

セレッソさんとのアウェー対戦は、負けっぱなしって程ではないものの、とにかく勝てない試合が続いていて、最後に勝利したのは遙か昔の2010年、第4節(まだ私が現地いけなかった試合のレビューは書いていなかった時期です)。その後は引き分けを挟みつつずーっと勝てていないので、ある意味ウチにとっては鬼門ともいえるアウェーゲームのひとつですが、どういう立ち上がりになるのか、注目しつつ試合開始。

現地にいた方の方が詳しいとは思いますが、試合開始直前まで雨が降ったりやんだりだったみたいで、ピッチコンディションはかなり水を含んだ状態。試合開始直後から両チームとも少しスリッピーなピッチに足を取られて倒れる選手もいたりという立ち上がり。ウチはボールを繋いでくるセレッソに対して前からハメには行かず 5-3-2 でブロックを作って待ち構える入り方。一方のセレッソもネガティブトランジションでプレスかけて圧力をかけるより、素早く帰陣して 5-4-1 でブロックを作るやり方をしていて、中盤でボールを巡ってバチバチにやり合うというよりは、両チーム、相手のアタッキングサードで守備強度が上がる守り方を選択していました。

特にウチはACLの北京国安戦でも嫌というほど使われまくったエヴェルトンさんの両脇のスペースをかなり慎重にケアしているのが見てとれて、柏木さんも長澤さんもあまり前に出て行くことをせず、エヴェルトンさんのポジションを見ながら、その両脇を素早く埋めるポジショニングをしていて、この辺はかなり守備的なバランスを重視したなという感じでしたが、連戦の疲れもあり、多少相手の攻撃を受けてでもバランスを崩さないやり方を選択したのかもしれません。

ウチがある程度受けたこともあって試合の主導権自体はセレッソ。ワントップの都倉選手が左右にうまく流れつつ、サイドで数的優位を作ってそこを起点に押し込んできますが、ウチは無理にサイドに人数をかけにいかずに中央ではじき返す守備を選択(とはいってもワントップが都倉選手なので、競られて落とされたりすると危ねぇんですが)していて、押し込まれながらもそれ程決定機を作られたわけでもなく、その辺、前半に関してはある程度プラン通りだったのかなと。

とはいえ、セレッソに押し込まれてしまったことでウチの選手はほぼ自陣でブロックを作っている状況。ここでポジティブトランジションしても前線には枚数が少なく、相手のサイドが高い位置をとることをうまく逆用して、ボール奪取後は比較的シンプルに裏に抜けた杉本さんや興梠さん、彼らが引っ張ってできた相手最終ラインと2列目の間に長澤さんや柏木さんが入り込んで起点を作るなど、狙いは見えましたが、根本的に攻撃にかけられる人数が少なすぎて相手ペナルティエリアまでは侵入できないっていう、開幕から続く攻撃面での迫力のなさ、薄っぺらさみたいのは引き続き。後半、どう修正するかに期待しつつ、前半はスコアレスで折り返します。

受け身になりがちな試合展開にサポはもちろん、恐らく選手達もストレスを溜めつつの戦いだと思いますが、それでも失点しないまま耐えられれば少ないチャンスを活かしてという、ある意味持久戦を続けてるのが今のウチ。54分には長澤さんを早々に諦めて柴戸さんを投入。エヴェルトンさんを1列前に出す形で柴戸さんをアンカーに配置するなど、流れ悪いながらも中盤のバランスを調整。当然、その中で先に失点してしまうのだけは避けたいわけですが、今節、先に試合を動かしたのはセレッソ。

64分、ウチの右サイドに流れた都倉選手に森脇さんが裏をとられて身体を前に入れられると、後手を踏んだ森脇さんが都倉選手を後ろから倒してペナルティエリア脇、深い位置からのフリーキックを与えます。これをソウザ選手がシュート性のクロスを入れると、これが直接ゴールに吸い込まれて失点。ボールに飛び込んできた都倉選手に西川さんがスクリーンされてしまう形でボールに触れなかったのが痛かったですが、ソウザ選手にあの位置からのフリーキックを与えれば危険なボールが飛んでくるのはわかりきっているので、少しうかつだったかなと。

前述の通り、前で起点が作れず流れ的にも厳しい中、1点を追う状況になってしまったので、試合展開的にはかなり苦しい流れ。失点後もセレッソの勢いは衰えず、劣勢の状況は続きます。

