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2018 Jリーグ 第13節 県立カシマサッカースタジアム アウェー 鹿島アントラーズ戦

前節は、川崎を相手にインテンシティの高い試合をしてアウェーで完封勝利。オリヴェイラ監督のもとで初の勝点3を獲得したわけですが、このいい流れを継続したいところで迎えるのが第13節、オリヴェイラ監督の古巣となる鹿島戦。アウェー、カシマスタジアムに乗り込んでの対戦となります。

鹿島も今シーズンは特に得点力のところで苦しんでいて、前節時点での順位的にはウチよりも下位の13位。とはいえ勝点的には並んでいる混戦ですので、ここでしっかり叩いて上に抜け出したいところ。前節川崎戦から中2日という厳しいスケジュールの中ですが、どういう戦いになるのか注目となりました。

2018 Jリーグ 第13節 県立カシマサッカースタジアム アウェー 鹿島アントラーズ戦

GW中の鹿島戦、ちょっと都合により朝早く家を出られないことはわかっていたのと、出発が遅れると道が混みそうで待機列並ぶ時間がないだろうなということで今回は初のウエストゾーン(メインスタンドの上層席)での観戦にしてみましたけども、試合も見やすくて結構よかったです。座った席の問題か、スピーカーが近かったみたいで場内アナウンスがバカうるさくてですね...... 試合終わった後しばらく耳がキーンってなった以外は。

さて、今日のスタメンは最終ラインに遠藤、マウリシオ、槙野。アンカーの位置に青木。ウィングバック、右に橋岡、左にウガ。シャドーに長澤、柏木を置いた上で、トップに武藤、興梠という並び。GKは西川。

ナバウトさんが前節の接触プレーで肩の脱臼をしてしまい残念ながら負傷離脱。ウチのこともあるけど彼のワールドカップ代表選考に悪い影響が出なければいいなと心配ですが、今節は彼に代わって武藤さんがスタメンに名を連ね、興梠さんと2トップでコンビを組む形。中盤の形はトライアングル。青木さんをアンカーの位置に置いて、柏木さんと長澤さんをシャドーの位置に置いた 3-5-2(3-1-4-2 or 3-3-2-2)という形は、前節川崎戦と同様です。

鹿島はオーソドックスな 4-4-2 ですので、中盤の2枚に対してウチの中盤トライアングルで数的優位を作りつつ、サイドはウィングバックがうまく絡んで2トップが相手CBとSBの間のスペースを狙えるといいよねという立ち上がりになりました。

実際に前半の立ち上がりからウチはかなり狙いが出せていてよかったなと。特に前線の興梠さんがあえて落ちてきたり、武藤さんが頻繁にワイドに流れたりするのと同時に、長澤さん、柏木さんが2列目から積極的に最前線に顔を出すことで、相手のCB、ボランチはマーク対象が自分のスペースからいなくなったり、マークを受け渡したりする必要に迫られ、肉体的にも精神的にもかなりの負荷をかけることができていたと思います。

さらに、鹿島は 4-4-2 で、ディフェンス時にはスライドによってブロック全体を動かすやり方ですが、これに対してウチは積極的なサイドチェンジでボール奪取の的を絞らせず、さらに落ちてきた興梠さんなどへの楔で中央に寄せてからのサイド、あるいは例えば武藤さんがワイドに開いたところでサイドでトライアングルを形成し、そこでウィングバックからのダイレクトパスで相手CB、SBの間を狙った裏抜けなど、攻撃面での狙いもかなりはっきりと見えて、後はこれで先制さえできればほぼ完璧という感じの前半でした。

で、もう言っても仕方ないんですが、やはりこの時間帯で1点獲れなかったのは痛かったなと。

(後述するPKでの失点後ではありますが)27分くらいのマウリシオさん→中央の長澤さんへの楔で相手を中央に寄せておいてのサイド橋岡さん→ダイレクトで武藤さん裏抜け→折り返しに中央で興梠さんという崩しはほぼ完璧な崩しでしたし、35分くらいの、橋岡さんが前線で昌子選手に鬼プレスかけて奪ってシュートまで行ったシーンなど、決定機も多く、最後の最後、鹿島のディフェンスやGK、曽ヶ端選手の好セーブなどもあって決めきれなかったですけども、その辺の最後の詰めの部分以外はかなりよかった点も多いので、次につながるんじゃないかなとは思います。

