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2018 Jリーグ 第6節 埼玉スタジアム2002 ベガルタ仙台戦

大槻監督が暫定監督として就任後、初の公式戦となったルヴァンカップ、広島戦では人を大幅に入れ替える形でスコアレスドローながら久しぶりのクリーンシートで勝点1を持ち帰るスタートとなりましたが、ある意味本番となるリーグ戦は、ホーム埼スタにベガルタ仙台を迎えて。大槻さんにとっては埼スタでのトップチーム初采配となります。

2018 Jリーグ 第6節 埼玉スタジアム2002 ベガルタ仙台戦

さて、今日のスタメンは最終ラインに遠藤、マウリシオ、槙野。ボランチに青木、阿部。サイドハーフにヒラ、菊池。トップ下に柏木を置いた上で、2トップに興梠、武藤という組み合わせ。GKは西川。

フォーメーション的には、3-5-2、より細かくいうと柏木さんがトップ下にいるので、3-4-1-2 という並びでのスタート。守備時には柏木さんが2トップの中央にポジションを上げて3トップのような形を作り、相手の3バックに対して数的有利を作りつつ、両サイドハーフが最終ラインまで落ちる形で5バックを形成し、5-2-3 でブロックを作るやり方。

5-2-3 と、最終ラインの前が2枚なので、そこのスペースに相手が入ってくることはあるわけですが、そこに落ちてボール受けに行った仙台の選手に対しては槙野さんかマウリシオさんが出ていってぶっ潰すというのが徹底されていて、何度かそこで引っ張り出されたギャップを使われたりはしていたものの、最後はディフェンス陣が身体張って必ずシュートコースに入る、身体を当てるというところが徹底されたことで、完全にフリーでやられるということはなかったと思います。

この辺はもう技術とか戦術というより気持ちの部分なんですが、勝てていないチームはそういう所が曖昧になりがちなので、そこを大槻さんが厳しく求めていることは今一度チームに自信を取り戻させるという意味で重要なポイントかと思います。

対する仙台のフォーメーションも、同様に 3-5-2。大槻さんが今節採用した3バックが、大槻さんが考えるベースの形なのか、それとも仙台戦に合わせたスカウティングの結果、採用された形なのかは次の試合を観てみないとわかりませんが、フォーメーションを合わせることで意図的に各ポジションでマッチアップさせる形を作っていたのは、ポジションニングによるミスマッチを極力生じさせないための策だったのではないかと思います。

選手個々の特長を活かすことに重点をおいた選手の配置

大槻さんのやり方はまだ2試合、しかも前節はルヴァンカップで人が大幅に入れ替わっていたので実質今節、初めて見るような形ではありますが、大幅にやり方を変える時間のない中で、選手の持つ特長や強みを発揮させることに重点を置いた配置をしている印象があります。

例えば、今節3バックの右で先発した遠藤さんは、堀さん体制下の4バックではSBとして、オーバーラップしてクロスの供給源という役割が与えられていましたが、本来のポジションではなく、なかなか良さを出せていたとは言い難い感じになっていました。その点、3バックの右であれば、彼の縦への推進力、相手前線に入ってくるボールを前向きにインターセプトしてそのまま持ち出したり、ロングフィード一発で裏みたいな狙いも出せたりと、本来の持ち味が発揮できる使い方かなと。

このポジションチェンジによって生き返った典型的な人が武藤さんで、今まではワイドで適性に合わない仕事をなんとかこなそうと頑張っていましたが、なかなか結果が出ずにもったいない感じになっていました。しかし今日は2トップという本来のポジションに戻ったことで、興梠さんや柏木さんと連動して見違えるような働きをしていました。

また、興梠さんも、彼の持ち味のひとつにワントップでボールが収まること、その前線でのキープ力がありますが、堀さん体制ではあまり彼に対して楔を当てるということをせず、サイドからのクロスに中で待っててくださいという使われ方をしたため、周辺にサポートも少なく、孤立した上になかなかボールが入ってこずに消えている時間帯が多い感じになっていました。

以前は後半になるとボール触れないのに焦れた興梠さんがポジションを下げてボールを触りにくる光景がよく見られ、ああなっているときはもう得点機会が遠のいている状態だったわけですが、今節は2トップのコンビとして武藤さん、さらに2列目から柏木さんや青木さんのサポートをもらいつつ、前線で本来のポストプレーでその強さを十分に発揮していて、これなら興梠さんが得点を量産し始める日も近いかなと、ポジティブな印象を受けました。

その他、青木さんと阿部ちゃんのボランチコンビも、阿部ちゃんが中盤の底でしっかりスペースカバーをしつつ、青木さんが縦に出ていく形でうまく縦関係を作れていて、それぞれの良さが出ていたかなと。特に青木さんはそのスペースカバーの能力と共に、機を見て前線に出て行くプレーが持ち味でもありますから、そこが出せていたのはよかったかと思います。

