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2024 Jリーグ 第7節 埼玉スタジアム2002 サガン鳥栖戦

2024 Jリーグ 第7節 埼玉スタジアム2002 サガン鳥栖戦

前節、天気悪い中を出かけた国立では今シーズンベストゴール候補と言えるような素晴らしい先制点からの逆転負けっていう、非常にムカつく体験をさせられて、スッキリしないミッドウィークを過ごさせられましたけども、気を取り直して週末、桜も満開で気持ちよい日曜日の午後、ホーム埼スタで行われたのはJリーグ第7節となるサガン鳥栖戦です。

鳥栖は今シーズン、ここまで1勝1分4敗と苦戦中。前節は神戸にスコアレスで引き分けたものの、そこまで3連敗という状況で、下位に沈む状況を考えれば、こちらとしてはホームで勝点3はマストという試合。

鳥栖はボール非保持での積極的な前線プレス、ポジティブトランジションからの縦に速い攻撃と、長短パスを駆使したポゼッションをうまく織り交ぜることを強みとするチームですが、特に今シーズンは前線のクオリティと、最終ラインの対人強度に難がある感じで、全試合観てないですけども、ハイライトだけ見てるとハイプレスを外された際に生じたスペースを使われて縦に速く攻められるシチュエーションや、自分たちのビルドアップで引っかかってショートカウンターから失点するみたいなので勝点を落としてる感じ。

この辺の弱点をうまく突けるとすれば、相性的にはウチのサッカーと良い意味でかみ合う、要するにウチとしてはやりやすい相手になると思いますので、うまくいけば複数得点できるんじゃねぇかなという予想を立てて試合に入りました。

スターティングラインナップ

2024 Jリーグ 第7節 埼玉スタジアム2002 サガン鳥栖戦 スターティングラインナップ

FC東京戦で膝を痛めたっぽいキャプテン、酒井さんはお休み。代わりに石原さんがスタメンでチャンスをもらいます。左のウィングには松尾さんが久しぶりのスタメン復帰。インサイドハーフは岩尾課長が連勤お疲れさま状態で敦樹さんとペアはここ数試合でのファーストチョイスということで、大きくスタメンの変更はありません。

相手プレスのベクトルをうまく外して前進、前線プレスで追い込んでからの回収も機能して危なげなく快勝

ウチのボール保持に対する鳥栖のファーストディフェンスは、1トップのアラウージョ選手とトップ下の堀米選手が2CBに対して規制をかけに出てくる形。アンカーのグスタフソンさんを相手ボランチが捕まえに来れば、その背中に岩尾さんや敦樹さんがポジションを獲る、それを気にしてボランチがステイすれば、フリーでグスタフソンさんが相手ファーストディフェンスの背中で受けるって形で相手の前線プレスのベクトルをうまく外しつつボールを引き出すことができたのは収穫。

鳥栖の最終ラインが裏のスペースを気にしてか、かなり控えめな押し上げしかしなかったこともあり、前線でプレスに出てくる1トップ+トップ下と、ボランチ以降のライン間にある程度スペースがあったことで、ここをうまく活かせたかなと。特に相手ボランチ周辺での岩尾さんの動きはかゆいところに手が届く感じで、グスタフソンさんとのポジションチェンジもかなりスムーズなことから、この2人の共存はマストになってきたなと感じます。

前節のレビューではボランチっぽい動きしかしねぇな、なんて書いてしまった敦樹さんですが、この試合では積極的な前線への抜け出しによって2回ほど決定機(どっちかは決めて欲しかったけどね)でフィニッシャーの役割をしており、もう一歩でひと皮むけそうといったところ。

あとやっぱり松尾さんはスピードもあるし、一瞬のキレみたいのは凄いですね。今日も1得点しましたけども、あの一発で相手を置き去りにする動き出しとスピードは素晴らしかったです。

また、そこにパスをつけた佐藤さんも試合を通して要所要所でつける縦パスが速度、タイミング的にも素晴らしく、ビルドアップに関していえばホイブラーテンさんが物足りなくみえてしまうくらい、彼からの効果的なパスが活きていました。これ、ショルツさんやホイブラーテンさんもウカウカしてられなくなってきたんじゃないでしょうか。もちろん、彼が優れたCBであることは加入前からわかっていたことですけども、想像以上に早くフィットしてきたんじゃないかなと。

