Keep on Jumpin'

2018 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第2節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

週末、長崎から帰ってきたと思ったら、中3日で今度はルヴァンカップの第2節。ミッドウィークの水曜日、ホーム埼スタにガンバ大阪を迎えて。

ガンバさんは今シーズン公式戦未勝利(ルヴァンカップも含めて4連敗中)と、やべぇやべぇ言っているウチよりもさらにヤバイ感じの立ち上がりになっていますが、そんな相手だからこそ、ウチとしてもリーグ戦とのホーム2連戦でしっかり連勝して自信を取り戻すためには負けたくない試合となりました。

2018 Jリーグ YBC ルヴァンカップ グループステージ 第2節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

さて、今日のスタメンは最終ラインに遠藤、岩波、槙野、菊池。アンカーに阿部、インサイドハーフに長澤、柏木、両ワイドに荻原、武富。ワントップにズラタン。GKは西川。

まだ両チームメンバーがわからない時点で個人的に難しいなと思っていたのは、週末のリーグ戦のことを考えれば大幅にメンバーを入れ替えて、主力は全員お休みさせたいところなんですが、とにかく1勝することにこだわってくると予想されるガンバが大幅にメンバーを落としてこなかった場合(ガンバさんはルヴァンカップの第1節、ほぼベストメンバーでやって負けてるし、今さらメンバー落とせないだろうなと)、かなり厳しい戦いを強いられるんじゃないかなという点。

ルヴァンカップの予選に限れば前節勝ってますし、冷静に考えればこの試合は勝点1でも取れれば大きな問題はない試合ですが、先週末の長崎戦を含め、今シーズンの戦績を考えると勝点を落としてもいいやという割り切りは結構難しそうな状況もあり、その辺を堀さんがどういう風に考えるのかに注目していました。

私的には主力休ませて週末に集中した方がいいと思っていましたが、メンバーを見て堀さんは主力組への多少の負荷には目をつぶって、ルヴァンカップもフル活用してチーム戦術の浸透に時間を使いたいんだろうなと。長崎戦からは6人を入れ替えてはいますが、槙野さん、柏木さん、長澤さん、遠藤さんに関してはそのまま。途中交代で青木さんも使うなど、主力組に依存する傾向はどうしても避けられないようです。

対するガンバさんは長沢選手をトップにおいた 4-2-3-1 でスタート。右サイドのファン・ウィジョ選手が2トップに近い位置まで入ってくる少し変則的なやり方をしていましたが、相手も勝てていないだけあってかなり前掛かりに試合に入ってきました。

それに対して、立ち上がり完全に受けに回ってしまったのがウチ。阿部ちゃん、槙野さん、岩波さんを中心に最終ラインからビルドアップしていきますが、相手の前線からのプレスにミスを連発してはボールロスト→ディフェンスラインの間を使われて開始数分から決定機を作られた挙げ句、出足のスピードでも負け、セカンドボールはことごとくガンバが拾って二次攻撃を受ける有様。

さらに、ホームでリスクを嫌ったのか、普段ならアンカーが最終ラインに落ちる→開いたCBに押し出される形で高い位置をとるはずの両サイドバックは自陣の低い位置にとどまり、さらに柏木さんがボール触りに最終ライン近くまで落ちてきてしまうものだから前線でズラタンさんが完全に孤立。

ワイドの両選手もサポートがほぼないままで単騎特攻させられるだけでそこには連動性は皆無。ドリブルで引っかかって奪われたり、ワントップで潰されてそのままカウンターを浴びるわけですが、あんな各選手が孤立したサッカーやってりゃそりゃそうだっていう話。

で、結局押し込まれたことで最終ラインはズルズルと後退。それに対してワントップとワイドは元々のチームコンセプト通り高い位置を維持しようとするので中盤に人がいない前後分断状態でコンパクトネスも保てず。ガンバが 4-4-2 で中盤にぶ厚いブロックを作っていることもあって、無理に前線に付けるパスを入れてそこでボールロストすると前線が完全に置き去りにされたままカウンター喰らうのでより最終ラインは引いてしまうという悪循環でした。

