2023 Jリーグ 第13節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦
前節は、ACL決勝後の初リーグ戦をホーム埼スタで迎えましたが、鳥栖に完封されて敗戦。そこから中3日で迎える今節は、ホーム埼スタにガンバ大阪を迎えての第13節(11節、12節がACLの関係で飛ばされてるので、先に13節がきてます)。
鳥栖であまりよくない試合やって、ここでズルズルと連敗するようなことがあるとリーグ戦でタイトル争いするにはまだ時間がかかるのかな...... という暗雲が立ちこめ始めるのでなんとしても勝って勢いを取り戻したい試合。対戦相手のガンバが、現状(試合開始時点)で暫定最下位に沈んでいる状況を考えれば、確実に勝って勝点3を奪いたいところです。
鳥栖戦では少し人を入れ替えながらの戦いになりましたが、今節のスタメン含め、どういう人選になるのかも注目ポイントです。
スターティングラインナップ
さて今節のスタメンは、最終ライン左から荻原さん、ホイブラーテンさん、ショルツさん、明本さん。ダブルボランチに岩尾さんと安居さん、左のSHに小泉さん、右に関根さん、2トップにリンセンさんと興梠さんを置いた 4-4-2 スタート。GKは西川さん。サブには岩波さん、大畑さん、敦樹さん、大久保さん、シャルクさん、カンテさん、そして彩艶さんが控えます。
リンセンさんと興梠さんは明確にどちらかが1トップというより2トップという並び。結果的に小泉さんがトップ下っぽく振る舞ったり、興梠さんとリンセンさんが状況に応じてサイドに流れたり縦関係を作ったりという立ち位置の獲り方。
ボランチコンビは敦樹さんを一旦お休みさせて、岩尾さんと安居さんのコンビ。安居さんは本来のポジションでどれだけやれる所を見せられるかに注目です。
対するガンバ大阪は、最終ライン左から黒川 圭介選手、クォン ギョンウォン選手、福岡 将太選手、半田 陸選手。アンカーの位置に山本 理仁選手、その前面にダワン選手と宇佐美 貴史選手を配置し、最前線が左からファン アラーノ選手、イッサム ジェバリ選手、食野 亮太郎選手という並びの 4-1-2-3 スタート。GKは東口 順昭選手。
前半は正直うまくいかなかった印象、後半の交代で改善、相手のエラーを突いて見事な逆転勝利
前述の通り、リンセンさんと興梠さんは2トップの立ち位置だったので、役割分担的には興梠さんが落ちて収める、リンセンさんが裏抜けというイメージだったと思いますが、ボランチコンビが岩尾さんと安居さんで、しかも安居さんが普段岩尾さんがやっているようなCBの間に落ちる役割を担っていたこともあり、ボランチ2枚がかなり後ろに重たい状態。
ボランチに関しては岩尾さん敦樹さんコンビの場合、敦樹さんがアタッキングサードに積極的に侵入してサイドやトップとの間を埋めてボールを前進させる役割を果たしますが、安居さん、松尾さんコンビだとその役割をする人がいなくなっちゃう感はありました。安居さんはやはりもう少し相手ゴールに近い位置で仕事してくれた方が怖いと思うのでちょっと残念。
後ろが重たい結果として興梠さんが落ちるにしても相手2列目前面まで落ちてくるので前線に人が足りない感は否めず、小泉さんがサイドに流れてもそこで1枚剥がしてくるようなタイプではないし、両SBも中盤が低いのでなかなか裏に抜け出すような動きも出せず。
明本さんと関根さんが頑張ってサイドから打開しようとしますが、どうしてもボランチなどによる中央からのサポートがないのでマーク付かれた状態から単独打開を強いられる形で苦しい状況。
ガンバの攻撃に関してはしっかり中盤で刈り取ったり、最終ラインではじき返してセカンドを回収したりでウチがある程度ボール保持できる状況でしたし、ガンバの初期プレスも大して整理されていなかったので脅威ではなく、余裕を持ってビルドアップできる状況だったと思いますが、アタッキングサード、特にペナルティエリア内への相手にとって危険な形での侵入という意味では足りなかった前半。
さらに、これはシュート打ったイッサム ジェバリ選手がうまかった(スタンドから観ていても、あのシュートフェイントで半テンポずらす感じはうまいって感じでしたし、対応したショルツさんも西川さんも特に大きなミスはなかったので)と思いますが、鳥栖戦に続いて、「悪くない流れから先に失点する」っていうが今節も出てしまったために、印象的には「またかよ感」が出てしまってネガティブな方向に行きそうな空気。
しかし、前半終了間際、岩尾さんからの斜めのパスにうまく斜めにペナルティエリア内、ニアゾーンに侵入した興梠さんの折り返しがリンセンさんに合うかな、というところでスライディングしたガンバディフェンス、福岡選手の手に当たってVAR→OFRの結果PKゲット。これを職人ショルツさんがきっちり沈めて前半のうちに同点に。この1点は大きかった。
後半、ハーフタイムに小泉さん→大久保さん、リンセンさん→敦樹さんとして、安居さんをトップ下に、いつも通りのオーソドックスな 4-2-3-1 に変更。これで試合の流れが変わります。
54分、コーナーキック(キッカーは岩尾さん)を一旦はじき返されるものの、相手のクリアが小さくなった所を右サイドで回収。ボールは再度岩尾さんの元へ。これをクロスと思わせといて下がった相手ディフェンスの前面で関根さん→ショルツさんとショートパス。ショルツさんがダイレクトでループしたボールを縦に放り込むと、これに反応した大久保さんが相手にうまく身体を預けながら足先であわせて流し込み、これで逆転。
さらにその5分後には、相手のGKからのリスタートに敦樹さんが猛然と詰めてボール奪取。そのままシュートは東口選手に弾かれたものの、こぼれ球を拾った安居さんが冷静にグラウンダーのシュートを対角線にブッ刺してこれで2点差に。
ポヤトス監督の下でのガンバは最終ラインからボールを繋いで自分たちで主導権を握るポジショナルなサッカーを目指しているわけですが、実際には各選手の意識がまだ定着していないのか、優位なポジションが獲れていないのにもかかわらずパスつけて潰されるみたいなケースが多々あります。この得点も、そんな相手のエラーを見事に突く形からチャンスを作ってくれました。
後半、試合の流れを掴んでから逆転しただけでなく、さらに追加点でトドメ刺すところまで持って行ってくれたのは素晴らしい。
73分には関根さん→シャルクさん、興梠さん→カンテさんとして前線をリフレッシュ。ただちょっとこれによって守備面でバタついた感はありましたけども、93分には大久保さんからの素晴らしいパスに裏に抜けたカンテさんが素晴らしいゴールを叩き込んで移籍後初ゴール...... と思ったら本当に微妙な差でオフサイド判定。惜しかった。
90+1分には荻原さん→大畑さんとして守備を強化しそのまま試合終了。前半は難しい試合でしたが、力強く逆転しての 3-1 勝利は大きな勝利となりました。
試合ハイライト
試合データ
観客: 31,440人
天候: 曇のち雨 / 気温 19.1℃ / 湿度 66%
試合結果: 浦和 3-1 G大阪(前半0-1)
レッズ得点者: ショルツ(45+2分/PK)、大久保(54分)、安居(59分)
警告・退場: -
主審: 池内 明彦 氏
順位: 6位(6勝3敗2分/勝点20/得失点差+5)
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