それから今日初スタメンの石原さん、よかったと思います。先制点獲った直後だったか、ちょっと相手のハイボールの処理で佐藤さんとポジションかぶっちゃって無駄に相手のチャンスになりかけるシーンを作った時はちょっとヒヤッとしましたけども、それ以降は落ち着きをもって対応し、その持ち前の対人強度、運動量を活かして右サイドをしっかり締めてくれました。

前線への効果的なパス供給やアタッキングサードでの迫力という点ではまだ多少の物足りなさを感じるものの、それはここから出場機会が増えれば向上していくでしょう。できれば次も期待したいところです。

さて、サガン鳥栖は 4-2-3-1 フォーメーションでのスタートですが、ボール保持時はGKの朴選手もビルドアップに加わる形で、サイドを高く押し上げつつ、スイッチが入るとかなり縦に鋭く細かいパスを繋いであたキングサードに侵入してくるので守備時のコンパクトネスは重要。

FC東京戦と同様、1トップ+インサイドハーフが積極的に前線プレスをかけて規制し、サイドに追い出したところで奪いきる意図はしっかり見えましたし、FC東京戦ではそこで奪いきれず前を向かれた場合にダラダラと全体が後退してしまった問題点も今節はしっかり改善され、ただ下がるのではなく、しっかりとボールに対してプレスバックし、前後から挟み込む守備は徹底されていました。

ここは非常に運動量的にはキツイと思いますが、そのおかげで鳥栖の決定機というのは試合を通してなかったんじゃないかなというくらい封じ込めることに成功したと思います。

先制点は4分過ぎにコーナーキックから。岩尾さんのボールを中央でチアゴサンタナさんがうまく相手マーカーをハンドオフして自分の前面にスペースを作ると、ほぼドフリーな状態から頭で合わせてゴール右隅へ。いやぁ強い。これだけあっさり点獲ってくれると本当に助かる。

前半に関しては作ったチャンスの数的に複数得点が求められたと思いますし、石原さんがイエローカードもらったのもあって、「あれだけチャンス作って1得点にSBが1枚カードってのはちょっと割に合ってないな」っていう印象だったんですけども、ハーフタイムに1トップとボランチの1枚を交代した鳥栖が後半の立ち上がりにパワーをかけてきたところを押し込まれずに耐えたことで53分、松尾さんの追加点で一気に試合が楽になります。

中盤でグスタフソンさんが一度はボールを失いますが、鳥栖のパスをうまくインターセプトした佐藤さんが少し持ち出して松尾さんの飛び出しに対してフワッとしたロングフィード。これを松尾さんがピタッと足元で止めると、あとはGKをかわして冷静にゴールに流し込んだもの。いやぁ裏抜けのタイミングとパスの精度、松尾さんのファーストタッチと、完璧なゴールでした。冒頭にも書いたとおり、鳥栖はこういうネガトラで縦に速く攻められたときに破綻するケースが多く、うまく相手の弱点を突けました。

2点獲れたことである程度試合をコントロールできる状況になり、64分には前田さん→大久保さん、71分には連勤の岩尾さんを小泉さんに交代、同時に松尾さん→中島さんとして中盤でのボール保持を優先するような流れに。

81分には敦樹さん→安居さんとして、今シーズンはずーっと出番がなかった安居さんが久しぶりのピッチへ。キャンプではインサイドハーフとしてのポジショニングやプレーにイマイチ適応できず、序列が下がってしまった感がありましたが、後半から入ってきたこともあって積極的な前線への飛び出しを何度も見せ、時間は短かったですが本人的にも良いアピールになったんじゃないでしょうか。彼が交代してから追加点入りましたしね。

ということで、前節の悔しい逆転負けから今節はホームで3得点、しかも無失点の快勝。相手の中盤強度等の問題もあり、ウチの抱える課題がいきなりすべて解消したのかと言われればそんなことはないんですけども、結果がでたことで1歩前には進めるんじゃないでしょうか。次の柏戦はアウェーですが、ここで連勝できるかが大きな鍵になりそうです。

2024 Jリーグ 第7節 埼玉スタジアム2002 サガン鳥栖戦 埼スタの桜

試合ハイライト

試合データ

観客: 28,576人
天候: 晴 / 気温 22.4℃ / 湿度 36%
試合結果: 浦和 3-0 鳥栖(前半1-0)
レッズ得点者: チアゴ サンタナ(5分)、松尾(53分)、大久保(83分)
警告・退場: 石原(警告×1/ラフプレー)
主審:笠原 寛貴 氏
順位: 5位(3勝2敗2分/勝点11/得失点差+2)

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