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2016 JリーグYBC ルヴァンカップ 決勝 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

準決勝のFC東京戦をトータルスコア5-2で危なげなく突破し、Jリーグカップ(旧ナビスコカップ)では2013年以来3年ぶりの決勝進出。名称変更されたルヴァンカップの初代チャンピオン獲得の権利を得て埼スタでの決勝に迎えたのは宿敵ガンバ大阪。

ガンバとは直近のリーグ戦で対戦、4-0と快勝しているものの、カップ戦となるとまた戦い方は変わってきますし、ガンバはこういう大一番での勝ち方を知っているチーム。非常に厳しい戦いになることは予想できましたが、延長戦も含めた120分、まさに死闘と言っていい両者譲らない戦いの末、PK戦にもつれ込むと、西川神のPKストップによって勝利。ついに念願のタイトルを獲得となりました。

2016 JリーグYBC ルヴァンカップ 決勝 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

決勝戦のスタメンは、最終ラインに森脇、遠藤、槙野。ボランチは阿部ちゃん、柏木コンビ。両ワイドが関根、ウガ。2シャドーに武藤、高木。興梠のワントップ。GKは西川。代表組も合流して、当たり前ですが現状でのベストメンバースタート。

2016 JリーグYBC ルヴァンカップ 決勝 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

一方のガンバはトップにアデミウソン選手を置き、トップ下にヤットさんという準決勝、横浜F・マリノス戦でやっていた並び。

スピードとテクニックのあるアデミウソン選手を前線のターゲットにしてカウンターの起点にしつつ、その近くでポジションを変えながらヤットさんが絡んでくるのと、そこで時間を作られると、両サイドが高い位置をとってくるという点でガンバの強みである堅守からのカウンターが冴えるやり方。

守備面でもガンバは興梠さんのところをCB2人でしっかりケアしつつ、ボランチに入った井手口、今野両選手が縦パスのコースをしっかり切りつつ、広い守備範囲と前に勢いを持った守備でセカンドボールをことごとく奪取すると、ウチの両ワイド裏のスペースを付いてくる。

特にアデミウソン選手が関根さんのサイドでうまくマッチアップしては時にポストプレー、時にドリブルでと仕掛けてくるので、立ち上がりから関根さんが守備に追われて持ち味を出せず。非常に厳しい立ち上がりになってしまいました。

このアデミウソン選手がかなり効いてしまっていて、前半に関しては完全にガンバの狙い通りの展開に持って行かれてしまいました。前半の失点はこちらのミスからカウンターを発動された形で、自爆に近いものでしたが、ここでもアデミウソン選手のスピードとテクニックが活きていましたし、守備の仕方にしても前回対戦からしっかり修正してきたのはさすがだなというところ。

失点は17分。槙野さんが思いきってオーバーラップしたのはよいものの、ドリブルで引っかかってボールを奪われたところからガンバのカウンターが発動。前線のアデミウソン選手にボールを当てにきますが、これを思い切ってインターセプトしようとした航さんが、うまくアデミウソン選手に身体を当てられて入れ替わられてしまったことでほぼ勝負あり。一気にスピードに乗ってゴール前まで持って行かれると、西川さんとの1対1を冷静に流し込まれてのもの。

一発勝負のカップ戦は両チームともリスクを取りにくくなるため、比較的堅い試合になって終盤までスコアが動かないケースがよくあるのですが、今回は早い時間帯にちょっとディフェンスが無茶したところからカウンター喰らってしまったので、その点は反省点ですが、まぁウチらしいと言えばウチらしい。不幸中の幸いだったのは失点の時間帯が早かったことで、恐らく選手にもそれほど焦りがでなかったことでしょうか。

さらに前半36分にアクシデント。左ワイドで先発していたウガがクロスを上げたタイミングで足を痛めて続行不能に。急遽、駒井さんを投入し、同時に駒井さんを右に、関根さんを左にと位置を入れ替えますが、これが結果的にはうまくいったのも運が良かった。

後半はウチもなんとかいつものペースを取り戻し、前半パワーをかけて少し運動量の落ちたガンバを相手にパスをつなぎつつ徐々に主導権を握り始めますが、それでも引いてきっちりブロックを作ってからの機を見てのガンバのカウンターは脅威。アデミウソン選手も相変わらず前線でウチにとっては嫌な仕事してて、早く交代でもしてくれねーかなと思っていたら、ラッキーなことにガンバは66分にアデミウソン選手を長沢選手に交代。

