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2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第1節 レモンガススタジアム平塚 アウェー 湘南ベルマーレ戦

2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第1節 レモンガススタジアム平塚 アウェー 湘南ベルマーレ戦

先週末、今シーズンのJリーグも開幕しましたが、開幕した途端にいきなりの過密日程。中2日となる火曜日に行われるのは、YBCルヴァンカップのグループステージです。

今シーズンのルヴァンカップは、グループステージをACL出場チームを除いた16チームが、4チーム×4グループで戦い、各グループ上位2チーム、計8チームで組み合わせを決めてのプレーオフステージ(ホーム&アウェー形式)→勝利した4チームにACL出場チーム4チームを加えた8チームでプライムステージとしてトーナメント戦(ホーム&アウェー形式、決勝戦のみ1発勝負)というレギュレーションになっています。

グループステージでウチが入ったのはCグループ。Cグループは浦和、湘南、柏、横浜FCの4チームですが、第1節は湘南ベルマーレとの対戦。組み合わせ的には、Cグループに入ったのはウチを含め全部関東近郊のチームなので移動とかは楽そうですね。

で、何を寝ぼけたのか今節のチケット買っちゃってまして。酒飲んでるときになんかポチポチやってたら勢いで買っちまったわけですけども、よく考えたら埼玉、神奈川を含む1都3県はまだ緊急事態宣言が解除されていない状況だし、県またぎの移動もどうかなと思ったんですが、車移動だし家とスタジアムの往復だけってことで現地行かせていただきました。

雨降るし、風は寒いしで正直おうちでテレビ観戦の方が楽でしたが、まぁ後述しますけども若手の出場試合を観られたのでよしとしましょう。とはいえ、平日夜に試合観に行って、帰って試合映像を細かく見直す時間もないまま記事を書いていますので、今回は気になった点だけを簡単にまとめておくことにしようと思います。

スターティングラインナップ

2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第1節 レモンガススタジアム平塚 アウェー 湘南ベルマーレ戦 スターティングラインナップ

土曜日に行われたJリーグの開幕戦から中2日、さらにルヴァンカップということもあって、スタメンは大きく入れ替わりました。4バック、左から福島竜弥さん、槙野さん、藤原優大さん、柴戸さん。ダブルボランチに武田さんと金子さんを配置。左サイドに田中達也さん、右に大久保智明さん。トップ下に伊藤涼太郎さん、1トップに武藤さんという並びの 4-2-3-1 スタート。GKは鈴木彩艷さん。

つまり、槙野さん以外は全員入れ替えたというスタメンですね。一方でベンチにはウガ、岩波さん、山中さん、伊藤(敦)さん、汰木さん、杉本さんと、開幕戦のスタメン組が名を連ねていることで、万が一の場合は交代枠をフルに使って大きく修正することも可能そうな人選となっていました。

この試合までで、負傷で少しで遅れたり離脱している人(興梠さん、西さん、デンさん、関根さん)以外は全員(GKの塩田さんだけは出場とはなりませんでしたが)、公式戦の経験を積んだことになりますね。

対する湘南は、3バック、左から舘幸希選手、大野和成選手、池田昌生選手。アンカーの位置にオリベイラ選手。左のWBに毛利駿也選手、右に古林将太選手。トップ下、中央2列目に三幸秀稔選手と茨田陽生選手、2トップに原直生選手と平松昇選手を配置した 3-3-2-2 のフォーメーション。GKは富居大樹選手。湘南も開幕戦から大きく人の入れ替え。11人全員が異なるスタメンとなりました。

前半、気になったのはボランチの立ち位置

湘南のサッカーは昨シーズンから大きく変化はしていなくて、基本的にはボールサイドにガッと人を圧縮させて相手ボールホルダーに対してインテンシティ高い守備をぶち当て、そこで奪ってから縦に速い人数をかけた攻撃で攻め切っちゃうっていうのが狙いになりますけども、逆に言えばそういう人数をかけて寄せにくる相手に対して、ポジショニングをうまく獲って剥がすってのがリカさんの求めるサッカーの真骨頂なわけです。

