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2022 Jリーグ 第4節 駅前不動産スタジアム アウェー サガン鳥栖戦

2022 Jリーグ 第4節 駅前不動産スタジアム アウェー サガン鳥栖戦

写真は「DAZN」中継映像から引用

前節は湘南を相手に2得点、かつクリーンシートで勝利、これが開幕から続いた連戦の中でやっと手に入れたリーグ初勝利。スロースタートしましたけども、ここから反撃開始という勢いを持ってのぞむ今節はアウェーでの鳥栖戦。

例年、アウェー鳥栖ってのはあまりよい印象がなく、直近5年でも完全に負け越し(1勝3敗1分)。リカさん体制になって初年度、昨シーズンの第2節に行われたアウェーゲームでも 0-2 と敗戦していて (その後、ホームでリベンジはしていましけど)、なかなかに苦手な印象のある相手。

ただし、鳥栖も昨シーズンまで監督だった金監督がパワハラ問題で退任。後任にモンテディオ山形でトップチームコーチを務めていた川井健太さんが就任してのチーム再編中。さらに樋口 雄太選手、仙頭 啓矢選手、山下 敬大選手、小屋松 知哉選手、エドゥアルド選手、白崎 凌兵選手...... それにウチに加入してくれた大畑さんを含め、昨シーズン主力級だった選手が結構な数移籍しているため、その辺がチームとしての総合力にどの程度影響するのかはまだ未知数。

開幕から数試合を一部観ただけですが、戦力的な低下はそれなりに影響していそうなものの、チームとしてのコンセプトに大きな変化はなく、よりアグレッシブにチーム全体として運動量、攻守転換速度を高めつつ、ボール保持局面では立ち位置で相手をズラしにくるため、面倒くさい相手というのは間違いなさそう。とはいえ、こういうハイプレスが売りの相手を立ち位置でうまくズラしながらプレス回避してボールを前に進めるのがリカさんのサッカーの目指すところということもあり、現時点でのチームとしての完成度を測る上でも重要な一戦となりました。

スターティングラインナップ

2022 Jリーグ 第4節 駅前不動産スタジアム アウェー サガン鳥栖戦 スターティングラインナップ

さて、今節のスタメンは最終ライン、左から大畑さん、ショルツさん、岩波さん、酒井さん。ダブルボランチに岩尾さんと敦樹さん、左のSHに明本さん、右に関根さん、トップ下に小泉さんを配置し、1トップに江坂さんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブには犬飼さん、馬渡さん、大久保さん、柴戸さん、松崎さん、ユンカーさん、そして彩艶さんが控えます。

対する鳥栖は、最終ライン左からジエゴ選手、田代 雅也選手、原田 亘選手。ボランチの位置に小泉 慶選手と福田 晃斗選手。左のWBに岩崎 悠人選手、右WBに飯野 七聖選手、2シャドーに堀米 勇輝選手、菊地 泰智選手、1トップに宮代 大聖選手を配置した 3-4-2-1 フォーメーションでのスタート。GKは朴 一圭選手。

圧倒的なハイプレスで時間と空間を奪われたとき、
今のクオリティではまだ厳しいですよねという現実

鳥栖はボール非保持時、かなり前線からハイプレスでくるのがわかっていて、さらにそのために全体を押し上げるため、比較的最終ライン裏に関してはスペースがあるわけです。

現代サッカーのセオリーとして、守備時ハイラインを設定するなら相手ボールホルダーに対してはパスコースを背中で切りつつガンガンにプレッシャーかけていかないと簡単に裏一発通されて終わるわけですけども、鳥栖はそこを90分落ちない運動量でカバー。さらに最終ライン裏のスペースケアは、GKの朴選手がアグレッシブに広大なプレー範囲を受け持つことでなんとかするっていうやり方をしているので、対戦する側として考えやすい策としては、GKが出てきにくい、相手両ストッパー裏のサイドのスペースに起点を作ること。

