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2018 Jリーグ 第34節(最終節) 埼玉スタジアム2002 FC東京戦

前節はアウェーで湘南に悔しい敗戦を喫して、今シーズンのJリーグとしては5位以下が確定してしまいましたが、気を取り直しての今節はホーム埼スタに、現在順位的にはウチのすぐ上にいるFC東京を迎えて。

ここでしっかり勝って、1つでも順位を上げること、そして気持ちよくリーグ戦を終わらせた上で残る天皇杯につなげたい最終節となりました。

2018 Jリーグ 第34節(最終節) 埼玉スタジアム2002 FC東京戦

さて今節のスタメンは最終ラインに岩波、阿部、槙野。中盤は青木、柏木、柴戸の3枚。ウィングバック、右に橋岡、左に荻原。李、ナバウトの2トップという並び。GKは西川。

システム的にはいつもの 3-5-2(3-3-2-2)ですが、週が明けた水曜日に天皇杯の準決勝が行われることもあって、メンバー的にはそれを見越した入れ替えが行われていました。2トップの2人、興梠さんと武藤さんは完全にお休みさせて温存。負傷から復帰した青木さんや槙野さん、前節は警告の累積で出場停止だった柏木さんはスタメンに名を連ねましたが、恐らく柏木さん、青木さん辺りは試合の状況によって途中交代で温存したいところでしょう。

一方で、2トップに忠成さん、ナバウトさんが抜擢され、彼らの得点に期待。中盤では柴戸さんが先発して、役割的には普段長澤さんがやっていることを求められる柏木さんとのコンビ。ウガの代わりとしてリーグ戦では初スタメンを張る荻原さんも、どういう違いが見せられるのか、注目の試合となりました。

対する東京は永井、ディエゴ・オリヴェイラ、両選手を2トップに、東、大森選手を両翼、高萩選手、橋本選手をボランチに置いた 4-4-2。サイドバックには太田選手、室谷選手と、縦に推進力があり、クロスの精度が高い選手をそろえ、メンバー的には非常に厄介なチーム。ディエゴ・オリヴェイラ選手がかなり流動的に左右に動いてスペースを作り、そこに大森選手や東選手が絞りながら2列目から斜めにゴール前に入ってきたり、永井選手のスピードを活かしてウチのディフェンスラインの裏のスペースに圧力をかけてくるなど、東京の攻撃には90分に渡って苦しめられました。

特にディエゴ・オリヴェイラ選手が前線できっちりボールを収めてくることで、バイタルエリアで潰したいウチのディフェンスが出ていったところで潰しきれずにことごとく外され、そこを起点に2列目とのパス交換や逆サイドからオーバーラップしてきたサイドバックにクロスやフィニッシュまで持っていかれるなど、守備対応が後手に回らされた挙げ句、最終ラインが下がってしまってトランジションが遅れ、セカンドボールは回収できないし前線の2枚は孤立するしで正直良く守り切ったなという印象の展開になってしまいました。

前線の2トップも、興梠さんや武藤さんは相手を背負ってもボールを収められるし、そこからのターンで自力で前を向けたり、それが無理な場合はポストプレーに対して2列目から普段なら長澤さんや柏木さんがフォローすることで厚みのある攻撃を組み立てられますが、ナバウトさんも忠成さんも少しタイプが違って裏に抜け出すことで強みが出る選手。しかし最終ラインの押し上げが足りず、よい距離感でのサポートがない状態が続いてしまったことで前線で起点が作れずという時間帯が長くなってしまったのは少し残念でした(柴戸さんが頑張ってセカンドボールを回収するも、そこでプレスかけられて入れ替わられるとこでカウンターの起点になっちゃうみたいなシーンが何回かあって、この辺は柴戸さんにとっても課題が見えた試合になったんじゃないでしょうか)。

ただ、そういう苦しい流れの中でもセットプレーから早い時間帯に先制できたのは大きかったし、こういう時にしっかり結果を出してくれる忠成さんすげぇなと言うことで、今日は久々のスタメンだった忠成さんがチームを勝利に導いてくれました。

9分、コーナーキックから柏木さんが蹴ったボールを頭で合わせたのが忠成さん。岩波さんが前でうまく競って潰れた後ろでほぼフリーになっていた忠成さんが高い打点で合わせると、ゴール右隅に流し込むゴールで先制。

