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2023 Jリーグ 第12節 埼玉スタジアム2002 湘南ベルマーレ戦

2023 Jリーグ 第12節 埼玉スタジアム2002 湘南ベルマーレ戦

時間が経つのははやいもので、もう6月が終わりそうですが、その6月を締めくくる最後の試合は、ACLの関係で先延ばしになっていた第12節。ホーム埼スタにて、対戦相手は湘南ベルマーレです。

この試合が終わるとウチとしては未消化試合はなしに。他チームと消化試合数で並ぶことになります。実際には台風の影響で神戸と川崎の試合が1試合流れているのでリーグ全体としては試合数が1試合少ないチームが2チームいる状況ではありますけども、2位に付ける神戸が仮にその未消化試合で勝っていたと仮定しても勝点は首位のマリノスと並ぶ「39」。ウチとしてはこの試合勝って、勝点を「33」とすれば、首位との勝点差は「6」、つまり2試合分ですから、まだまだ十分まくれる距離。

逆に言えば今節勝点を積めないと、首位との勝点差が「9」となり、3試合差というのは相当、後半戦で上が失速してくれない限りは難しくなってしまう。しかも今節の相手が現在最下位に沈む湘南となれば、引き分けすら許されない、勝利、勝点「3」がノルマとも言える試合となります。

ここ数試合、得点力不足と言われ、負けはしないものの(直近のリーグ戦は7戦負けなしなのでことさら批判されるような出来ではないが)勝ちきれない、みたいなモヤモヤする試合が続いているため、そろそろ得点、特に複数得点という結果が欲しいところ。前線の選手たちも悔しい思いをしているでしょうし、ここで停滞感をぶっ飛ばす勝利を期待したいところです。

スターティングラインナップ

2023 Jリーグ 第12節 埼玉スタジアム2002 湘南ベルマーレ戦

さて今節のスタメンは、最終ライン左から大畑さん、ホイブラーテンさん、ショルツさん、酒井さん。ダブルボランチに岩尾さんと敦樹さん、左のSHに関根さん、右に大久保さん、トップ下に安居さんを配置し、1トップに興梠さんを置いた 4-2-3-1 スタート。GKは西川さん。サブには岩波さん、馬渡さん、平野さん、早川さん、髙橋さん、カンテさん、そして彩艶さんが控えます。

前節、負傷交代してしまった明本さんと試合後に痛めていた荻原さんが揃ってベンチ外。酒井さんがイエローカードの累積による出場停止から復帰したので右は酒井さん、左に大畑さんが今シーズン、リーグ戦では初の先発となりました。明本さんや荻原さんが一時離脱している状況では大畑さんの働きに期待が高まるのでこの試合の注目ポイント。

関根さんは前節、先制点を獲って結果も出しており、調子も良さそうなので当然のスタメン復帰。最前線の興梠さんにもそろそろ得点の期待が高まります。

対する湘南は、最終ライン左から山本 脩斗選手、大野 和成選手、高橋 直也選手。アンカーの位置に永木 亮太選手、左のWBに杉岡 大暉選手、右のWBに石原 広教選手。2シャドー、山田 直輝選手と小野瀬 康介選手。最前線2トップに町野 修斗選手、大橋 祐紀選手という配置の 3-3-2-2 スタート。GKはソン ボムグン選手。

最高の形で先制、隙を突かれて同点となるも、後半怒濤の3得点で快勝

湘南のボール比保持はいつも通りの 5-4-1 ブロック。中央に人数を割いてぶ厚くした初期配置から前線ハイプレスで規制かけて、相手のボールが真ん中に入ってきたところを潰してショートカウンターという狙いは湘南の主要な得点パターン。初期プレスを回避されたら前述した5バックで自陣を埋めるやり方なので、こちらがボール保持できたとしても相手守備ブロックが揃いきる前でないとなかなかゴール前は堅いっていうのがある相手。

湘南はアンカーシステムなので、攻撃側のボール保持としてはそこの両脇スペースを起点に押し込みたくなるのが人情。前回、アウェーでの対戦時はそこに縦パス突っ込んだところで狙われてトランジションされるっていう展開にされましたけども、今回は相手の前線ハイプレスを逆手にとって、引き出しておいてロングフィードで裏っていう狙いと、ビルドアップに関しても中央に固執せず、ワイドに開いたサイドから内側にサポートした選手を経由して再びサイドから斜めにニアゾーンに入っていくような崩しを連発しており、これがハマった印象で、スカウティングの勝利かなというところ。

