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2019 Jリーグ 第34節(最終節) 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

今シーズンもついに最後の公式戦ですね。ホーム埼スタで迎えるJリーグの最終節、第34節の対戦相手はガンバ大阪さん。お互いに順位的にはパッとせず、(一応ウチは可能性はあるにしても)お互いに勝っても負けても降格もなければACL圏内やましてや優勝なんてことも一切ない、圧倒的中位同士の消化試合なわけですが、とはいえ最終節くらいは勝って終わりたいというのが正直なところ。ホームだしさ。

来シーズンの体制は試合開始時点ではまだはっきりしてませんでしたけども(大槻さんに続投要請が出てるらしいという報道レベルのみ)、それでも何か来シーズンにつながりそうなものがみえれば、サポも今シーズン味わった色々とネガティブな感情に対して多少は溜飲を下げることができるのかなと。そんな淡い期待を持ってのぞんだわけですけども、まぁあれです、結論から言えば試合結果、内容、さらに試合翌日の大槻さん来季続投の公式発表とあわせてもはや絶望しかないというのが正直な今の感想です。

2019 Jリーグ 第34節(最終節) 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

個人的なことで恐縮ながらここのところ急に気温が下がったことで油断してたら風邪ひきましてね。試合翌日はレビュー書く気にもならずゆっくりお休みして、週明けに書いております。よって試合の記憶も細部が少し薄れてしまってますし、正直特に細かく書くほどの内容でもなかったので簡単にまとめて今シーズン最後のレビューにします。

さて、今節のスタメンは最終ラインに岩波、鈴木、槙野。ディフェンシブハーフに柴戸、青木。ウィングバック、左に山中、右に橋岡。インサイドハーフに柏木、長澤。マルティノスのワントップ。GKは西川。

興梠さんがお父様がお亡くなりになられたとのこと(お悔やみを申し上げます)で急遽出場回避。代わりにマルティノスさんがワントップに入ります。ウィングバックは前節、FC東京戦で森脇さんが右に入りましたが、ここには橋岡さんが入り、ディフェンシブハーフも前節のエヴェルトンさんから柴戸さんへとスイッチ。最終ラインのメンツは変わらずです。

対するガンバ大阪は最終ライン、3バックに右から菅沼選手、三浦選手、金英權選手。アンカーに遠藤選手を配置し、ウィングバック右に小野瀬選手、左に藤春選手。トップ下に矢島選手と倉田選手、2トップにアデミウソン選手、宇佐美選手を置いた 3-5-2(3-3-2-2)。

ガンバのボール前進方法としては両ウィングバックがサイドラインを踏む勢いで幅をとりつつ遠藤選手が最終ライン付近までポジションを落としてビルドアップ。

ウチのウィングバックが、幅をとった相手ウィングバックを捕まえにいくとその空けたスペース、ウィングバックとストッパーの間のハーフスペースに相手2トップが落ちてきたり、シャドーの選手が入ってきてストッパーからの楔を受けるという形が明確。そこからウィングバック裏のスペースをオーバーラップした相手ウィングバックに使われてクロスからフィニッシュという流れ。

ガンバは右サイドを起点に攻撃を組み立てることが多く、対面となるウチの左サイドが守備的にはあまり得意ではない山中さんにインサイドハーフも前から積極的にハメに出て行きたい長澤さんだったこともあって立ち上がりから全くかみ合わず(ガンバからすればかみ合ったわけですけども)前半30分過ぎまではほぼ一方的に押し込まれる展開となってしまいました。

特に最終ラインに落ちる遠藤選手に対してどういう風にプレッシャーをかけてプレーを制限するのかがハッキリしないまま自由にゲームコントロールを許してしまったこと、逆に遠藤選手を捕まえに中途半端にディフェンシブハーフ(柴戸さん)が出ると彼が空けて青木さんひとりになった中央のスペースに矢島選手あたりが入ってきてボールを受けては前を向かれるので前線の守備は形骸化。

各選手の立ち位置もシャドーや2列目に落ちてくる2トップへのパスコースを切るでもなく漫然とポジショニングするので簡単に守備ブロックの内側を縦や斜めに通されて後手に回るといった以前から続く守備戦術の稚拙さを引き続き露呈するという形であとは個人の能力頼り。これはもう今のチームの限界を示しています。

もちろん、急遽興梠さんが出場できなくなったことでプランが崩れたという点はあると思いますが、それにしても何ら対策できなさすぎてて引くレベル。

ここまで大槻さんのやり方を見ていて思うのは、前半相手の出方を見ておいて、ハーフタイムで修正というやり方を狙ってやってんのかなと思うのですが、それってつまりは試合前の時点で明確なゲームプランがなく、相手次第で考えようってことで、相手が強くて前半のうちにボコられちゃうともう終わりっていう。金田末吉かよ(わかんない人は漫画「ケンガンアシュラ」読んでください)

相手に合わせて臨機応変に戦うと言えば聞こえはいいですけども、あくまで明確なゲームプラン、チームとしての骨格がある上でやる分にはいいものの、それがなければ単なる行き当たりばったりということです。

百歩譲ってチームが勝っているときならいざ知らず、この状況で迎えるホーム最終戦ですら相手の出方をうかがって、みたいな消極的なサッカーやっててどうしてファンやサポーターがついてくると思うのか。勝ち負け以前の問題じゃないかなと。

