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2019 Jリーグ 第9節 IAIスタジアム日本平 アウェー 清水エスパルス戦

アウェーでのACL、全北現代戦は残念ながら敗戦してしまいましたが、落ち込んでいる暇もなく中3日で開催されるリーグ戦、第9節は、アウェーの地で清水エスパルスと。

世間的には平成最後のJリーグだの、ゴールデンウィーク真っ只中だので色々と騒がしい今日この頃ですが、リーグ戦では苦しみながらもガンバ戦神戸戦と連勝。なんとか勝点が積めている現状で、少しずつでもチーム状況を上向かせるため、順位的には序盤で出遅れて下位にいる清水相手にアウェーとはいえ負けられない対戦となりました。

2019 Jリーグ 第9節 IAIスタジアム日本平 アウェー 清水エスパルス戦

さて、今回は指定席観戦にしてたんですけども、ゴールデンウィークの渋滞でスタジアムに着いたのが西川さん達が出てくる選手ウォーミングアップ開始の直前ぐらい。ちょっとバタバタした感じになってしまいました。あと指定席はアウェーグッズ着用不可でしたので熱い応援はゴール裏の方々にお任せしつつ、おとなしく観戦。試合は見やすい席でしたのでじっくり両チームの駆け引きを拝見させて頂くことに。

ということで、今日のスタメンは最終ラインに鈴木、マウリシオ、槙野。中盤は青木、エヴェルトン、長澤、両ワイドに森脇、山中。武藤、興梠の2トップという並び。GKは西川。

前節の神戸戦で痛めて途中交代、ACLには帯同しなかった柏木さんが今節も帯同せず、代わって長澤さんが先発。同じく神戸戦での負傷で離脱してしまった橋岡さんのところには森脇さんを1列上げて配置。3バックの右には鈴木さんが入るという形でスタメン的にはACL全北現代戦と同じ。システム的にはいつも通り 3-5-2(3-3-2-2)でのスタートです。ちなみに全北現代戦、前半で体調不良により交代、今節の出場は大丈夫かなと心配した槙野さんですが、無事スタメンに名を連ねています。

対する清水は2トップに鄭大世選手、北川選手を配置した 4-4-2。サイドハーフに金子翔太選手、中村慶太選手、SBにはエウシーニョ選手、松原選手と縦に推進力のある選手を配置し、サイド攻撃を主体としたチームですが、現在のウチと同様、個人打開に頼った攻撃は中盤で引っかかると被カウンターによる失点リスクが高いこともあって8節終了時点で失点17と大きく崩れ下位に低迷。とはいえ、ここ2試合では連勝するなど復調の兆し。

一方のウチはアウェーでのACLから戻っての連続アウェーゲームでスタメンの入れ替えもなしと、コンディション的にはかなり難しい状況で、両チームとも課題は先に失点しないこと。まずは守備からしっかり入ってという堅い試合が予想されましたが、その予想通り、試合は立ち上がりから中盤での主導権争い、といえば聞こえは良いですが、両チームともビルドアップの途中で引っかかってフィニッシュまで持っていく回数も少なく、決め手を欠く試合展開。

清水の守備もかなり慎重に入っている印象があり、4-4-2 でブロックを作りながら、ウチの3バックの両サイド、鈴木さん、槙野さんにボールが入った時にはサイドハーフの2枚が出てきてプレスをかけ、そこで無理して引っかかってくれればそのままサイドを起点にショートカウンターという狙いが見える守り方。これに対してウチは当初、後ろの3バックのみでボールを回しつつのビルドアップをしていましたが、前述した清水守備の意図を察知してか、試合途中から青木さんが最終ラインまで落ちてビルドアップに参加し、鈴木さんを右サイドに押し出す形で高い位置を取らせると、森脇さん、中央からエヴェルトンさん、さらにトップから右に流れてきた武藤さんとで右サイドに厚みを持たせて攻撃を組み立てるというやり方をしていて、相手の守り方に対応して選手達が臨機応変に判断しながら試合を組み立てている様が見てとれました。