その点で今回のウチの初期配置は理にかなっているなとは思いました。

特に左サイドに配置した明本さんは相手とフィフティなボールをその類い希なるフィジカルと根性で収める能力がありますし、ハイボールでの競り合いもあの身長の割には強いですから、もし中盤で相手のプレッシャーを受けてショートパスによるプレス回避が難しい状況なら、明本さんがアウトサイドに流れながら相手ディフェンスライン裏を狙うところにロングパス通す→気合いで収めてもらっている間に小泉さんや江坂さんが内側でサポートしてハーフスペース攻略→ニアゾーンを狙いつつ中央でフィニッシュ...... みたいな道筋は見えやすく、これを嫌って鳥栖が最終ラインを下げてくれれば、試合進行に伴い中盤でのボール保持もしやすくなるかなと。

ただ今節はその目論見がちょっとうまくハマらなかった感はありました。そもそもそういうロングボール蹴ったときにフィフティなボールをそこまでウチが収められなかったってのもありますし、積極的に高い位置を獲ってくる鳥栖の両ストッパーとWBにサイドが押し込まれることでウチの中盤が間延びさせられ、ロングフィードに対するサポートを手厚くできなかったこともあり、前線で明本さんや江坂さんが孤立する感じになってしまいましたね。

さらに鳥栖の中盤プレスは圧倒的で、スイッチが入ると全体で一気に縦に出てくるわけですけども、その際も中央を切りながら外に追い出す寄せ方をしてくるので、なかなかそのプレスのベクトルをズラして効果的なパスコースを作るところまでいけず、サイドに追い出されて刈り取られるみたいなシーンが目立ちました。

こういう相手のハイプレスでガッと寄せられる身体的なプレッシャーだけでなく、状況判断やプレー選択する時間を削られる思考的な部分への圧力も受けた時、まだウチの選手たちは少し考えたり、パスコースを探したりしつつプレーしているように見えるケースも多々あり、それによって数メートルの短いパスがズレたり、ファーストタッチで思ったところにボールを止められずにボールロストしたり......

相手にスペースを消され、時間を削られた中でもそれをテンポのよいワンタッチプレーなどでプレス回避して相手守備ラインを越えて行くには、もう少しチーム全体としてのクオリティが上がらないと厳しいですね。この辺(簡単なパスミスとかトラップミスみたいなやつ)はコンディションの問題で片付けられてしまうケースもあるかもしれませんけども、個人的には練度の問題かなと思ってますので、狭い空間でも瞬時に判断して正しいポジションを獲ったり、ボールホルダーと受け手だけの関係ではなく、よく言われる3人目、4人目の動きが高度に連動する状況が当たり前にならないといかんよねという。

前半の20分くらいに、最終ライン、左サイド、ショルツさんのところでちょっと相手のプレスに詰まったかなと思ったところから、岩尾さんがサポートするふりしつつ相手を引っ張って開けたスペースに江坂さんが落ちてきたところでショルツさんがフィード→このパス自体はちょっとズレたように見えたけどインサイドワークした関根さんがうまくサポートして繋ぐと、江坂さん→小泉さんと渡ったところで相手ディフェンス2列目を越え→サイドを駆け上がった酒井さんに通ったところで鳥栖最終ラインをゴール方向に戻りながら守備の状況→マイナスのクロスに関根さん(がミスってトラップできず)という一連の流れなんかは、フィニッシュでは終われませんでしたけど、鳥栖のハイプレスを回避して相手ディフェンスライン裏のスペースを活用したよい攻撃の形だったかなと。

前半でよかったなと思うシーンはそのくらいでしたかね......(酒飲みながらテレビ観戦してたので記憶が曖昧です)

全体として主にサイドでのミスマッチをうまく活かされることで鳥栖の両サイドを相手自陣に押し込むことができず、ボール奪取位置も低い位置にとどまった印象なのと、前述の通り相手のハイプレスによって中盤でボール保持する時間を作りにくかったことでロングボール主体の攻撃になってしまった(ロングボールの使用が悪いわけではないです)ため、相手にとっては対応しやすい感じになってしまった感じの前半。

後半は立ち上がりに関根さんと明本さんの位置を入れ替え少し微調整。後半開始直後にいきなりビッグチャンスも作りますが決めきれず。その後は明本さんをトップに、江坂さんがトップ下、右に小泉さん、左に関根さんっていう立ち位置に見えましたけども、後半立ち上がり以外はそこまでこの立ち位置の変化に大きな効果があったとは言い難い展開。ただ、ボール保持する時間は徐々に作れてこれからって流れにはできていた気がするんですけどね......

