2024 Jリーグ 第1節 (リーグ開幕戦) エディオンピースウイング広島 アウェー サンフレッチェ広島戦
今年もいよいよJリーグ開幕ですね。
昨シーズンの途中からちょっと忙しさにかまけてこのブログを放置気味にしていたのですが、開幕戦くらいは試合観戦の記憶を残しておこうということで久しぶりにレビュー的なものを書きます。レビューって程、専門的ではないですが、試合を観て感じたことなどを簡単に。
前置きが長くなりますけども、この開幕戦は新スタジアムでの開催。
広島戦といえば今までは山の上まで連れて行かれて、時期によっては晴れた、直射日光暑ぃと思ったら雨、どころか雪がちらついたり、みたいな過酷な環境と、試合終わって市内に戻ってくるのにどんだけ時間かかるんだよというアクセスの悪さが印象的でしたが、ついに街のど真ん中に素晴らしいスタジアムが完成して、非常に楽しみな一戦となりました。
新スタジアムは京都戦なんかもそうですが、その設備とか、アクセスとか、座席の配置や間隔を含めた観戦体験がどんな感じなのかを調べに行く視察的な要素もあってなるべく早い時期に行くことにしてるんですが、今回は開幕戦という絶好のタイミングでスタジアムを訪れることができたので、色々と見て回ってきました。
さすがにスタジアムへのアクセスは最高によかったです。広島駅からだと少し距離はありますが、実際にホテルなどが建ち並ぶ市内中心部からなら散歩がてら、歩いて簡単にアクセスできる距離です。
実際に私も当日は午前中にホテルを出て、市内を散策しつつ、縮景園、広島県立美術館、広島城とぷらぷらしながらその流れでスタジアムに入ったくらいで、「街中で準備してスタジアムに向かおう」っていう感じより、普段の生活の延長線上にスタジアムがあるって感覚でした。
これは試合終わりにも実感しました。我が家は夕飯をだいたい17時~18時の間くらいに食べるのが通常のルーティン(多分、夕飯の時間が早いと思う)なんですけども、試合終わって、スタジアム出て、ホテルに一瞬だけ戻って邪魔な荷物を置いて、とかやっても、まだ17時くらい。そこからゆっくり夕飯を食べに出られるっていうのは、なんか1日を有意義に使えたなって気になります。
観戦体験は今回は2階席だったので、噂のピッチまでの距離、みたいのは味わえなかった(一応、試合前に1階席の前の方まで行ってみて、おぉちけぇーとかやってましたけど)ですが、2階席は角度もあって、ピッチからそこまで離れないので試合自体は観やすかったです。ビール売りが試合中もうろちょろするのだけはちょっとイラつきましたがまぁ2階の指定席だから仕方ないか。
ということでやっぱ街中のサッカー専用スタジアムはいいぞ、ってことで話を試合の内容に進めましょう。
スターティングラインナップ
さて、注目のスタメンですが、新しいシステムが 4-3-3 だということはトレーニングキャンプなどを通じて周知の事実。
また、先日書いたスタメン予想でも触れたとおり、後ろ、4バックの人選や、アンカーについては、ほぼ確定しているような状況で、両ワイド(ウインガー)のスタメンがどのような組み合わせになるのか、が注目ポイントだったと思いますが、そこは左に関根さん、右に松尾さんという並びでスタートとなりました。
左に関根さん、右に松尾さんという並びがどういう意図だったのか、監督インタビューで誰か記者さんが聞いてくれてるかなと思って期待したけど、どこにもそういう情報はなかったのでよくわかりません。
普通に考えれば松尾さんを左で使う方がよいと思いますし、実際に前半から試合中に関根さんと松尾さんはポジションを左右入れ替えたりしてたので、その辺は選手の判断で色々試してもいたんでしょう。ただ、松尾さん、関根さんの両ワイドが前半、大きく躍動したかというとそんなことはなかったので、ここについてはウチの狙いが出せたとは言いがたいのではないでしょうか。
広島のマンマーク、ハイプレスにハマってほぼ完敗という感じでしたが......
