2017 Jリーグ 第21節 山梨中銀スタジアム アウェー ヴァンフォーレ甲府戦
前節、埼スタでのダービーは非常にもったいない2失点でドロー。堀さん体制(第2期)の初陣を勝利で飾ることはできませんでしたが、落ち込んでいる暇もないくらいすぐにやってくる今節、第21節はミッドウィークのアウェーゲーム。山梨中銀スタジアムにお邪魔してのヴァンフォーレ甲府戦となりました。
ダービー終了後に関根さんが海外移籍(ブンデスリーガ2部 FCインゴルシュタット04 への完全移籍)することが発表され、試合の流れを変えられる貴重な選手が1人減ってしまうことになりましたが、今節はその関根さんがラストマッチ(普通、翌日ドイツに旅立つ予定の選手はあまり使わないんですけども)ということで、アウェーとはいえ、勝って送り出したい一戦となりました。
今日は指定席(バックスタンド)からの観戦。ちょっと仕事の関係で出るのが遅くなったため、試合開始の40分前到着っていう私としては珍しくギリギリ到着となりました。そんで現地着いたら超暑いし。甲府盆地恐るべし。
さて、今日のスタメンは最終ラインに森脇、遠藤、槙野。ボランチに阿部ちゃん、柏木。両ワイドに菊池と関根。武藤、ラファエル・シルバをシャドーに、興梠のワントップ。GKは西川。
前節は札幌戦で喰らったレッドカードによる出場停止で戦列を離れていた槙野さんが復帰。左ワイドで前節から引き続き菊池さんがスタメンをゲット。前線トライアングルは前節からズラタンさん→ラファさんと、1枚選手を入れ替えました。
対するヴァンフォーレ甲府は、前節、ガンバ大阪を相手に11試合ぶりに勝利、7試合ぶりに得点(1得点)と、状況的にはかなり苦しみつつ、特に得点力不足が大きな課題といえるチーム。やり方としてはとにかく堅い守備で失点を防ぎつつ、少ないチャンスをものにして勝点を積んでいく戦い方。そういう相手に失点しないことがまずは重要ですし、一方でその堅い守備をいかに崩すかがポイントとなる対戦。
立ち上がり、甲府はしっかり引いて守る、ウチもあまりリスクをかけずに慎重なスタートという、試合的には落ち着いた入り。
甲府は守備時5-3-2でブロックを作り、ウチの前線と人数を合わせてくるやり方ですが、前線2枚が守備的にはほぼ機能していない(ドゥドゥ選手とウイルソン選手なので仕方ないですけども)ので実質5-3で守っている状態。
中盤ではボールホルダーに対して素早く複数人でのプレスをかけてくるので、そこでハマるとよろしくないボールの失い方をしそうで注意が必要ですが、逆に言えばそこをうまく外せればスペースがあるということ。とはいえ、甲府の5-3のラインによってバイタルエリアには守備の人でいっぱいですし、前回対戦時と同様、最終ラインはウチと人数を合わせて無闇に食いついてこない守備をするため、単純なクロスや楔だけでは崩しきれない。
ということで、立ち上がりに関しては、まず中盤で悪い形でボールを失わないことと、失った場合の攻守転換を素早く、相手2トップに仕事をさせないこと。さらに攻撃面では焦れて無理な楔を入れたりせず、まずは丁寧に裏のスペースを狙いつつ、相手のディフェンスラインを下げさせることでバイタルエリアにスペースを作り、2列目の選手がそこをうまく使って厚みのある攻撃を展開できるかという点がポイントとなりました。
その点で、非常に慎重に入りつつ、最終ラインはしっかり意思統一ができており、攻守転換時も素早く相手の攻撃の起点となるドゥドゥ選手とウイルソン選手を囲い込んで潰すことができていましたし、ウチの前線は落ちてきたり、裏を狙ったりという縦の動きを暑い中丁寧に繰り返し、徐々に相手ディフェンスラインを押し込んで相手バイタルエリアにスペースを作ることができていましたので、ほぼ狙い通りに試合を進められたんじゃないでしょうか。
そんな中、先制点は19分。柏木さんがラファさんに縦の楔を当てつつ2列目からペナルティエリア内に侵入→クロスを上げるぞと見せかけての技ありループシュートを流し込んでのもの。久々に見る柏木さんのビューティフルゴールでした。しかも2試合連続ゴールですね。浦和の太陽が夏に輝きを取り戻すってのはチームにとっても大きなプラス材料でしょう。
柏木さんの得点は、まさに立ち上がりからやっていた相手ディフェンスラインの裏を狙うことでディフェンスラインを下げさせ、バイタルエリアにできたスペースを2列目以降の選手が使ってゴール前に侵入してくるっていう狙いが見事に形になったゴールで、堅い守備の甲府を相手に早い時間帯での先制点は、相手のゲームプランを崩す意味でも大きな得点となったと思います。まぁ前線の選手はあまりコンビネーションを発動できず不本意だったかもしれませんけども。