で、後半26分にもったいない形から失点。最終ライン、右サイドでボール保持しているところで小泉さんが落ちてきてボール受け→内側の敦樹さんに落とし→敦樹さんは小泉さんを走らせる感じのリターンパスを送りますが、小泉さんとは少し意図がズレたようで、パスが流れた隙を鳥栖の選手に寄せられて小泉さんのところでボールロスト。

敦樹さんのミスって要素もありますし、ボール失うこと自体は仕方ないと思いますけども、このボールロストの瞬間の小泉さんの切り替えの遅さは個人的に少し不満でした。

ボールロストした瞬間、敦樹さんのところで鳥栖の堀米選手と岩崎選手を相手に2対1の数的不利な状況を作られていて、敦樹さんはボールホルダーの堀米選手に寄せ、なんとか内側にカットインされるコースを切りつつボールを外に追い出す対応で時間を稼ぎます。

この対応をしている間に小泉さんがプレスバックしてくれると思ってたらまさかの小泉さんはユルユルのジョギングで即座に戻ってこず。

堀米選手から縦に走った岩崎選手にパスがでたので、敦樹さんはそこを消しに行きますが、前述の通り小泉さんがここにプレスバックしないのでこれでパスを出した堀米選手はフリー。岩崎選手から堀米選手にパスが戻った時点でペナルティエリア内で堀米選手はドフリーとなりますが、状況的にはこの時点でもう終了。

ここでやっとやべぇと気がついた小泉さんが堀米選手に寄せるも全く間に合わず、フリーで上がったクロスに岩波さんの背中で途中交代の垣田選手に頭で触られてゴール。狙ったコースもよく、さすがの西川さんも指先少しだけ届かないシュートは垣田選手のうまさもあったとは思いますが、クロス上げられる前の状況が最悪でした。

リカさんのサッカーにおいて「攻守転換の速度」は重要なテーマだと思いますが、そういう基本的なところを怠ってやられるってのはちょっと納得いかないですね。やることやって結果としてうまくいかなかったって話なら別にいいんですけど、最低限やるべきことをやらずにというのはね。別に小泉さんだけが悪いなんて思いませんけども、ちょっと観ていて気になってしまったのであえて書いときます。

選手交代は失点直前の68分に関根さん→大久保さん、大畑さん→馬渡さんとしてそれぞれそのままの位置に投入。失点後の76分には小泉さん→ユンカーさんとして一発に期待しますが、前線に向かって蹴るにしても、相手を撤退させている状況、要するにゴール方向に走らせつつ、スペースに蹴るような状況ではなく、相手が待ち構えている状況のところにディフェンスを背負っちゃうようなボール蹴られてもさすがのユンカーさんもなかなか持ち味が出せずに厳しいってのがあって不発に。

89分には敦樹さん→松崎さん、岩尾さん→柴戸さんとしますが、この交代は時間短くて明確な意図はあまりよくわかりませんでした。柴戸さんをアンカーっぽくして前の人数を増やしたかったんだろうなってのは想像できますが、鳥栖もこの時間帯はゴール前にブロック作って守備の時間帯だったので横から単純なクロス放り込んでもそんなに効果的ではないってのもありましたし。

あ、ちなみに交代が遅いとか早いとか、みたいな話は個人的には結果論でしかないと思ってますし、選手のコンディションやプレー可能な時間など内部事情も含め、外野からはわからない部分も多いので、あまりそこで良い悪いみたいな話をするつもりはないんですけども、前線に攻撃的な選手入れてとにかく放り込めみたいな脳みそ筋肉サッカー(おっと失礼)ではなく、リカさんには人の配置変更とかボール保持の仕方を工夫するみたいなインテリジェントな解決策を提示して欲しいなってのがあり、勝てないと色々プレッシャーもあると思うんですが、自分たちのサッカーにとって何が重要かは見失わずにやって欲しいなぁなんて思ったりもしました。

さて、負け試合であまり書くこともないので今節はこの辺で。次はホームに戻って磐田戦。モーベルグさんが早ければベンチ入りかもみたいなポジティブな期待もありますし、連敗はなんとしても避けたいってのもありますのでここはしっかりホームでサポートしましょう。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 9,627人
天候: 曇 / 気温 21.1℃ / 湿度 46%
試合結果: 鳥栖 1-0 浦和(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場:
主審: 清水 勇人 氏
順位: 13位(1勝4敗1分/勝点4/得失点差-2)

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