あとは球際厳しくとか、求められていることは比較的シンプルですよね。運動量、球際の強さ、最後まで戦えるかみたいなところが見られているということで、それは悪く言ってしまえば根性論に近い部分もありますけども、とにかく短時間でチームの雰囲気をポジティブな方向に変えるにはそういう所から強く要求していく必要があるということでしょう。長期的には戦術的な部分の確立が必要になると思いますが、まずはこの連戦を乗り切るということ、さらにその時間のない中でなんとか早く結果を出すという意味で今はそういうアプローチをしているんだと思います。

前半立ち上がりは素晴らしかったものの後半に課題

前半の立ち上がりから30分くらいまでは非常に素晴らしい展開でした。まず開始5分で先制点が取れたのが大きかった。

前線から中盤に落ちつつボールを引き出した武藤さんがうまく前を向くと、その瞬間に相手ディフェンスラインの裏に仕掛けた興梠さんに素晴らしいフィード。実際にはそのフィードは最初興梠さんが受けようとした位置からはズレたんですが、素早く反応した興梠さんが相手ディフェンスの逆をとってうまく先にボールに触ると、フィジカルを活かしてキープから切り替えしてディフェンスと出てきたGKをまとめてかわして、あとは冷静にゴールに流し込んだ形ですが、武藤さんとのコンビネーション、さらに興梠さんのフィジカルの強さが際立つ先制点でした。

その後も何度か惜しいシーンを作りました追加点には至らず。試合は前半の終盤に差し掛かります。すると徐々に仙台が中盤でボールを繋ぐ時間帯が増え、相手サイドに高い位置をとられるようになるとウチの5バックが押し込まれる状態に。そうなると、ボール奪取しても中盤に人数が足りず、前線にロングボールを蹴るしかない展開になりますが、そこでボールロストして再度押し込まれるという流れに。

結局後半もその流れは変わらず、基本は仙台ペースで、ウチはカウンターに活路を見いだすような試合展開になりましたが、ちょっと押し込まれる時間帯が長すぎたのが今後に向けての課題かなと思います。

前述したとおり、現段階では戦術面での大幅な刷新やそれを浸透させる時間がないため、まずは運動量を上げて、球際のところで相手を上回れ的なアプローチでチーム全体のプレー強度を上げる選択をしていると思いますが、それは逆にいえば運動量が落ちた時に課題が出やすいやり方でもあります。そこは今後の課題ということで当然徐々に修正していくんだと思いますから今の時点ではそれでいいんだと思いますけども。

選手交代は後半で3枚。62分に武藤さん→ナバウトさんとしますが、この時間帯はかなり押し込まれて前線にボールが収まらない状態になっていましたし、チャンスとしてはロングカウンターくらいしかなさげな流れでしたので、ドリブルで前に運べるナバウトさんを入れることで、相手を縦に引っ張りたい意図があったのかなと。

その後、70分には菊池さん→森脇さんとしましが、その森脇さんが交代直後に痛めるアクシデントで85分には森脇さん→長澤という交代カードを切らざるを得なくなります。ここは想定外だったのですが、森脇さんのケガの具合が気になります。折角復帰してきたところでしたしね。

最後の15分くらいはひたすら耐えるような展開になってしまいましたが、長澤さんの投入以降はもう割り切って1点守るやり方に。中盤を3ボランチのような形にしてとにかく中央を閉める守備をしていましたが、それでしっかり守り切れたのも、選手達にとってはひとつ自信になったんじゃないかなと。最後まで戦い抜いたことで、今シーズン初勝利を手に入れてくれました。

とにかく今のウチに大事なことは、内容とか置いておいて、勝利すること、勝点3をとることです。勝てないという負の状態からまずは抜け出し、選手達にもう一度自信を取り戻させること。それができれば選手のプレーもより積極的に、チャレンジもできるようになると思います。勝てない状況が続くとどうしてもプレーは消極的になるし、チャレンジよりもミスをしないことに意識が行きがちですから、そこをいかに打破するか。その意味で、公式戦2試合連続のクリーンシート、さらに監督交代2試合目、リーグ戦としては初戦で勝点3がとれたことは、素晴らしいことだと思います。

ということで、続く第7節は、中3日の来週水曜日。アウェーで神戸との対戦になります。このいい流れを継続できるように、我々サポもしっかりサポートしていきたいですね(といいつつ水曜日は現地行けないのでテレビ前から念を送りますけども)。

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試合データ

観客: 28,984人
天候: 曇り
試合結果: 浦和 1-0 仙台(前半1-0)
レッズ得点者: 興梠(5分)
警告・退場: -
主審: 福島 孝一郎 氏
順位:16位(暫定)(1勝3敗2分/勝点5/得失点差-2)

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