広島は 3-4-2-1 スタートですが、守備時にはソティリウ選手と大橋選手が2トップに、加藤陸次樹選手がシャドーのような形の 3-4-1-2 でウチの2CBとアンカーを始め、フルコートでほぼマンツーマンに近い形にしながらボールホルダーに対しては強く出てくるっていうやり方をしてきました。
それに対してウチも試合立ち上がり直後はうまくプレス回避して前進したので、「お、これは今年すげぇ感じになるのでは?」なんて密かに期待したんですけども、試合が進むにつれて、なんかビビったのか、リスクを獲らない方向に傾いていって、結果ウチの攻撃は停滞することに。
昨シーズンとの大きな違いとして、とにかくインサイドハーフはボールを受けに落ちない。4バック(もしくは片翼のSBを上げつつスライドしての3バックっぽい形)+アンカーでビルドアップして、高い位置をとったインサイドハーフや両ワイドで相手最終ラインをブレイクするという狙いはある程度明確でしたし、インサイドハーフに入った敦樹さんも小泉さんもその辺は意識してポジションを獲れていたと思います。
広島は3バックですので、ウチの1トップ+両ワイドで幅を作ってやれば、自然と3バック間にスペースはできるわけで、そこにインサイドハーフが前向きに入っていけるシチュエーションを作れば、相手最終ラインに対して大きなプレッシャーをかけることはできると思います。
なんですが、
- 思ったより両ワイドに対して裏に抜けさせるようなボールが出てこなかったこと(松尾さんとか中途半端に落ちてきちゃうな、と思って観てましたけど、あれは意図した通りなのか?などという疑問もありつつ)
- 途中からなんかチアゴサンタナさんに向けて縦に蹴るだけみたいな単調な攻撃になってしまって、そこを潰されてカウンターみたいなシーンが頻発したこと
- もっとグスタフソンさんにボール集めりゃいいのに、そこを飛ばして蹴っちゃう(特に西川さんからのボール)みたいなパターンが多かったこと
- 渡邊さんの左SB、個人的にはどう化けるか期待したんですけど消えてたよね(ポジション動かすなって言われてるのかもしれないけど、彼を活かすなら多少は偽SB的なインサイドに絞る動きをさせるみたいなことやらないともったいない)
などが少し気になりました。
特に西川さんからチアゴサンタナさんへのロングフィードはほぼ意味ないというか、全く収まらなかったので、それ、もう読まれてるから別の手を考えろやと思いながら観てましたけども、グスタフソンさんも、もっと俺につけろやって要求とかしてもいいと思うんですけどね。まぁそういう部分のコミュニケーションはこれからの課題って感じなのかもしれません。
惜しむらくは前半の失点が、もうこのまま0-0で折り返せばいいや、みたいな空気の中での失点だったので、タイミング的にも最悪だったなと。西川さん手前でボールが跳ねたように見えましたので、あれが弾くとしても精一杯だったのかもしれませんが、最初のミドルシュート自体はそこまでエグい感じではなかったのでもったいない感が強かったです。
後半、前田さんと岩尾さん投入以降は少し夢を見させていただいた
後半は少しウチもやり方を変えたように見えました。特に小泉さんが落ちて受けに行きつつ、グスタフソンさんが右に流れるみたいなことをやってましたね。
小泉さんは縦に落ちてきつつボール受けて、後ろからかかるプレッシャーをターンで外す、みたいなプレーはうまいので、そこで1枚剥がして前向ければ、みたいな感じだったのかもしれませんが、こういう相手のプレスのベクトルと同じ方向で下がりながら受けるっていうやり方は諸刃の剣です。実際にPKを与えたシーンはそこでガッと詰められてボールロストした形ですので、これをチーム戦術として打開策とするのはちょっと1人にリスク負わせすぎじゃね?と思います。
PKは運良く外してくれて、よし、命つながったぜ、ここから、と思ってたら大橋選手に2点目いかれてマジでへこみましたけども、67分に敦樹さん→岩尾さん、関根さん→前田さんと交代カードを切った後の時間帯は一番ロマンを感じさせていただきました。
前田選手、もうボール持ったらガンガン仕掛ける仕掛ける。もちろん、ドリブル突破がファーストチョイスになるので、外側をオーバーラップする酒井さんなんかは何度走ってもボール出てこない感じにはなっていましたけど、突破力のあるウィンガーに仕掛けさせる、それをSBがフォローすることで相手のサイドに過剰な負荷をかけるというのが狙いだと思いますから、あれはあれでよし。
あとは作ったチャンスで1点でも獲れてればねというところですが、昨シーズンと比べてもワイドが仕掛けたときの中の人数なんかは明らかに増えていて可能性を感じさせましたし、個人的にはここからの伸びしろを考えたら、結果は敗戦でもとてもポジティブにこの試合を捉えました。
ということで、ここ数年の開幕戦はこういうスタートが多いですけども、先にも書いたとおり、今シーズンの狙いは明確ですし、短時間とはいえそれを再現できた時間帯もあったことを考えれば、ここから徐々に右肩上がりによくなっていく期待感は大きいと思います。
まだプレーを見られていないソルバッケンさんなんかも楽しみですし、次のホーム開幕戦でどんな試合が観られるのか、期待しようと思います。
試合ハイライト
試合データ
観客: 21,108人
天候: 曇一時雨 / 気温 15.4℃ / 湿度 28%
試合結果: 広島 2-0 浦和(前半1-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: 小泉(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 中村 太 氏
順位: 18位(0勝1敗0分/勝点0/得失点差-2)
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