さて、試合の方は25分にPKで失点。ゴール前、マウリシオさん(リプレイ映像見たら槙野さんでした失礼)のちょっと中途半端なクリアを再奪取されると右サイドで土居選手がペナルティエリア内に侵入してきた永木選手に横パス。これに対して青木さんが遅れて対応したことで引っかけるような形で倒してしまいましたが、青木さんの意図はともかく、ボールにプレーできずに永木選手の身体に接触する形でプレーしてしまったのは事実ですのでPKとられてもおかしくはない状況でした。

また、主審の西村さんがいいポジションで見てた&彼はPKになるプレーに対してかなり躊躇なく笛を吹くタイプの主審さんですから見逃してもらえずと(まぁそれはいいとして、試合終盤にあった武藤さんへの西選手のバックチャージというか蹴り技に関して見逃したのはさすがに納得いかんですよ。完全な愚痴ですけども)。前述したとおり、入りから試合展開的には悪くなかった状況でPK献上はちょっともったいなかったですね。

マウリシオさん槙野さんのところで周りがもう少しフリーだと言うことをコーチングしてあげられればよかった気もします。たらればですけども。

1点ビハインドのまま試合は後半に進みますが、60分に柏木さん→マルティノスさんとしてマルティノスさんを2トップの位置に。興梠さんが1列下がったのが確認できました。柏木さんの交代は、試合後のオリヴェイラ監督のインタビューを見る限り、連戦の中でのコンディションを気にしてとのことでしたが、ちょっと痛めたっぽい仕草を柏木さんがしていたのが気になります。ここのところ連戦ですからね。

マルティノスさんに関しては、本来はサイドでドリブルしたい人なんだと思いますが、あの時間帯にウィングバックに入れてしまうと守備で戻って、また前に出て行くという上下運動があまりできない選手なので、あえてトップに入れてゴールに近い位置でプレーさせようという感じだったのかもしれません。ただ得意の位置ではないのでちょっと微妙で、結局、ワイドに流れてのプレーが多かったです。

その後、68分にはウガ→忠成さんとして忠成さんを2トップの位置に入れると、武藤さんをワイドに出しつつ、興梠さんと忠成さん、マルティノスさんを前線に3枚並べるような形に。恐らくこれはマルティノスさんを2トップに入れてみたもののあまりうまく行かないので最初からワイドでプレーさせる意図だと思いますが、鹿島がそれ程裏にスペースを与えてくれなかったため、特にマルティノスさんが活きたとはあまり言えない感じになってしまいました。この辺の使い方はまだ定まっていない感じですかね。

最後の交代カードは77分、長澤さん→阿部ちゃんでしたが、ここも連戦の中での長澤さんのコンディションを気にしての交代だったようです。阿部ちゃん投入で青木さんと横並びにした上、高い位置からプレスをかけて一気に前線の3枚を使うという以前、リードされた状況でやっていたマウリシオさんや槙野さん上げてのパワープレーとはまた違った形での前に重心をかけるやり方をしていましたが、こっちの方がウチの現有戦力的にはあってる気がしますね。今節は得点につながらず残念でしたが、新たな可能性を感じさせるやり方でもありました。

とまぁ結局は1点が遠く、敗戦という結果にはなってしまいましたが、連戦の中でも90分走りきれる走力、効果的なポジションチェンジとサイドチェンジを活用した攻撃面など、よい点も多くみられましたので、この辺はより精度を上げていけるように続けていってほしいと思います。

さて、次は水曜日のルヴァンカップですね。少しだけ息継ぎできる状況ですが、ここからはホームで3連戦ですので、しっかり勝ちで駆け抜けられるように我々も気合い入れてサポートしていきましょう。

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試合データ

観客: 33,647人
天候: 晴
試合結果: 鹿島 1-0 浦和(前半1-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: -
主審: 西村 雄一 氏
順位:12位(4勝6敗3分/勝点15/得失点差-1)

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Yoshiki Kato / burnworks
Yoshiki Kato
埼玉県出身。サッカー、フットサル (観戦 / プレー)、モータースポーツ観戦、格闘技 (主にボクシング) 観戦、インターネット、音楽鑑賞、筋トレ、腕時計収集が趣味。サッカー 4 級審判員、ウオッチコーディネーター(上級 CWC)資格認定者。好物はゼリー、グミ、お酒、ラーメン。