なので、ある意味初戦で戦ったFC東京よりもプレスが整理され、高い強度で襲いかかってくる湘南を相手に、正しい立ち位置が獲れるのか、に関しては注目の立ち上がりとなりました。

湘南は 3-3-2-2 スタートですが、守備時には 5-3-2 の形で、こちらの2CBに対して相手も2トップがプレスにくる形になります。つまり数的同数ですね。ウチとしてはCB2枚に加え、GKとボランチがどういう立ち位置を獲りながら、相手1列目の守備をどう越えていくのか、という部分が最初のポイントとなりますが、前半立ち上がりに関していえば、2CBの立ち位置の取り方も影響して、ボランチの立ち位置が定まらなかった感があり、それによって効果的なビルドアップが阻害され、中盤でボールロストするという展開が続きました。

個人的には2CBの距離感が近すぎたかなというのが1点。後ろにGKの彩艷さんがいるので、ボランチが最終ラインに落ちずに実質3バックのような形にしてビルドアップを始めていましたが、この時に2CBが幅を獲らないので、プレスに出てくる相手2トップが、縦を切りつつ2CBにまっすぐプレスをかけられる立ち位置になってしまっていて、結果、ボランチの金子さんあたりが本来は相手2トップの真ん中で縦にパスコースを作るような立ち方をして欲しいのに、サイドに流れてサポートしようとしてしまう。

これだとボランチに相手の2列目がプレスに前向きに迫力を持って出てきてしまうので、そこでボール受けてもなかなか前を向くことができず、選択肢が少ない中でSBやトップ下に付けようとするも、湘南に的を絞られて潰されるっていう感じになっていたように見えました。

前述したように槙野さんと藤原さんがもう少し幅を獲ってくれれば、相手2トップの間でボランチが縦にパスコースを作れますし、そこでうまく金子さんと武田さんが縦関係を作れれば、中盤で効果的にボールを前進させることもできたと思いますが、金子さんも武田さんも相手2トップに縦を切られた状態なのでどうしても槙野さん、藤原さんの脇、外側に落ちてサポートするしかなく、2ボランチが横並びになってしまうし、その低い位置で彼らがボールを受けてもなかなか良さがでないというか、後ろが少し重たくなりがち。なんつーか改めて阿部ちゃんの存在の大きさを感じてしまったわけですが、若い選手もそこに追いつかないといけない。

全体としても最終ラインがビルドアップに詰まるので、どうしてもそれをサポートしようとみんながボールに近寄って行ってしまうんですが、当然、湘南はマークをズラされているわけではないので、普通にマーク引き連れたままボールサイドに人が集まっちゃう。マーク引き連れて落ちる選手の裏など、1つ飛ばした位置で気の利いたポジションを獲れる選手と、そこを見つけて蹴れる選手の組み合わせがあればまた違ったんでしょうけども、そういうのもなかったために湘南が守備でリズム作りやすい状況になってしまったかなというのはありました。

まぁ湘南もアタッキングサードでの精度がそれ程高くないのでやべぇっていうシーンを作られたかといえばそんなことはないんですけども(もちろん、彩艷さんがいい仕事してたというのもありますが)、人がボールサイドに集まってごちゃごちゃっとした状況みたいのはどちらかといえば湘南の得意な状況ですから、ウチとしてはもう少しそこをうまく外す方策が欲しかったかなというのはあります。何度か伊藤(涼)さんが中盤でボール受けてスパンっと前向いた時なんかはいい形にもなっていましたし、悪いことばかりではなかったですけどね。

後半の修正力はさすが

ハーフタイムに槙野さん→岩波さんという交代で1枚目の交代カードを切ります。この試合での槙野さんの出来が良いとか悪いとかではなく、恐らくは連戦を考慮してケガ人など含め枚数が圧倒的に足りていないCBに関してはローテーションさせることで負荷分散をしたいと考えてのものだと思います。

人の入れ替え自体よりも、前半ちょっと詰まりがちだった最終ラインのビルドアップを、金子さんを最終ライン、2CBの間に落とすことで武田さんには明確に相手2トップの裏でポジションできる形を作ってきたことが状況を好転させるきっかけになったと思います。この辺は前半をみて判断したものだと思いますが、的確でした。

