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2018 Jリーグ 第27節 埼玉スタジアム2002 ヴィッセル神戸戦

前節はアウェーでマリノスに苦しみながらも武藤さんの値千金の1発で勝利。連敗を「2」でストップしてここから巻き返しを図りたい状況ですが、続く第27節は、ホームに戻っての神戸戦。

今期の神戸はスペインの...... どころかサッカー界の至宝、イニエスタさんがまさかの加入(この日は帯同せずでしたが)、さらに数日前には新監督としてこれまたまさかの"マエストロ"、フアン・マヌエル・リージョさん(+スペインからコーチ陣もあわせて)を招聘(今節は林健太郎アシスタントコーチが暫定監督として指揮を執っていますが)と、なんですかね、ワンマン経営のオーナー企業が無茶(いい意味で)しまくってる感がすげぇなと思いますが、よそはよそ、ウチはウチ。とにかくホームできっちり勝って連勝としたい大切な一戦となりました。

2018 Jリーグ 第27節 埼玉スタジアム2002 ヴィッセル神戸戦

さて今日のスタメンは最終ラインに岩波、マウリシオ、槙野。中盤はアンカーに青木を配置。ウィングバック、右に橋岡、左にウガ。2シャドーに柏木、長澤を置いた上で、武藤、興梠の2トップという並び。GKは西川。

今日はいつもの 3-2-4-1 ではなく、武藤さんと興梠さんを2トップに、その後ろに柏木さんと長澤さんを置きつつ、青木さんをアンカー気味に配置するトリプルボランチっぽいやり方、並び的には 3-5-2 を採用をしてきました。

対する神戸もいつもと少しやり方を変えていて、普段は 4-4-2、もしくは 4-3-3 が主だと思いますけども、今日の神戸は藤田選手をアンカー気味に配置し、2トップにウェリントン選手、長沢選手、トップ下に郷家選手、ポドルスキ選手を並べる形の 3-5-2 ということでシステム的にはウチとミラーゲーム。

守備時に5バックにすることでウチの両ワイドにスペースを与えない守り方を選択してきましたが、相手は2トップがそれ程守備に参加しないこと、ポドルスキ選手のプレスバックがそれ程早くないことや、サイドの選手がボールサイドにかなり寄せるためアンカーの藤田選手の両サイドに大きなスペースができがちな神戸の守備的な問題が目立ちました。ウチとしてはそのスペースに2トップで起点作りつつ、相手ディフェンスラインの裏を狙っていきたい立ち上がり。

ウチの守備的には 5-3-2 で中盤に3枚並べてスペースを消すやり方でいつも通りですが、これによってポドルスキ選手が2トップに近いところでボールを触る機会を奪い、プレッシャーを嫌ったポドルスキ選手が前半に関しては終始低い位置でプレーしてくれたことで、ほぼ神戸の攻撃を単調なサイドからの放り込みに終始させることができた点は非常によい守り方ができたのではないかと思います。中盤でのインテンシティも高く、攻守転換、帰陣も素早く適切なポジショニングを常に保ち、神戸の選手に中央では前を向かせずサイドに追い出す守備が徹底できていましたが、これが90分を通してしっかりできていたことから正直ピンチらしいピンチを迎えることなく試合をコントロールすることができました。

一方で攻撃面では、前述したとおり神戸の守備をうまくサイドに引っ張りだしておいての中央スペース攻略と、特に青木さん、長澤さんの支援を受けて普段より相手プレッシャーの少ないスペースでプレーした柏木さんがほぼ無双状態。彼に相手のプレッシャーがかからないことで自由に攻撃のタクトをふるい躍動。柏木さん自身、2アシストの活躍と、チームとしても久しぶりの4得点とホームで鬱憤を晴らす快勝となりました。