これでウチの守備的には楽になりました。長沢選手は確かに高さがあってクロスボールとかバンバン放り込まれると嫌な選手なのですが、ガンバはリードしていることで両サイドがカウンターのチャンス以外それ程高い位置をとらなくなったため、前線で長沢選手が孤立しているような状態。ウチの最終ラインは対人は強いので、そこに雑なボールを蹴られるくらいならほぼ長沢選手をねじ伏せてはじき返せていたので、ガンバは前線で溜が作れず徐々にウチが押し込む展開に。

70分には武藤さん→ズラタンとして、前線のトライアングルをズラさん、興梠さん、高木さんの3枚に。その直後には高木さんが得意の位置からシュートを放ち、惜しいシーンを作りますがガンバ東口選手に好セーブされて得点にはならず。これで得たコーナーキックにあわせて高木さん→忠成さんと3枚目の交代カードを切りますがこれが大当たり。

柏木さんの蹴ったコーナーキックを、交代してファーストプレーの忠成さんが、中央でうまくフリーになると頭で合わせて値千金の同点ゴール。ニアでズラタンさんが、ファーで槙野さんがうまく相手ディフェンスを引っ張った結果、ぽっかり空いた中央に忠成さんが入ってきての素晴らしいゴール。これで試合は振り出しに。

その後はウチが攻める、ガンバは守ってカウンターというお互いの得意な形をぶつけ合いつつ90分が終了。さらに延長戦も同様にウチが押し込みガンバはカウンター。ウチは決定機を何度か作るも決めきれず。ガンバも延長後半に途中交代の呉屋選手がコーナーポストに当たるシュートを放つ(マジこの瞬間は心臓止まるかと思った)など決定機を迎えますが結局両者とも得点とはならずそのまま120分が終了。勝負はPK戦にもつれ込みました。

PK戦、ウチのキッカーは阿部ちゃん、ズラタンさん、興梠さん、忠成さん、航さん。全員名手かつ経験も豊富な選手達なので問題は西川さんが止められるかだったのですが、見事4人目のガンバ大阪キッカー、呉屋選手の正面へのキックを右足に当ててセーブ。5人目のガンバ大阪キッカー、ヤットさんには決められるものの、ウチの5人目、航さんが東口選手の逆を付いて危なげなく、かつ豪快にたたき込むと悲願のタイトル奪取が決まりました。

いやーPK戦は本当に心臓に悪いのでやめて欲しいんですが、勝ってくれて本当に良かった。Jリーグカップでのタイトルは実に13年ぶり。国内タイトルとしては2006年のJリーグ制覇から10年ぶり。ACLを獲った2007年からもう9年と、本当に長い間欲しくて欲しくて仕方なかったタイトルをついに手に入れることができました。

Jリーグカップは2004年も連覇目前でPK負け。2011年は残留争いの中なんとか決勝まで行ったけど準優勝。ミシャさんに監督が代わってからの2013年も決勝で悔しい思いをさせられて、今度こそと思ってましたし、会場が埼スタということで負けたくねぇという気持ちが選手もサポーターも強かったと思いますが、やっと結果がでましたね。

ミシャさんも来日以来、初のタイトル。ほんとにおめでとう。いいサッカーしつつも大一番で勝てず、勝負強さがないとか散々言われましたが、これでひと皮むけて、ここから黄金時代を作ってもらいたいものです。もうシルバーコレクターなんて呼ばせねぇ。

2016 JリーグYBC ルヴァンカップ 決勝 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

さて、ルヴァンカップ初代王者という称号はいただき、次の目標はJリーグタイトルを獲ること。来週からはいよいよリーグ戦の最後3試合、さらにチャンピオンシップへと続く、終盤の戦いが始まります。この勢いを持って最後3つはしっかり勝利し、文句なしの年間1位を持ってチャンピオンシップに挑み、もう一度歓喜を味わいたいですね。

おまけ

あまり写真撮ったりしている時間なかったので細切れですが、試合開始前の選手ウォーミングアップ時、あと試合終了後の様子をちょこちょこ撮ったのをつなげた動画上げときます。森脇さん得意の滑り芸もあるよ。

試合データ

観客: 51,248人
天候: 晴れ
試合結果: G大阪1-1浦和(前半1-0 / 延長0-0 / PK4-5)
レッズ得点者: 李(76分)
警告・退場: 高木(警告×1/ラフプレー)
主審: 佐藤 隆治氏

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Yoshiki Kato / burnworks
Yoshiki Kato
埼玉県出身。サッカー、フットサル (観戦 / プレー)、モータースポーツ観戦、格闘技 (主にボクシング) 観戦、インターネット、音楽鑑賞、筋トレ、腕時計収集が趣味。サッカー 4 級審判員、ウオッチコーディネーター(上級 CWC)資格認定者。好物はゼリー、グミ、お酒、ラーメン。