清水がボールを保持している状態でのウチの守備ブロックは、いつも通り興梠さんをワントップに残して 5-4-1 のラインを作るやり方でしたが、相手最終ラインのボールの持ち方に応じて、武藤さんが興梠さんと2枚並ぶような形でプレスをかける場面も。ただし、追えないときはキッパリ諦めて素早く守備ブロックを作るなど、守備の意識は引き続き高め。

とはいえ、やはり見ていて感じたのは前が出ていった時の最終ラインとの連動性で、どうしても最終ラインの前にスペースが空きがちになるのは改善が難しそう。幸いなことに清水はそこを明確に狙ってくるやり方をしてこなかったのでそこの問題点が目立つことはなかったですが、縦に前線の4枚が引っ張られたところで最終ライン前のスペース攻略から最終ライン裏のスペース狙いというのはボールや人を動かすのがうまいチームはやってくる可能性が高いので少し心配な点ではあります。

また、もうひとつの守備面での課題として、最終ライン5枚のブロックはゴール前に人数がそろうので崩れる可能性は低くなるものの、互いにサポート距離が短い分、その安心感が逆にマークの曖昧さや受け渡し時の混乱を招く可能性があり、特に斜めにボールや人が入ってくるようなシーンを作られると比較的あっさりマークがズレたりする可能性があります。実際に今節もサイドから斜めにひとつ飛ばし(手前の選手がスルーして奥で受けられるような形)で入ってきたパスで結構簡単にマークはズレてたりというシーンもありました。

何度か書いていますが、ウチの最終ラインは前から入ってくるボール、相手を正面に捉えての対人守備でしたらJリーグでもトップクラスがそろっているので、ACLで対戦するような海外勢やJリーグでも一部の代表クラスやスーパー外国人選手を除いてそう簡単に個で上回られるケースは多くないと思いますが、一方でアジリティやスピードに特徴のある選手はいないため、人やボールに斜めに動かれて守備のベクトルを外されたり、ワンタッチプレーなどで潰しに出ていったところを外されたりすると崩されがち。繰り返しになりますが今節の清水はそういうプレーを意図してやってこなかったですし、逆にウチが得意な局面での1対1勝負に持ち込んでくれたので安定した守備力が発揮できましたが、その意味でも今のウチの「堅守」と呼ばれるものは相手との相性による部分も多いので個人的には評価が難しいところです。

話を試合に戻しましょう。

ウチの攻撃面では長澤さんが入ったことでちょっと無理目なボールでも身体を張って収めてくれる選手が前線に増え、さらに彼が左サイドに流れて山中さんをサポートすることで、右に著しく偏りがちだったウチのビルドアップに関して、左サイドにも多少厚みを持たせるなど、少し変化は見られました。とはいえこれが効果的に機能してフィニッシュの回数が増えたかと言われれば増えてはいないんですけども、ボール保持できて主体的にパスを回せる時間帯が長ければ、それだけ相手を動かせると言うことですし、その点では進歩なのかなと。

実際に見ている印象でもパスはつながるし今までよりボールは持ててるなというのは感じましたし、実際に試合後のデータ(Football LAB)を見ても今季平均パス数「480.8」に対して今節は「705」(パス成功率84.8%)とパスの本数だけなら大幅に増えていることからも長澤さんの先発、さらに左右バランスの変化がパス回しでのスムーズさにはつながった可能性はありますね。

で、前半は前述の通り堅い展開で両者決定機もほぼなく、両チーム合わせてもシュート4本っていう状況で試合は後半へ折り返し。

選手交代策で先に動いたのは清水。61分に鄭大世選手→ドウグラス選手として、比較的シンプルにドウグラス選手の高さと強さを活かすオプションを加えてきます。これに対して多少受けてしまう時間帯はありつつも、前線では興梠さんや武藤さんがハードワークしつつ清水ディフェンスラインと駆け引きしてチャンスをうかがいます。