オリヴェイラさんが大きく動いたのが76分。ウガ→山中さん、柏木さん→マルティノスさんと、中盤の2枚を同時交代。ミシャさん怒りの2枚替えみたいのは過去に何度か観ましたけども(笑)、オリヴェイラさんが一気に交代カードを切るのは結構珍しいんじゃないかなという2枚替えでしたが、結果的にはこれが大正解。

交代直後の76分、相手ゴールから30~35メートル付近、すこし右寄りの位置で得たフリーキックを蹴るのは交代したばかりの山中さん。彼が左足で蹴ったストレート系のボールは、ゾーンで守るセレッソ守備陣の隙間でうまくフリーになった興梠さんの打点の高いヘディングにピッタリ合う形で同点。精度の高いクロスと興梠さんのうまさが融合した素晴らしいゴール。これで試合を振り出しに戻します。

さらに82分、今度はマルティノスさんが中盤でスローインからのボールを受けた杉本さんを経由して左サイドでボールを受けると、そのスピードを活かして一気に相手ペナルティエリア内に侵入。対応したセレッソ、片山選手が追いすがるも、マルティノスさんのスピードに一歩遅れたことで後ろからホールディング→足が引っかかる形で倒してしまうとこれに山本主審は躊躇なくPKの判定。このPKを杉本さんがしっかり決めて移籍後初ゴールとともに逆転すると、試合の流れを一気にウチの方に引き寄せてくれました。

結局この杉本さんの得点が決勝点となり、アウェーで勝点3をゲット。試合終了間際にあわや失点という至近距離からのボレーシュートを西川さんが左手1本でギリギリ弾くなど、相変わらず西川さんのビッグセーブにも助けられる形でしたが、連戦の最後に興梠さんのリーグ戦2試合連続ゴールだけでなく、杉本さんの浦和での初ゴールなど、収穫も多く、次につながる大きな勝利だったかなと思いますし、連戦の中でコンディション的にも厳しいスタメン、試合展開的にも厳しい状況でしたが、後半からある程度コンディション的には余裕のある交代選手をぶっ込んで彼らがしっかり点に絡むというところに、オリヴェイラさんの選手起用のうまさ、モチベーション管理のうまさが発揮されているのかなと思います。

繰り返しになりますが、ポジティブトランジション時に中盤より後ろが押し上げられず、前線に人数が足りずに相手ペナルティエリアに入っていく回数が極端に少ない点を含めた全体的な攻守のバランス、チャンスメイク数の少なさに関して、はっきり言って課題山積なのは変わりませんが、それでも可能な限り勝点が積めた点に関しては素晴らしいといいますか、うまく苦しい状況を(一旦は)乗り切ったなと思います。

この中断期間に出遅れている青木さんや武藤さんが間に合うのか(ファブリシオさんは4月以降じゃないと無理っていう情報はありましたのでもうしばらく我慢が必要そう)、また連戦が続いた主力選手達もしっかりコンディションを整えつつ、中断後の試合で、前向きな変化を見せて欲しいなと思います。

さて、次は久しぶりにホームに戻って今節の勝利で首位に立ったFC東京さんとの対戦です。スピードのある永井選手をはじめ、その背後には久保選手や東選手といった裏に正確な危険なパスを通せるテクニシャンがそろうなど、特に最終ラインの裏のスペースが弱点になりがちなウチにとっては相性があまりよくなさそうな相手ですが、ホームできっちり勝点3が奪えるように、サポートしていきましょう。

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試合データ

観客: 21,022人
天候: 曇り
試合結果: C大阪 1-2 浦和(前半0-0)
レッズ得点者: 興梠(76分)、杉本(82分)
警告・退場: 森脇(警告×1/反スポーツ的行為)、橋岡(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 山本 雄大 氏
順位:8位(2勝1敗1分/勝点7/得失点差+-0)

試合ハイライト

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Yoshiki Kato / burnworks
Yoshiki Kato
埼玉県出身。サッカー、フットサル (観戦 / プレー)、モータースポーツ観戦、格闘技 (主にボクシング) 観戦、インターネット、音楽鑑賞、筋トレ、腕時計収集が趣味。サッカー 4 級審判員、ウオッチコーディネーター(上級 CWC)資格認定者。好物はゼリー、グミ、お酒、ラーメン。