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浦和駒場スタジアム 日韓友好50年第10回さいたまシティカップ vsFCソウル

今シーズンの開幕も間近に迫っていますが、それに先立ち行われたのが久しぶりの開催となる国際親善試合「さいたまシティカップ」。今年は浦和駒場スタジアムに韓国からFCソウルを迎えて行われました。

浦和駒場スタジアム 日韓友好50年第10回さいたまシティカップ vsFCソウル

トップチームは試合前日まで沖縄キャンプ、浦和に戻って翌日の試合ということで、疲労の蓄積的にもコンディション的にも最悪の状態での試合にはなりますが(恐らくこれもシーズン中の連戦を考慮してあえてだと思いますが)、ACLで同グループに入っているFCソウルとの対戦ということで、前哨戦的な意味合いからも興味深い試合になりました。

上記の通りコンディションのこともありますし、プレシーズンマッチですのでマジメにレビューしても仕方ないのですが、簡単に試合を観た感想ということでまとめておきます。

この試合は選手交代が12人まで可能ということで、Aチーム、Bチームを作っておいて、前後半で全入れ替えというやり方をしていました。ですので、試合途中での交代は一切なし。前半終了後に全員選手交代という流れですね。

前後半、それぞれの出場選手は下記の通り。試合登録選手としては西川さん、ラファエル・シルバさんはキャンプ中に行われた強化試合で負傷療養中(2人とも開幕には問題ないとの情報がありました)。ウメ、高木さんが怪我で抜けていますので、それ以外の選手が全員ということになりますが、GKが登録2名までという関係上と怪我もあって福島さんがベンチ外、あとベンチには入っていましたが、伊藤さんだけ残念ながら出場機会がありませんでした。

前半
GK 榎本
DF 森脇 遠藤 ウガ
MF 関根 柏木 阿部 菊池 忠成 武藤
FW 興梠

後半
GK 岩舘
DF 那須 槙野 田村
MF ヒラ 長澤 青木 駒井 矢島 オナイウ
FW ズラタン

前半のメンバーが昨シーズンから大きな変更がない状態、後半は新加入の選手も多く、組み合わせが未知数なチームという感じの分け方になっています。

で、やはり前半の方が本来ウチが目指しているサッカーについては出せていました。メンツがほとんど代わっていないので当たり前ですが。

結果的にシュート数は少なかったものの、比較的相手を押し込んで崩しも何度かいい形がでていましたし、コンディションが整って各人の運動量、連動が普段通りになった上でラファエル・シルバさんが戻ってくれば、かなり面白いことになりそうな感じ。実際キャンプ中に行われたトレーニングマッチを見る限りではラファエル・シルバさんと興梠さんのコンビネーションが素晴らしく、いい形が作れていましたし。

また、個人的には今年の新加入選手の中で最も期待している菊池さんが早くもチームにマッチしてきている感が強く、まだ出し手との関係や動き出しのタイミングなどで成熟には時間がかかりそうなものの、今年の左サイドは面白くなりそうな予感がして期待値が上がりました。

それから、ウガの最終ライン起用などは槙野さんが代表招集で抜けたときを想定してのことだと思いますが、以前、移籍情報をまとめた記事の中でも書いた通り、今年ウガの主戦場はここになるんじゃないかなと。

ただ、前半は惜しいチャンスもありながら決めきれずの流れの中、森脇さんがゴール前で判断ミス(風の影響もありましたかね)したところでボールロストからのショートカウンターを喰らい、ペナルティエリア右隅からイ サンホ選手に見事なミドルシュート叩き込まれるという形で失点。前半は1点リードされて折り返しになりました。

この手の、いい流れなんだけど決めきれないでいるうちに自分たちのミスから失点するっていうのはありがちなパターンですし、その失点が影響してそのまま持ち直せず終わるってものよくあるケースですから、本番では極力こういうミスはしないように、周りとの連携も含めてお願いしたいところです。

一方の後半はビルドアップに関してはほぼダメ。シャドーに入ったヤジシンは消えちゃうし、オナイウさんとズラタンさんの関係性もまだまだ(そもそもこの2人が同時出場するかはわかりませんけども)、青木さん、長澤さんのダブルボランチも中盤でのボールの引き出し、中盤での組み立てという面でほとんど機能していませんでしたので、この辺は組み合わせ含めまだまだ試行錯誤が必要そう。

全体的に前後分断して、サイドに逃げる(中央に起点が作れないのでサイドで数的有利になれずほぼノーチャンス)か、縦1発のロングボール(そういう放り込みにはFCソウルは強いですから厳しい)しかなくなってしまって、崩しという意味ではほとんど崩せていなかったものの、終了間際に駒井さんのクロスがディフェンスに当たって流れたところを長澤さんが強烈なミドルをダイレクトで叩き込んで同点。結果的にはドローに持ち込んでくれました。

前半後半をそれぞれ1試合として考えた場合、前半については攻撃の形は作りながらも失点して 0-1 で敗戦、後半はほとんど攻撃の形は作れていないのに 1-0 で勝利と結果だけなら後半の方がよかったってことになるあたり、なんか複雑ですがそれもサッカーの難しいところであり面白いところです。

後半の内容に話を戻しますと、個人的には長澤さんはボランチより1列前の方がよいと思いますし、ヤジシンはシャドーよりもボランチの方が能力を発揮できそうな予感(特にヤジシンと長澤さんの同時起用なら長澤さん前の縦関係がよい)。個人的にプレーを見てみたかった田村さんも、森脇さんのバックアッパーとしてはまだまだ足りないことが多そう...... と課題は多い気がしますが、まぁシーズン序盤に関して、そこは色々組み合わせなど試しながら探っていくしかないでしょう。

その中でも長澤さんのパンチ力のあるミドルは去年の高木さんブレイクに続くウチの今シーズンの武器になりそうな予感がします。フリーキックも1本蹴っていましたが、ブレ球、もしくは直球系の速いフリーキックを正確に蹴れる人は貴重なので、どんどん思い切ってチャレンジして欲しいなと思います。

冒頭に書いたとおり、この試合で評価するのは難しいですから出た課題を引き続きキャンプやトレーニング内で詰めていってもらえればよいと思いますし、良かった点は開幕までにより伸ばしていただければよいと思います。

ということで来週はゼロックススーパーカップで鹿島と、それが終わると翌週火曜日にはACLのグループステージが開幕、週末にはJリーグ開幕戦と一気にハードなスケジュールが始まります。今年も多くのゴールと勝利の喜びを味わえることを祈りつつ、開幕に備えようと思います。

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