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2021 Jリーグ 第18節 埼玉スタジアム2002 湘南ベルマーレ戦

2021 Jリーグ 第18節 埼玉スタジアム2002 湘南ベルマーレ戦

ここ最近はカップ戦の関係でリーグ戦は少しお休みしていたわけですけども、久しぶりに埼スタに戻ってのリーグ戦はホーム埼スタに湘南ベルマーレを迎えて。

5月に入ってすぐの福岡戦で敗戦して以来、ここまで公式戦は10戦して引き分けを含むものの負けなし。リーグ戦も前半戦の残りが今節を入れてあと2節と折り返し地点が近いですが、残り2節は順位的にも下位チームとの対戦となるため、しっかり勝点を奪って折り返したいところ。

湘南とは今シーズンルヴァンカップのグループステージで2回対戦していますが、どちらも得点が奪えず、引き分けという結果に終わっています。3バックを採用する相手には少し苦戦する傾向のあるウチですが、ユンカーさんという強力な得点源を手に入れた現在、どういう戦いができるのか注目の一戦となりました。

スターティングラインナップ

2021 Jリーグ 第18節 埼玉スタジアム2002 湘南ベルマーレ戦 スターティングラインナップ

さて今日のスタメンは、最終ライン、左から明本さん、槙野さん、岩波さん、西さん。ダブルボランチに伊藤(敦)さんと金子さんを配置。左SHに大久保さん、右に達也さん、トップ下に小泉さん、1トップにユンカーさんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは彩艶さん。サブのメンバーとしてはデンさん、山中さん、柴戸さん、関根さん、杉本さん、興梠さん、それに西川さんが控えます。

大久保さんがリーグ戦では今シーズン初のスタメンをゲット。ボランチではカップ戦で連続してスタメンをゲットしていた金子さんが引き続き起用され、伊藤(敦)さんとコンビを組みます。カップ戦では休養していた明本さんが左のSBとしてスタメンです。

対する湘南は、最終ライン左から大野 和成選手、石原 広教選手、舘 幸希選手。アンカーの位置に田中 聡選手、左のWBに高橋 諒選手、右に畑 大雅選手。インサイドハーフに山田 直輝選手、池田 昌生選手を配置し、2トップがタリク選手、ウェリントン選手というコンビの 3-3-2-2。GKは谷 晃生選手。

湘南はリーグ戦、直近5試合で勝利なし。とはいえ、得点力に苦しみつつもハードワークは健在で、リーグ戦の直近3試合は引き分け、しかも首位、川崎とも 1-1 の接戦を演じるなど、侮れない相手。3バックを採用する湘南は突破力のあるWBの積極的な攻撃参加とそこからのクロスによるサイド攻撃が持ち味ですが、このサイドの攻防でどう優位に立つか、その辺にも注目です。

内容で勝って試合に負ける、ミスから自爆気味の悔しい敗戦

正直な印象としては負ける試合ではなかったなというところ。ボール支配率はウチが60%、シュートも浦和の19本(枠内13本)に対して湘南は5本(枠内3本)と圧倒。ユンカーさんの2得点とも素晴らしく、内容的には勝って終わるべき試合ではありました。ただそれが思い通りにならないのがサッカーの難しいところ。

湘南は前線の2枚を外国人FWにしてきましたが、これによって前線2トップのプレスに関しては少し連携を欠いたようにみえました。結果として湘南の前線プレスに関してはかなりうまくかわしてボールを前進させることができていて、注目ポイントとなったサイドでの攻防についても強度の高いプレスで封じ込みつつSHが積極的に高い位置を獲ることで湘南に撤退守備を強いることができてました。

4分には明本さんのドリブルからハーフスペースを獲った小泉さん→ワンタッチで大久保さんという形でクロスまで持って行くなど、湘南を押し込むことに成功。この流れの9分には、右サイドで達也さんが倒された獲得したフリーキックでのリスタートから、一旦はクリアされるものの回収したところから西さん→明本さん→小泉さん→明本さんというパス交換で明本さんが左サイド深く入り込むと、そこからのクロスにセットプレーの流れで残っていた槙野さんが中央で反応。シュートはできなかったものの、この処理を湘南ディフェンスが手間取ってこぼれたところにユンカーさんが鋭く反応すると、左足をコンパクトに振り抜いてゴール角に流し込むゴール。いい時間帯に先制点を奪って序盤の流れはうまく支配した形。

しかし、前半27分に痛恨のミス。ゴールキックからのリスタート。ペナルティエリア内からパスを繋ごうとした金子さんの岩波さんへの横パスが中途半端になったところをウェリントン選手に奪取されると、横パスを中央、池田選手がスルーした裏で山田直輝選手に叩き込まれて失点。試合は振り出しに戻ります。