開始早々に安居さんの惜しいシュート(キーパー正面だった)で立ち上がるなど、前線の選手たちのシュート意識も高く、この辺は相当な覚悟を持ってこの試合に臨んだことがうかがえます。

先制点は素晴らしい連動で、最終ライン、CB間に落ちてボールキープした岩尾さん。最前線から落ちてくる関根さんと入れ替わるように縦にスプリントした大畑さんへ岩尾さんから正確なロングフィード一発。これを絶妙なトラップでスピードを落とさず抜け出した大畑さんからのクロスに中央で興梠さんがこれまた技ありの合わせ方してゴール。

この直前、同じように岩尾さんがキープした際、縦に出そうとしてやめたシーンがあって、その時に岩尾さんが「1枚落ちてきて、入れ替わりに縦狙ってくれ」的なジェスチャーをしてたんですが、まさにその通りの崩しが発動。

興梠さんのフィニッシュも飛び出してくるGKをうまく避けながら右足側にボールを呼び込んであわせる高等技術。岩尾さんの精度、大畑さんの抜け出しのタイミングとファーストタッチ、すべてが満点のゴールでした。

その後も33分過ぎに大久保さんのミドルシュートからGKが弾いたこぼれ球を大畑さんが詰めた決定機、その数分後にも中央に入ってきた関根さんのスルーパスから興梠さんがGKとの1対1(これはもう決まったと思ったけど)で決定機などがあり、追加点を決めるチャンスは作りますが決めきれず後半へ折り返し。

後半立ち上がり、53分にゴール前の接触で酒井さんが倒れてる間っていうちょっとした隙を突かれて失点するとここまでの経験上、ちょっとだけ嫌な空気になりかけますが、これをぶっ飛ばしてくれたのが関根さん。

失点の数分後、ドリブルで果敢に仕掛けると、シュートフェイントでうまく相手ディフェンスをどかしておいて右足一閃。ゴールポストを弾きながらゴール右隅に見事なシュートを叩き込んで勝ち越し。

さらにその数分後には中盤で安居さんが頑張ってボールキープしたところからサイドの大久保さんへ。一気にアタッキングサードに侵入すると、酒井さんとカンテさん(興梠さんと代わって途中出場)が縦に引っぱった後ろ、バイタルエリアにマイナスの折り返す。このスペースに入ってきた関根さんが右足でグラウンダーの強烈なシュートをゴールに突き刺し2点差へ。これでほぼ試合を決めてくれました。

いやぁ凄い。逆サイドからバイタルエリアに斜めに入ってきた関根さんの動き、素晴らしかった。

その後も怒濤の攻めで関根さんのハットトリック未遂(惜しくもオフサイド)、カンテさんの決定機と湘南を圧倒。このまま試合が終わると思ったアディショナルタイム、酒井さんからの縦パスに右サイド、SHで途中出場していた馬渡さんからのグラウンダークロスにカンテさんがあわせて(正確には相手ディフェンスが手前で触ったこぼれ球を押し込んだ)ダメ押しの4点目。

ここまでの得点力不足がウソのような4得点で快勝。勝点を「33」とし、4位に付けて6月を終えることができました。

さて、明本さんや荻原さんの怪我というアクシデントでチャンスをもらった大畑さんが結果を出し、関根さんがここにきて絶好調。興梠さん、カンテさんも得点という結果をだす、直接得点はしてませんけども、大久保さんが何度もアシスト未遂をしていて個人的にはいい仕事してたと思いますし、トップ下の安居さん、ボランチの2人も中盤でめちゃくちゃ身体張って守備だけでなく攻撃の起点になるなど各選手のよさがでた素晴らしい試合だったと思います。

大切なのはこういういい試合した後の次。中2日で土曜日にはアウェーの鳥栖戦が控えています。ここで連勝できるとチームは相当勢いに乗れると思いますので、今節の勝利が「最下位相手だったからね」などと言われないよう、次も勝って、この強さが本物だということを見せつけてもらいたいです。

試合ハイライト

試合データ

観客: 18,208人
天候: 曇一時雨 / 気温 26℃ / 湿度 85%
試合結果: 浦和 4-1 湘南(前半1-0)
レッズ得点者: 興梠(20分)、関根(61分)、関根(65分)、カンテ(90+2分)
警告・退場: -
主審: 荒木 友輔 氏
順位: 4位(9勝3敗6分/勝点33/得失点差+11)

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