先制点は青木さんの技ありミドルシュート。23分、左サイドから柏木さんが入れたクロスは、相手ディフェンスにはじき返されるものの、バイタルエリアで長澤さんが相手と競ってセカンドボールを青木さんの前に転がします。このボールを青木さんが身体を開いてファーサイドに巻いて蹴るぞという雰囲気を見せつつ、相手GKがそちらに体重を乗せて半歩動いた瞬間、腰の回転で逆側のニアサイドにグラウンダーの速いシュートを蹴り込むと、これが相手GKの手を弾きつつゴールに突き刺さってのもの。いい時間帯に先制。

さらに42分、右サイドで作っておいたところで、神戸の選手が5枚、そこに密集してきたところを橋岡さんがいいタイミングでインサイドにドリブルで侵入。この時点で完全にバイタルエリアでドフリーになっていた柏木さんに横パスを付けると、ゆとりを持ってボールを受けた柏木さんが、絶妙な動き出しで裏に抜けた興梠さんにラストパス。これを興梠さんが相手ディフェンスと競りつつ、倒れ込みながらもつま先でうまく当ててゴールに流し込むと追加点。ここ数試合、先制してからの追加点が遠く、勝点を落とす試合もいくつかありましたが、今節はしっかり追加点を奪えたことで試合展開は完全にウチのペースに。

2点リードのまま後半へ折り返すと、神戸は後半早々の54分、長沢選手→古橋選手として中盤の並びを変更する動きを見せます。左サイドに入っていた三田選手をボランチに移動させ、藤田選手とダブルボランチにすると再三ウチが突いていた中盤のスペースをケア。さらに前半はプレッシャーを嫌ってボールを触りにポジションを落としていたポドルスキ選手に高めのポジションをとらせることで修正を図りたかったんだと思いますが時すでに遅し。

その交代の1分前、ペナルティエリア左隅の深い位置でルーズボールを峻希と競った武藤さんが、峻希のミスを見逃さずボールをかっさらうと、GKの頭を越えるようにふんわり浮かせたループシュートは相手GKの指先に触れつつもゴールに吸い込まれて駄目押しの3点目。

さらに76分、ペナルティエリア内で多少ルーズになったボールに柏木さんが追いつくと、ディフェンスに囲まれながらもそこからファーサイドへ絶妙な折り返し。ここにいたのが長澤さんで、柏木さんからのボールを頭で押し込んでこれでほぼ試合は決まりました。

4得点目の直後、77分に長澤さん→阿部ちゃんとして中盤の守備固め。81分には柏木さん→柴戸さんとすると、青木さんをアンカーに、阿部ちゃん、柴戸さんが両サイドを支えるトリプルボランチの形にしつつ、興梠さんを普段通りのワントップにします。柴戸さん、終盤に神戸のコーナーキック守備から発動したカウンター(この試合で唯一やられるって思ったシーンじゃないですかね)を身体張って止めたり、出場時間が短かったですけども、非常にいい働きをしていました。今後が楽しみです。

84分には興梠さん→忠成さんとして最後の交代カードを切ると、そのまましのいでタイムアップ。4得点、クリーンシートの完勝で連勝。全員がやるべきことをしっかりやって神戸にほぼ何もさせずの勝利となりました。イニエスタさんのおかげとはいえ久々の5万人越えの雰囲気の中、ウチにとっては満点の結果です。

さて、続くゲームはホームでの柏戦。柏は現在残留争い真っ只中ですが、ウチとしては勝って勝点を40台に乗せ、上位との勝点差が詰まっている状況で順位を1つでも上に持って行きたい重要な試合。容赦なく柏を降格圏に叩き込みつつ、勝点3を奪い取りましょう。

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試合データ

観客: 55,689人
天候: 晴
試合結果: 浦和 4-0 神戸(前半2-0)
レッズ得点者: 青木(23分)、興梠(42分)、武藤(53分)、長澤(76分)
警告・退場: 柴戸(警告×1/ラフプレー)
主審: 佐藤 隆治 氏
順位:8位(10勝9敗8分/勝点38/得失点差+10)

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