また、これは前半からやっていたと思いますが、例えば左サイドの役割分担も開幕戦の山中さん-汰木さんラインが汰木さんが開いて内側を山中さんが獲るケースが多かったのに比べ、今回の福島さん-田中さんラインは田中さんがインサイドに絞って外を福島さん、みたいな役割分担が多く、この辺は個人の特性に合わせて臨機応変にやってんだろうなというのが垣間見られ、色々な組み合わせが観てみたくなる感じでした。特に田中さんは新加入ですが、さすがにJ1、J2での経験もあり、気が利いたプレーができるのと突破力もあるので、可能性を感じさせてくれます。終了間際に決定機もありましたが、惜しくも決めきれず。

62分には福島さん→山中さん、69分には伊藤(涼)さん→杉本さん、大久保さん→伊藤(敦)さんと開幕戦のスタメン組を次々投入。徐々に選手のクオリティを上げていくと徐々にウチがボール保持する時間も増えますが、決定機いう部分ではそこまで増えず。

80分には武田さん→汰木さんとして、汰木さん投入直後の82分過ぎあたり、田中さんのクロスに杉本さんが潰れた裏でフリーの汰木さんがダイレクトボレー...... みたいなシーンもありましたが、慎重にトラップしに行ってしまったのかコントロールミスってシュートまでは行けず、みたいな惜しいシーンが何度かあったものの、結局両チームともに得点には至らず、スコアレスでドローという結果になりました。

2021 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第1節 レモンガススタジアム平塚 アウェー 湘南ベルマーレ戦

最後のところ、ゴール前での競り合いの中で藤原さんが肘打ち? 喰らって脳震盪みたいな状態になってしまったようで少し心配しましたけども(現地だと私が観ていた席からは遠くて見えにくかったので)大丈夫だったんですかね。

ちなみに今シーズンは「脳震盪」による追加の選手交代が可能なレギュレーションになっていますが、主審が独断で交代を宣告できるわけではなく(監督・コーチに強めの助言は出来るらしいんですが)、あくまでチーム側の判断になります。こういう時選手は大丈夫っていうものなので選手に聞くってのはダメなんですが、倒れた藤原さんをピッチに戻したってことはチームドクターが大丈夫と判断したんでしょう。試合後に担架で運ばれてたし、個人的には交代させた方がよかったようには見えましたが、まぁ外からしか見ていない立場であまり言っても仕方ないですし、とにかく藤原さんがすぐに回復してくれることを祈ります。

ということで、人を大幅に入れ替えつつもアウェーで引き分けの結果。今シーズン、チームが目指すことに対して出来た部分、出来なかった部分はあると思いますが、起用された若手の子たちがある程度できるということもわかったり、ポジティブな要素も多かったかなと思います。引き続き見守っていきたいなと。

次は週末に行われるアウェーでの鳥栖戦、Jリーグの第2節になります。それが終わると水曜日にホームに戻って第3節(横浜FC戦)、週末に第4節(アウェー横浜F・マリノス戦)、翌水曜日に第5節(札幌戦)...... という感じで今週入れて3週間は水・土の週2試合状態が続きます。日程的には厳しいですがなんとか連戦の中でもチームの完成度を高めつつ乗り切って欲しいなと思います。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 3,022人
天候: 雨のち曇 / 気温 12.5℃ / 湿度 72%
試合結果: 湘南 0-0 浦和(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: 福島(警告×1)
主審: 家本 政明 氏
順位:Cグループ 1位(0勝0敗1分/勝点1/得失点差±0)

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Yoshiki Kato / burnworks
Yoshiki Kato
埼玉県出身。サッカー、フットサル (観戦 / プレー)、モータースポーツ観戦、格闘技 (主にボクシング) 観戦、インターネット、音楽鑑賞、筋トレ、腕時計収集が趣味。サッカー 4 級審判員、ウオッチコーディネーター(上級 CWC)資格認定者。好物はゼリー、グミ、お酒、ラーメン。