前半に関してはそのまま1点リードして後半へ折り返し。
後半は甲府がかなりパワーを持って出てきたため、ウチは受けに回ってしまう展開に。甲府の前線が猛烈にプレスをかけてくるとウチのビルドアップは寸断され、中盤で甲府にボールを保持される形に。その勢いで押し込まれた上にセカンドボールも拾われまくるっていう、我慢の展開に。
本来、こういう相手が前に出てくる展開というのは、ウチのやり方にとっては格好の餌食にしやすい状況なわけですが、暑さのせいもあってか、全体的な運動量が落ちてしまったことで相手のプレスに対してパスコースを作るような動きもそれ程できず、前線でボールも収まらなくなって結果的にボールロストする回数も増える流れ。
特に60分くらいだったでしょうか、ウイルソン選手に対する楔に森脇さんが食いつきますが、それをうまくフリックで外されドゥドゥ選手に落とされると、そのドゥドゥ選手に対して潰しにいった遠藤さんも1歩遅れたことでワンタッチでウイルソン選手に落とされ、そのままウイルソン選手がフリーでゴール前まで持ち込んでシュート→西川さんが弾いたところに新里選手が詰めたシーンはかなり決定的で、西川さんが勇気を持って新里選手が触る直前のボールを触ってくれたために失点にはなりませんでしたが、かなりヒヤッとするシーンでした。
交代策は73分に柏木さん→矢島さん。これは堀さんの試合後のインタビューによると柏木さんに少し身体的な不調が出たためとのことですが、矢島さんの出場は、リーグ戦では第12節の清水戦途中出場以来ですね。ただ、矢島さんが交代した時間帯、前の選手は追加点が獲りたい感が強いものの、後ろの選手はもう守り切る方に意識がいっている感じが強かったので、ボランチに入った矢島さんとしてはかなり難しい状況だったと思います。急ぐ必要ないんだけど前からはボールをもっと入れろと要求される...... 追加点とって試合を決めてしまおうというのも正しいですし、このまま守り切ろうも間違ってない。若い矢島さんには悩ましいコントロールを迫られたんじゃないでしょうかね。それもいい経験だと思いますけども。
79分には興梠さん→忠成さんとして、ラファさんをワントップに。終盤の展開を考えればスピードがあって1人でも得点チャンスを作れるラファさんを前に残しつつ守備の負担は軽減、攻守にわたって動ける忠成さんをシャドーにという選択は妥当。さらに83分には関根さん→駒井さんとして前線の選手をリフレッシュ。これはもうちょっと早くても良かったと思いますけども(というのは関根さんはもういなくなるのがわかっている選手なので、それよりも次節以降出場可能性の高い選手同士の組み合わせにプレー時間を与えた方が現実的なため)。
終盤に関しては我慢する時間が長く、ウチ本来のやり方ができたとは言いがたいとは思いますが、それでもしっかり無失点で守り切り、勝利を得たという点は高く評価してよいのではないでしょうか。今はとにかく勝つことが重要ですし、それが得点力不足に悩む甲府相手とはいえ、しっかり無失点で抑えられたことは選手たちの自信につながると思いますから。
ということで、無失点での勝利はいつ以来ですかねって思って調べたら、第7節のFC東京戦(アウェー)以来なんですね。次節はそのFC東京とホームでの対戦となります。間にスルガ銀行チャンピオンシップ、シャペコエンセ戦が挟まりますが、この試合あたりでうまく新加入選手(マウリシオ選手)とか試せるといいかもしれませんね。
おまけ
ハーフタイムに花火上がった(動画は短い)
ハーフタイムに花火ー pic.twitter.com/v1c2WMGPsl
— Yoshiki Kato (@burnworks) 2017年8月9日
試合データ
観客: 14,489人
天候: 晴
試合結果: 甲府 0-1 浦和(前半0-1)
レッズ得点者: 柏木(19分)
警告・退場: 槙野(警告×1/ラフプレー)、関根(警告×1/ラフプレー)、菊池(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 木村 博之 氏
順位(第21節終了時点/暫定):8位(10勝9敗3分/勝点33/得失点差+10)
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