なんていうか、チームコンセプトに則って、それを体現しようとした結果負けるならまだ許容できるのですが、サイド攻撃がコンセプトのチームでサイドバックが一切オーバーラップしない、パスもサイドに付けるのではなく、無理なワントップへの楔など中途半端なものばかり。

足元に正確なパスを付けていきましょうねという基本的なことさえできずにパスがズレる、さらにワンタッチで無理なコンビネーションをし始めるに至っては、ルヴァンカップでメンバーが入れ替わっているとは言え、基本的な戦術の浸透が全く進んでいないことに絶望しますわ。

唯一いい崩しだったなと思えたのは前半の35分くらいだったと思いますが、右サイドで細かいパスワークからサイドを崩して柏木さんがフィニッシュしたシーン(シュートはフカして枠外)くらいだったでしょうか。あれが普通に出るとチームコンセプト通りだと思うんですけども。

あとはもう少し大きめのサイドチェンジを織り交ぜて相手を揺さぶるとか、相手サイドでの守備をずらす工夫が欲しかったんですけどもほとんどなかったですね。

パス交換が受け手と出し手の1対1、2人の関係でしか行われない点は以前から指摘しているので今さらですが、本来はそこに3人目、4人目が連動することで出し手にも選択肢が生まれるし、相手も的を絞りにくくなって守備が後手に回るわけです。

現在はそれが皆無なのでパスコースも読みやすく限定しやすい状況ですから、相手ディフェンスとしては対応がしやすいでしょう。多分裏のスペースだけきっちりケアして、中盤にブロック作ってしまえば、今のウチに崩されるチームってないんじゃないでしょうか...... あとは得点できるとすればセットプレーくらいってなっちゃいますね。

で、サイドバックがオーバーラップを自重して自陣に残るなら、かなり後ろ重心になっているわけで、攻撃が停滞するのは当たり前でも、守備的にはリスクは減るのかなと思ったら、開始10分には泉澤にウチの右サイドを攻略されるとゴール前に入ってきた逆サイドのファン・ウィジョ選手にフィニッシュされて早くも失点。

その後の失点はゴール前でCBが長沢選手をドフリーにしたり、高卒ルーキー(中村敬斗選手)にドリブルでチンチンにされてプロ入り初ゴールを決められるなど、詳細を書くのもダルい感じの4失点を喰らって終了。3点目喰らった辺りで完全に心折れた感ありましたし、その後、武富さんの移籍後初ゴールというめでたい1点も、記憶の彼方に飛んでいく感じの試合展開になってしまいました。

交代策も前線に人は増えたもののかえって混乱した感じになっちゃいましたし、なんか全てが悪い方向に転がっちゃった感じの試合は結局 1得点、4失点で敗戦。ストレスフルな水曜の夜になっちゃいましたね......

ということで、続く週末のマリノス戦は、堀さん体制にとっても大きな分岐点になる気がします。これが終わると代表戦ウィークで少しだけ時間が取れますが、なんとかいい形でその中断期間に入れるように、集中してやってもらいたいものです。

このレビュー記事について浦和レッズサポーター向けFacebookグループでメンバーの方々との意見交換などもしています。詳しくはこちらをご覧ください

試合データ

観客: 21,897人
天候: 晴
試合結果: 浦和 1-4 G・大阪(前半0-2)
レッズ得点者: 武富(79分)
警告・退場: 柏木(警告×1/反スポーツ的行為)
主審:今村 義朗 氏
順位:グループC 2位(1勝1敗0分/勝点3/得失点差+-0)

記事をここまで御覧頂きありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートしてみませんか?
スタジアムでのビール代にさせて頂きます。
Categories
Publish
Modified
Yoshiki Kato / burnworks
Yoshiki Kato
埼玉県出身。サッカー、フットサル (観戦 / プレー)、モータースポーツ観戦、格闘技 (主にボクシング) 観戦、インターネット、音楽鑑賞、筋トレ、腕時計収集が趣味。サッカー 4 級審判員、ウオッチコーディネーター(上級 CWC)資格認定者。好物はゼリー、グミ、お酒、ラーメン。