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2019 Jリーグ 第6節 埼玉スタジアム2002 横浜F・マリノス戦

前節はFC東京を相手に試合終了間際、ギリギリ追いついてではありますが引き分け。リーグ戦では3戦負けなしとしてのぞむ今節、第6節は、ホーム埼スタに横浜F・マリノスを迎えて。続く、ACLが週明けの火曜日開催ということもあって、久しぶりの金曜開催となりましたが、きっちり勝って気持ちよく週末を迎えたいところ。

横浜F・マリノスさんは、昨年は色々と新しいことにチャレンジしたシーズンということもあって、順位的には下位に低迷。直近の対戦(2018シーズン第26節)では先制後、一時は追いつかれるものの、青木さん→武藤さんのホットラインが炸裂して2-1での勝利していますが、ホーム埼スタではウチが勝てない相手のひとつ(最後ホームで勝ったのは2015年・・・)。

今シーズンのマリノスさんはポステコグルー監督のサッカーも浸透してきたのか開幕から2連勝を含む、2勝1敗1引き分けと戦績的にはウチと同じ。勝点、得失点では並び、総得点数の関係で順位的にはウチのひとつ上にいますが、ホームで苦手にしている相手とはいえ、しっかり倒して勝点を積むのが上位に食いついて行くためにも重要な対戦となりました。

2019 Jリーグ 第6節 埼玉スタジアム2002 横浜F・マリノス戦

さて、今日のスタメンは最終ラインに森脇、マウリシオ、槙野、山中。中盤は青木、エヴェルトン、柏木、長澤を配置。武藤、興梠の2トップという並び。GKは西川。

前節、途中交代でアシストという結果を出した山中さんがスタメン。それ以外は前節同様のメンツでスタートとなりました。システム的には前節から採用した 4-4-2(4-1-3-2)を継続。

対するマリノスは 4-1-2-3 のフォーメーション。前線は中央にマルコス・ジュニオール選手、ワイドにエジガル・ジュニオ選手、仲川選手を並べ、天野選手、三好選手のシャドー、喜田選手がアンカーに配置され、前線を支えます。特徴的なのはSBがインサイドに積極的に入り込んでプレーする、所謂「偽サイドバック」と呼ばれるやり方。

本家、グアルディオラさんの偽サイドバックほど洗練されたものではなく、どちらかというとサイドバックがインサイドに入ること自体が目的になりがちな未成熟さは感じるものの、前線の両サイドにはスピードとテクニックのある選手がいて、さらにかなりワイドに張るので、SBが中に絞ったときに中央を意識しすぎると中央集約→サイドっていう崩しを喰らいますし、シャドーがポジションを流動的に動かして色んなところに顔を出しつつボールを受けたりするので、マークの受け渡しに関しては注意が必要。

さらにマリノスの各選手は運動量も豊富で、しっかりボールホルダーに対して斜めにパスコースを作ってダイアゴナルに人もボールも動いてくるので、プレスでハメに行くにしても、各選手の立ち位置やパスコースをしっかり消しつつのプレスが連動しないと逆に外されて危険なところに持っていかれるというのは、この手のポゼッション主体のチーム相手ではよくあるのでこちらも注意したいところ。

で、前半の立ち上がりに関してはそれ程悪い入りではなく、無理に前から突っかけることもなくある程度相手に持たせながらも相手アタッキングサードで引っかけてという守備ができていたのですが、ちょっと不運だったのは開始早々の7分に連携ミスから失点してしまったこと。

ウチの左サイドでマリノスの選手とは3対2の状況。ただここから山中さんが裏をとられそうになって出てきたボールに触ったところ、これが運悪くゴール前、逆サイドに詰めていたマルコス・ジュニオール選手の方へ。

中央でマウリシオさんが触るかなと思ったんですが、マウリシオさんは西川さんがキャッチできると思ったのか減速して見送ったところ、これが西川さんよりマルコス・ジュニオール選手にぴったりのボールになって先に触られるとボールはゴールへ。守備の連携ミスで早い時間帯に1点を追う展開に。

追いかける展開になってしまったことで必然的に少し前から行かないといけない状況になりましたが、現状のウチの問題点として、前線からプレスにいくのはいいものの、そのプレスが組織的ではなく、個々人の判断に委ねられてしまっていること。

つまりチーム全体としてどこにボールを追い込むのかというような共通認識がなく、悪く言えば闇雲に追いかけ回すだけなので、マリノスのビルドアップを不全にするような効果的なものにはならず、特に中盤の3枚(柏木さん、エヴェルトンさん、長澤さん)が前線やサイドに引っ張られると青木さんのところで数的不利になって起点を作られ、そこからCBとSBの間(4バック守備における弱点ですね)を狙って裏をとられるみたいな崩しを連発されて結構やべぇなという前半の流れになってしまいました。こういう形で裏をとられると、最終ラインはラインを上げにくくなり、前からいっちゃう前線と、裏が怖くてラインを上げられない最終ラインによって中盤にスペースができちゃうっていう悪循環。

幸いマリノスのフィニッシュ精度がまだ発展途上でそれ程高くなかったことと西川さんのビックセーブで、前半から複数失点を喰らうような最悪の結果にはなりませんでしたが、もう少しクオリティの高いチームだったら普通に前半で試合が決まっていてもおかしくなかったかもしれません。

この前からハメに行くけどハマらずにやられるっていうのは札幌戦で喰らって無秩序なハイプレスはこの手の相手には自殺行為だって思い知ったと思ってたんですが、また同じようなやられ方してるのをみるに、あまりこの辺の対策がなされていないんだなと。

もちろん、前からプレスかけて高い位置でのポジティブトランジションの回数を増やす(要するにショートカウンター狙い)というのは戦術のひとつとしてありだと思いますが、それなら相手のボールをどこに誘導して、どこで奪いきるのかという部分のデザインが必要かと思います。しかし、いまだその辺の狙いが見えないのが気になります。

一方の攻撃面はもう壊滅的。基本的には各選手の個の力に頼った連動性ほぼゼロの攻撃で相手ブロックの外を動かされるだけ。武藤さんと興梠さんのようなコンビ歴が長い選手間でそういうものが発動する場合はありますが、あくまで個の能力に頼っているので再現性がない。槙野さんーウガで発動する左サイドのコンビネーションも槙野さんー山中さんでは思うようにはいかず、ビルドアップもマリノスの前線からの守備に対してサイドに追いやられて危険な位置に入っていく回数は少なく、そんなこんなしているうちに前半は1点リードされたまま終了。

修正に期待した後半ですが、やり方はほぼ変わらず。もう書く気も起きないので手短に書きますが、61分にマルコス・ジュニオール選手、70分には広瀬選手に立て続けに失点喰らうと、もうこれで試合的には決まり。62分に長澤さん→マルティノスさん、73分には柏木さん→柴戸さん、興梠さん→杉本さんと人の入れ替えで流れを変えに行きますが不発。チャンスらしいチャンスも作らせてもらえないまま、タイムアップして敗戦となってしまいました。

結果としては 0-3 の完敗。札幌戦同様の非常に残念な結果となってしまいましたが、週明けにはACLがありますので、これを引きずらずにしっかり立て直してもらいたいものです。

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試合データ

観客: 32,555人
天候: 晴
試合結果: 浦和 0-3 横浜FM(前半0-1)
レッズ得点者: -
警告・退場: -
主審: 家本 政明 氏
順位: 暫定 9位(2勝2敗2分/勝点8/得失点差-3)

試合ハイライト

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