危ない。愚痴ばかりになりそうなので試合に話を戻しましょう。

一方の攻撃面でもボール奪取位置が低いことでマルティノスさんのスピードを活かしたカウンターという形もうまく作れず、マルティノスさんはマルティノスさんで裏への抜け方もまっすぐ走っちゃうから詰まるし、そうなると裏にボールがこないもんだから今度は落ちてきて足元でボール受けるんだけどそれはあなたの得意なプレーじゃないでしょ、ということで案の定ボールロストの連発。逆にガンバにいい位置でトランジションされてゴール前に迫られるなど手詰まり感がハンパない。ワントップ特性のない人をワントップで使うとこうなるの見本市でした。

ガンバは5-3-2でブロックを作る守り方でしたが、中央エリアを厚くしてウチのインサイドハーフ、特にゲームを組み立てることができる柏木さんに対してはストッパーとウィングバックで挟み込むようにプレーを制限してきたのでなかなか前を向かせてもらえず。前半自由にボールを動かしたガンバの遠藤選手とは真逆の状況に。

失点は9分。山中さんがインサイドに絞ったスペースに槙野さんがサポート、相手ストッパーをサイドに引っ張った間のリベロとのスペースを長澤さんが使いにいきますがここでパスが引っかかってガンバのカウンターが炸裂。

左サイドの槙野さん、山中さんは完全に相手陣地で置き去り。ドリブルで一気に持ち上がるアデミウソン選手を岩波さんがリトリートしつつ何とか味方の帰陣を待ちますが、必死に食らいつく柴戸さんをぶっちぎって中央エリアをスプリントしてきた宇佐美選手にパスが通るとこれをダイレクトでサクッと叩き込まれてさすがの西川さんもノーチャンス。あっさり試合を動かされてしまいました。

その後は前述した形からガンバに決定機を作られまくり、西川さんいなかったら前半だけであと2、3点入って試合が終わってたなっていう勢い。逆にガンバはここでウチにトドメ刺せなかったことで楽な試合にし損ねましたねと。

後半は54分に長澤さん→ファブリシオさんとして攻撃面に振る采配。59分くらいかな、岩波さんから逆サイド山中さんへの地を這うような鋭いサイドチェンジなど、なんでそれを最初からやんねーんだよというような素晴らしいプレーもあって徐々にペースを取り戻すと、62分の柏木さんのゴールはビューティフルな直接フリーキックが決まって一時は同点にするも、2分後にはあっさりコーナーキックから追加点を喰らうというずっこける展開。

この失点はコーナーキックで三浦選手のマークが完全に外れてフリーでヘディングシュートされたのが致命的でした。多分マーカーは槙野さんだったと思いますけども、避けたいミスでしたね。

再びリードを許したことで73分には橋岡さん→関根さんとして攻撃面での駒を増やしますが、88分には相手が最終ラインにボールを下げたのにあわせて中途半端にラインを上げたところをあっさり山中さんの裏を取られて福田選手に追加点。

終了間際にファブリシオさんが途中交代で入っていた杉本さんからの落とし→柴戸さんからのボールをペナルティエリア内で受けて右足一閃、意地のゴールで1点を返したもののここでタイムアップ。最終節は2得点、3失点での敗戦。最終順位は14位(勝点37)、リーグ戦績は9勝15敗10分という結果になりました。

2019シーズンを終えて

いやぁ色々と苦しいシーズンでしたね。何とか来年もJ1で戦えることになりましたけども、正直今のまま来シーズンを迎えたらやべぇなという感想しかないです。

そんなこと考えてたら翌日、クラブからは大槻さんの来シーズン監督続投が公式に発表されました。それに対する感想は人それぞれでよいと思いますが、私は明確に反対です(前から言ってますが大槻さんにはコーチとして優秀な監督さんの下で実績を積む時間が必要かと)。

大槻さんのまま来シーズン勝ちに行くなら、個の能力で打開できる選手を特に前線に集めるしか手がないかなと。しかし今いる選手を一気に入れ替えるようなことができるわけもなく、同じ金額を投資するなら今いるメンバーを活かしてしっかりチームを構築できる監督さんにお金を使った方が投資効率がよいと考えます。

しかしクラブは身内で現場を固めることを優先したようです。なんか優秀だけど色々と口うるさい外国時人監督を追い出して身内の日本人監督にこだわったどこかのサッカー協会みたいな人事ですが、来シーズンは強化部も未経験の人がトップとか言う普通に考えて正気の沙汰とは思えない体制でのぞむことが決定しました。

もちろん、今から駄目だ駄目だ言ってても仕方ないので決まってしまった以上は今後の補強などを含めた動きに注目しようと思いますが...

とにかく今シーズンもお疲れ様でした。また来年。来年はポジティブな内容のレビューがたくさん書けることを願っています。

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試合データ

観客: 47,188人
天候: 曇 / 気温 10.3℃ / 湿度 42%
試合結果: 浦和 2-3 G大阪(前半0-1)
レッズ得点者: 柏木(62分)、ファブリシオ(90分)
警告・退場: -
主審: 福島 孝一郎 氏
順位: 14位(9勝15敗10分/勝点37/得失点差-16)

試合ハイライト

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