それが形となって実を結んだのが73分。興梠さんが前線でボールを受けて一気にドリブルでゴール前まで持ち込むと左のコーナーキックを獲得。山中さんのコーナーキックは一旦相手ディフェンスに弾かれるものの、セカンドボールを回収して再度左サイドの山中さんに入れるとそこからのクロスをペナルティエリア内で興梠さんが変態的な身体能力で胸トラップ→反転ボレーシュート。このシュートは清水GK、六反選手に弾かれますが、ここに詰めていたマウリシオさんが冷静に押し込んで先制。

決めたマウリシオさんはもちろん素晴らしかったですが、密集の中で難しいボールを胸で柔らかくトラップしつつそのまま鋭いシュートまで持っていった興梠さんの身体能力とシュートセンスはさすがのひと言。少ないチャンスを個人の能力で得点まで強引に持っていきました。

ウチの選手交代はこの先制点につながったコーナーキック直前に武藤さん→汰木さんとして前線にドリブラーを配置。先制後は85分に長澤さん→柴戸さんとして前線での運動量を増やして相手のプレッシャーをかけつつ、90+1分には山中さん→岩波さんとして最終ラインにCBを4枚並べるっていう、「死ぬ気で守り切れ」っていう明確なメッセージ付き交代で守備に割り切ると、途中、頭同士の接触(森脇さんとヘナト・アウグスト選手だったかな)で試合は少し止まったこともあってアディショナルタイムは「6分」。

清水が単調な放り込みに終始してくれたことで、ウチははじき返しつつ時間を消費しますが、ラストワンプレーというところで清水の決定機(シュートがクロスバー直撃)からロングカウンターが発動。中盤でエヴェルトンさんが一旦ボールを失いそうになるものの何とかサポートしてきた青木さんに落とすと、青木さんが前線、右サイドのスペースに走り出した汰木さんに絶妙なフィード。フリーでボールを受けた汰木さんはペナルティエリアに向かってゆるーくボールを運びつつ時間を作ると、この間に相手のマークをうまく外した興梠さんへと絶妙なグラウンダーのクロス。これを興梠さんが相手GKをうまく外すチップシュートでゴールに流し込んで試合を終わらす追加点。

相手ディフェンスとGKの間、GK六反選手が触れないギリギリのところにシュートしやすい柔らかいクロスを供給した汰木さんも素晴らしかったですし、それをきっちり決めきる興梠さんもさすがは浦和のエース。ここのところ1点をギリギリ守り切るみたいな試合が多く、疲れる展開が多かったですが、最後にきっちりトドメさせたことで、同じように堅い試合ではありつつも気持ちのよい試合終わりにしてくれました。で、このゴールが平成最後のゴールだったとかで、さすが興梠さん持ってますね。

さて、これでリーグ戦の方は3連勝。内容的に手放しで喜べるほどの進歩はないというのが正直なところではありますが、それでも結果が出ているうちはそれをポジティブに捉えてやっていくしかありません。続く第10節はホームに戻っての磐田戦。また静岡勢ですね。磐田も勝ちに恵まれず、下位に低迷する状態ですが、ここのところは負けながらも得点自体はしての惜敗が多く、けっして楽な相手ではありません。

続くアウェーでのACLブリーラム戦に気持ちよく選手を送り出すためにも、ホームできっちりサポートして勝点を積み上げましょう。ついでに14時キックオフと、同日の試合の中では一番最初に始まる磐田戦(広島×横浜F・マリノス戦も同時刻キックオフ)では、新元号、令和最初のゴールを決めるチャンスがあるってことなので、ここは興梠さんに平成最後のゴール+令和最初のゴールという前人未踏の記録を成し遂げてもらいたいものです。

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試合データ

観客: 18,246人
天候: 晴
試合結果: 清水 0-2 浦和(前半0-0)
レッズ得点者: マウリシオ(73分)、興梠(90分+7分)
警告・退場: -
主審: 西村 雄一 氏
順位: 5位(5勝2敗2分/勝点17/得失点差+1)

試合ハイライト

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