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2021年シーズン開幕直前、Jリーグレギュレーション再確認とか浦和レッズ開幕戦の展望とか

さて、今シーズンもいよいよJリーグの開幕が近づいていますね。今シーズン、浦和は監督交代によって新体制がスタートすることもあって、もちろん不安も少しはありつつも個人的には期待が上回っている現状です。

実際にはシーズンが開幕してみないとどうなるかなんてわからないわけですが、開幕直前ですので今シーズンの主にJ1のレギュレーションの再確認と、最後に簡単に浦和の開幕戦、というか前半戦の展望っぽいものを書いておこうと思います。

2021年シーズン レギュレーション再確認

とりあえず現時点で確定している今シーズンのレギュレーションのうち、ポイントになりそうな部分を抜粋。

交代人数に関して

交代人数のルールに関しては、2020年シーズンと同様です。つまり「5人」までの交代枠がある(ただし交代回数はハーフタイムを除いて「3回」)ということですね。

  • 5名以内(交代回数はハーフタイムを除き3回まで)とする

これに加えて、試合中の接触プレーなどによる脳震盪(脳しんとう)が疑われる場合に選手を保護するため、交代枠が上記の通常交代枠とは別で「1人」使えるようになっています。

飲水タイム

こちらも2020年シーズンから引き続きです。公式には下記のように定められています。

  • 原則、各試合においてWBGT値(湿球黒球温度)※によらず前半1回、後半1回の飲水タイムを設ける
  • 両チーム合意の場合は飲水タイムを設けないことも可能とする(WBGT値が基準を超えない場合のみ)
  • 2021年7月末までの実施とし、8月以降についてはその時点の状況に鑑み再検討する

コロナ禍で選手間でのドリンクの共有ができないとか、その辺を考慮して継続と。

VAR

2020年シーズンはコロナ禍の影響で導入が見送られた VAR(ビデオアシスタントレフェリー)ですが、今シーズンから本格的に導入されます。本格的にってのはどの程度? って話ですが、「全試合」ですね。

2021シーズンのVAR導入試合(予定)

  • 明治安田生命 J1リーグ: 全380試合
  • スーパーカップ: 1試合
  • JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ: 全13試合

ちなみに、来シーズン、2022年シーズンも同様に全試合でのVAR導入が予定されています。

昇格・降格ルールに関して

今シーズンの昇格・降格ルールに関しては下記の通りです。

すでに周知の通り、2020年シーズンは降格がなく、一時的に各ディビジョンに所属するチーム数が増えてしまっている関係から、今シーズンの降格に関しては厳しめのレギュレーションになっていますね。入れ替え戦などなしで、問答無用の 4クラブ降格です。

昇格・降格クラブ数

  • J2からJ1、J3からJ2への昇格: 2クラブ
  • J1からJ2、J2からJ3への降格: 4クラブ

昇格2クラブの決定方法

ちなみに、J2、J3からの昇格に関してはプレーオフは行わず、自動昇格になります。

  • J2からJ1への昇格はリーグ戦上位 2クラブの自動昇格とする
  • J3からJ2への昇格はリーグ戦上位 2クラブの自動昇格とする

東京オリンピックの日程への影響

延期されていた東京オリンピックが今年開催される予定になっていますが、実際に開催されるかされないかは別として、Jリーグの日程的には東京オリンピックの開催が予定されている期間はすべてのディビジョンで中断期間となります。

J1に関していうと、7月11日に開催される第22節から、8月9日に開催される第23節までの間、約1カ月間が中断期間となっています。当然、この影響で前後の日程はかなりタイトになりますが、まぁ仕方ないでしょう。

ちなみに、浦和は埼玉スタジアムがオリンピックの関係で使用できないことから、8月14日に開催される第24節 鳥栖戦、8月25日に開催される第26節 広島戦は駒場開催になっています。

浦和レッズの開幕戦~序盤の展望

新監督となったリカルド・ロドリゲス監督(以下、リカさん)がどういう感じのサッカーを(少なくとも徳島時代に)やっていて、ウチの選手層を考えると、こんな感じになるんじゃないかという話は、ひとつ前の記事で書いています。

リカさんのサッカーは、簡単に言ってしまえば、大きくは下記を突き詰めていくものだと思います。

  • 相手の立ち位置等を見つつ、自分たちが正しいポジションを獲ることにより、生まれたスペースを活かしてアタッキングサードに侵入することで、再現性のある形で多くのチャンス創出を目指す。
  • ボールロストの局面では即座に正しいポジション確保からインテンシティの高いプレスを敢行し、短時間でのボール再奪取につなげることで自分たちがボール保持する時間を延ばす。

現代サッカーにおける戦術を考えれば、当たり前といえば当たり前、というか別に奇をてらったことをやろうとしているわけではなく、正攻法なアプローチ。でも実際にこれをきちんとチーム全体に落とし込み、高い精度で実現させるのは難しいっていうね。