苦しみながらも何とか前半を1点リードで終えるも、後半立ち上がり早々の46分にディエゴ・オリヴェイラ選手に1発喰らって同点にされます。しかしその2分後の48分、相手ゴール左隅で荻原さんがファールもらって獲得したフリーキックを柏木さんがナイス判断でクイックリスタート。柴戸さんがゴール前に走り込んでいたのを見逃さなかった柏木さんのクロスは、見事、狙い通りに柴戸さんの頭にドンピシャのダイビングヘッドで豪快に叩き込むと、これが柴戸さんにとってはプロ初ゴール。一瞬のスキを突いて再び1点リードの状況に。

さらに68分、西川さんからのフィードにナバウトさんがうまく競り勝って縦に抜け出しペナルティエリア内に侵入すると、中に走り込んでいた忠成さんに冷静にグラウンダーのクロス。これを左足、ワンタッチでうまく流し込む、技ありのゴールは忠成さん、この日2点目を決めて試合を 3-1 と少し楽にしてくれます。

FC東京は68分に永井選手→前田選手として前線に高さを加えます。2点リードしたこともあり、ウチのディフェンスラインが下がったことで、永井選手を活かせる裏のスペースがないと判断したのでしょう。高さを加えて1点を奪いにきますが、実際にそれで前田選手に頭で合わせられて1点やられたので、その辺は長谷川監督の采配が当たったと言えるのでしょう。

ウチの交代策としては72分に荻原さん→ウガ。荻原さんは足が攣っての交代で、この辺の体力面が今後の課題でしょうか。年代別の代表では90分できていますので、やはりJ1ではそれ以上が求められているということなのかもしれません。さらに81分には青木さん→長澤さんとして柴戸さんをアンカー気味に配置、長澤さんを攻撃参加させます。青木さんの交代は恐らく予定通りだったんじゃないかなと。

最後の交代カードは89分柏木さん→ヒラさん。ヒラさんは今シーズン限りでの引退を先日表明していて、天皇杯がまだ可能性としてはあるとは言え、リーグ戦での出場機会は最後。その花道を飾るべく、満を持して、柏木さんからキャプテンマークを受け取りつつの交代でしたが、前田選手にやられた2失点目がヒラさんがピッチに入る直前だったのでちょっとヒヤヒヤしましたね。それでも残り時間をしっかり守り切って最終節を勝利。ヒラさんのリーグ戦最終試合を見事勝利で飾ることができました。

さて、今シーズンのリーグ戦も終了。最終成績は「5位」、14勝11敗9分の勝点「51」となりました。シーズン序盤は一時期どうなることかと思いましたけども、よくここまで立て直してくれたものです。途中をしのいだ大槻さんも含め、オリヴェイラさんのおかげ。来シーズンこそは優勝争いにきっちり絡みたいですね。

ということで、次は水曜日の天皇杯、鹿島戦。今節メンバーを入れ替えたもの全ては天皇杯のため。天皇杯できっちり勝たなければ、今節メンバーを入れ替えて主力を温存した意味がありませんから、敵地での対戦にはなりますが、きっちり勝って決勝の舞台に進めるように全力でサポートしましょう。

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試合データ

観客: 46,770人
天候: 晴
試合結果: 浦和 3-1 FC東京(前半1-0)
レッズ得点者: 李(9分)、柴戸(48分)、李(68分)
警告・退場: -
主審: 村上 伸次 氏
順位:5位(14勝11敗9分/勝点51/得失点差+15)

おまけ

2018 Jリーグ 第34節(最終節) 埼玉スタジアム2002 FC東京戦 平川選手引退セレモニー

ヒラさん、17年間本当にありがとうございました。長いことサポーターやってるので今まで何人も引退、移籍する選手を送り出す現場に立ち合いましたけども、その中でもやはり長年にわたって浦和レッズに貢献した選手の引退というのは、いつかその時期がきてしまうのはわかっていても一段と寂しいものです。

インタビュー等でもご本人が答えている通り、彼の次の目標は指導者とのことですので、その目標をクリアして、スタジアムで再会できる日を楽しみにしたいと思います。

2018 Jリーグ 第34節(最終節) 埼玉スタジアム2002 FC東京戦 マッチデーカード等

今節、400枚目を迎えたマッチデーカードはヒラさん。あと今年もホームゲーム来場の皆勤賞を頂いて帰ってきました。

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