もちろん直接的なミスとしては金子さんなんですけども、最終ラインから繋いでいくことをコンセプトにしているチームでは起こりえるミス。金子さんがボール受けた瞬間、岩波さんのところしかパスコースがなかったため、ウェリントン選手に狙われた形になりましたけども、奪われたあと、山田選手がシュート打てるコースで入ってきている状況でマークつくはずの小泉さんはプレスバックできずに山田選手を見送る形になっていたりと、チーム全体として少しプレーの集中力が切れたところを突かれたような失点。個人のミスとはミスとして反省しないといけないと思いますが、単純に個人のミスというだけで終わらせてしまってもいけないのかなと。

これは2失点目も同様。ウェリントン選手に頭で合わせられた70分の失点も、最終的にはボールをパンチングしようと出た彩艶さんがボールにコンタクトできずに先にウェリントン選手に触られてしまったという点ではGKの判断ミスなんですが、飲水タイム明け、左サイドにポジションを移動していた湘南、畑選手への西さんの対応は正直なところ寄せが甘く、フリーでクロスを上げさせる状況になりましたし、中央で岩波さん、槙野さんの2CBもあのタイミングでクロスが入ってくるとは思っていなかったのかわかりませんが、ウェリントン選手に簡単に間に入られていたりと不用意なプレーが続いた結果の失点といえます。

飲水タイムの少し前に湘南は選手交代してウェリントン選手をワントップにしたり、前述の通り畑選手を左に移動したりと微調整してたわけですけども、その直前にウチの決定機が複数あって飲水タイムでも「3点目獲ろうぜ」みたいな声がかかっていたので、少しチームとして追加点を奪うという方に意識が行きすぎた感はあったかもしれません。リードしている状況で相手が少しやり方を変えてきていたわけですし、まずは冷静に相手のポジショニングやマークを整理するみたいな部分があってもよかったのかなと。まぁたらればですけどね。

で、湘南の決勝点となってしまった3失点目に関してもきっかけは彩艶さんの繋ぎのミス。しかし折角プレスバックしてきた大久保さんがあまり意味のない中途半端なポジショニングになったことで岡本選手をフリーにしたことからこぼれ球を余裕を持ってシュートされるなど、細部のプレー強度、献身性という部分で少し足りない部分があったのを湘南にものにされてしまったという失点ばかりでした。

試合後に彩艶さんはかなり落ち込んでいるように見えましたけども、こういう自分のミスがきっかけでチームが負けたりというのはサッカーやっていればレベルにかかわらず経験することです。18歳という年齢でプロとして活躍し、不動の守護神、西川さんからポジションを奪って年代別代表にも選出と、順風満帆に見える彩艶さんにとってはプロのキャリアで最初の試練かもしれませんけども、遅かれ早かれ乗り越えなければならない苦い経験でしょう。そしてチームとしてもこの敗戦を次の成長につなげて欲しいなと思います。

ユンカーさんを称える締め

で、負けてしまったんであれですけども、ユンカーさんの2得点目はすごかったですね。湘南、左サイドの高橋選手からのクロスを西さんがヘディングではじき返したところからですが、ワンバウンドの難しいボールを頭で小泉さんに落としつつスプリントしたユンカーさん、小泉さんの絶妙なスルーパスにワンタッチでスペースを活かしつつ相手ディフェンスをスピードで置き去りにすると、ペナルティエリア外から相手GK、谷選手の頭上を越えるループシュート。

谷選手もいいタイミングで飛び出して、ユンカーさんがもうワンタッチすればディフェンスと協力してシュートコースがない角度に追い込めるかなという感じのプレーで、最善策をとったと思いますけども、そんなのお見通しさ、と言わんばかりのループ。ちょっとうますぎてビックリするゴール。ユンカーさんエグいなマジで。

63分にも大久保さんからのパスを受けて、インサイドにカットインすると見せかけてディフェンスを動かしつつ左足でシュート打てる位置にボールを置くと、そのまま振り抜いてグラウンダーのシュートをファーサイドのポストに直撃させるなど、打つシュート全部ゴールか決定機にするじゃんっていうプレーを連発。すごい人だよほんと。

ユンカーさんのプレーは試合ごとにキレを増しているように見えますし、守備面でもしっかりハードワークするなど今のところ日本の気候にもフィットできている様子。ここに関しては後半戦に向けても期待できるところですので、次節も楽しみ。

ということで、次節はミッドウィーク、水曜日に開催されるアウェーでの柏戦です。なんか一部報道では柏から江坂選手が移籍してくるらしいなんて話もでていますが、現在降格圏の18位に沈む柏を相手に、連敗は許されない状況。しっかり勝って勝点3を持ち帰ってもらえることを祈りたいと思います。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 4,685人
天候:曇のち晴 / 気温 24.9℃ / 湿度 75%
試合結果:浦和 2-3 湘南(前半1-1)
レッズ得点者:ユンカー(9分)、ユンカー(53分)
警告・退場:-
主審: 岡部 拓人 氏
順位: 9位(8勝6敗4分/勝点28/得失点差±0)

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