でも逆に言えばこれがきちんとベースとして定着すれば、求められる選手像とか、各ポジションで求められるスキルみたいのは明確になるので、クラブは継続した選手供給の道筋を立てやすいというメリットはあるかもしれません。チーム全体の総合力で戦えるため、特定の選手に「過度に」依存することもないでしょうし、補強を考えるときも、現在いる選手の上位互換を探せばいいので見極めもしやすくなりそうです。

そういう意味で、リカさんのような、長期的に不変と思われるサッカーのベーシックな部分のレベルをきちんと上げていくようなサッカーを指導できる方というのは貴重なんじゃないかなと個人的には思っています。

完成まで時間かかるか、かからないか問題

巷ではリカさんのサッカーが浸透するまでかなり時間がかかるんじゃないかという話をよく聞きます。何を持って「完成」とするかにもよるとは思いますが、個人的には少なくとも初期のうちに関してはかなり苦労はするだろうなとは予想しています。

前述したとおり、リカさんが求めるサッカーは、「相手の立ち位置に対して、自分たちが正しいポジションを獲る」ことがベースになります。これは、ビルドアップではボランチが1枚最終ラインに下りましょうとか、SHはワイドに張ってSBは内側のレーンを...... みたいな単純なルール化やパターン化で何とかなるものではないです。

その瞬間、瞬間に選手が素早く状況判断していかなければなりませんが、最初のうちは判断のための選択肢も少ないのでエラーも起こるでしょうし、判断の速度もすぐには上がらないでしょう。判断速度と判断精度の向上は一朝一夕に完成するものではないですから、やはり何度も試合をして練度を上げていかないといけません。

観られる範囲でトレーニングマッチを観た限りでも、余裕がない状況で各選手の判断がかぶって同ポジションを獲りにいってしまったり、相手が前からプレスかけにきているわけでもないのに無駄に最終ラインに人がいすぎたり、みたいなことは起こっていましたし、相手がJ2だったり、トレーニングマッチの強度でゆとりがある状況ならまだしも、J1のリーグ戦本番で相手に本気のプレスをかけられた場合など、瞬間的にチーム全体で正しい判断としないとやられる、みたいな状況でどこまでできるかは未知数ですし、多分最初からうまく行くと期待しすぎるとガッカリすることになるかもしれません。

ただ、だからといって残留争いに巻き込まれるほど長期にわたってうまく行かない期間が続くか? といわれるとそれもないかな、とは思っていて、後半戦に向けて右肩上がりによくなっていくんじゃないかなと予想しています。

まぁスタートからいきなり結果がでないとなると、ACL圏内とか、ましてや優勝、タイトル奪取、みたいな話にはならないと思いますし、それを求める人からすれば期待外れになるのかもしれませんが、個人的な感覚では、今シーズン、先にも書いた通り後半戦に調子を上げて最終的に5位~10位の間くらい(1桁順位なら上出来)。シーズン終了時、来シーズンにはACL圏内を無理なく目指せそうな、前向きな雰囲気が漂ってる、くらいが現実的だし、そのくらいでいいんじゃないかなと。

ということで、序盤の予想としては思ったより苦労してんな、っていう時期もあると思いますが、重要なのは「勝ったか負けたか」っていう目先の結果よりも前述した目指しているサッカーに対して近づいていっているかの方に注目した方が楽しいと思いますから、そういうメンタリティをもちましょう。もちろん、私なんかのへっぽこ予想が大ハズレして、序盤からバンバン勝点を重ねてくれればそれはそれで大喜びしますけども(笑)

対FC東京はどうだろうねという話

FC東京さんは傾向的にはかなり前からプレスに出てくるし、そういう意味では自陣でボールキープしつつ相手が出てきたところをいなして裏っ返してっていうビルドアップはしやすいと思いますが、逆にうまくいなして裏っ返してってところまで持っていけない場合、次の選択肢としてはトップめがけてある程度蹴っちゃうっていう策になると思います。

開幕戦のスタメンはまだわかりませんけども、例えば杉本さんあたりがワントップにいればターゲットにはなるものの、FC東京もCBはデカくて強いのがそろってるので、そこで潰されてはじき返されると一気に裏のスペースにスピードを活かしたカウンターみたいなのが待っている可能性もあり、油断できないですね。

とはいえ、FC東京はウチを相手にゴール前に引きこもってカウンター狙うようなタイプのチームじゃないし、前からきてくれるだろう、という部分や、Jリーグでもトップクラスのプレー強度、デカいCB、強い前線外国人、みたいな最初にベンチマークとして当たるにはわかりやすいチームではありますし、ここでどの程度できるのかってのは参考になるかもしれません。

ホームなんで勝っていただきたい、っていうか当然、いつだって全試合勝つ気で応援しているわけですけども、一旦は勝敗より、現時点でリカさんのサッカーがどの程度の完成度なのかを観させていただきたいなと、そんな風に思っています。

さて、なんかつらつらととりとめもなく書いてきましたけども、今シーズンも全公式戦でレビューを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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