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2016 Jリーグ 1stステージ 第15節 埼玉スタジアム2002 鹿島アントラーズ戦

代表戦による中断を挟んだことで約1ヶ月ぶりの埼スタホームゲームは、現在暫定2位で我々の上を行く鹿島アントラーズを迎えて。鹿島さん的にも直近の1stステージ優勝のためには負けられない試合。当然ウチも年間優勝に向けて上に付いていき、追い越すためにもしっかり勝点を取りたい試合でしたが...... 久々にホームで鹿島に完敗でした。

2016 Jリーグ 1stステージ 第15節 埼玉スタジアム2002 鹿島アントラーズ戦

今日のスタメンは最終ラインに森脇、遠藤、槙野の3枚。ボランチは阿部ちゃん、柏木コンビ。両ワイドにウガとウメ、シャドーに武藤、李。興梠のワントップ。GKは西川さん。前節、鳥栖戦からサイドを右関根→ウメとした以外は変更なし。

対する鹿島は金崎選手と土居選手を2トップに置いた4-4-2フォーメーションでのスタートながら、守備時は5-3-2でブロックを作ってウチの前線に入ってきたところを潰しての、2トップ、あるいはワイドのカイオ選手を使ってウチの両サイド裏を狙ったカウンターというやり方。

これ、大宮、新潟、鳥栖とほぼ同じやり方をされていて、ウチ対策の定番みたいになっていますが、無理に前からプレスはかけず、ブロックをコンパクトにすることを意識しておいて、比較的中盤では自由にさせてくれるものの、トップに入ってきたところだけはタイトに詰めて前を向かせない、自由にプレーさせないという守り方。

今節もこれがばっちりハマっていたのと、大宮、新潟、鳥栖に比べ鹿島のカウンター能力は桁違いなのでさすがに前半から何度かやばいシーンを作られ、ちょっと嫌な展開に。

中盤ではある程度ボールを持てるので、見る人によってはウチがゲームをコントロールしつつ鹿島が耐えてカウンターみたいな構図に見えるかもしれませんが、恐らく完全に鹿島の手のひらの上で踊らされた感じ。鹿島は元々カウンター主体のチームですし、自分たちのやり方が最も活きる戦い方をされて、ウチはそのプラン通りにやられた感が強く、冒頭に書いた完敗というのはそういうことです。

中盤で無理にプレスをかけないことでウチは中盤は比較的持てる、だから前5枚+柏木さんはいつも通り、高い位置を取って相手陣内に侵入する。そこで縦に入ってくるボールを狙う、あるいはウチが得意の最終ラインから逆サイド裏へのサイドチェンジをカットして(これは完全に狙われてる感じだったし)カウンターを当ててやれば、ウチの両ワイドは守備のために長い距離を戻らなければならず当然疲弊します。

さらにカウンターがあるからとサイドのウメやウガが高い位置を取れなくなると今度はウチの前線は中央の3枚だけでなんとか中央をブレイクしなければならなくて余計にゴールに近づくのが難しくなるし、相手サイドを押し込めないのでカウンターを受けやすくなるという悪循環。

失点につながったウガのミスは確かにひどいんですが、あれもサイドで阿部ちゃんからパスを受けたウガが、数的不利で追い込まれた訳でもないのに縦に仕掛けることなくある意味逃げるような横パスを選択しているあたり、無理に仕掛けて折り返してもはじき返されるとカウンター食らうという印象が消極的なプレーを選択させたのかもしれませんし、あれをウガだけが悪いと個人に責任を押しつけているようでは本質を見失うと思います。

  • 前からプレスに行かないでブロックをしっかり作る
  • 縦に楔が入ったらフリックされる可能性が高いので楔になる選手には前を向けないようにがつんと当たりつつ、落とす先にを意識してマークをずらさない
  • 最終ラインからサイドチェンジ一発で逆サイド裏のスペースを狙う手もあるからそこはサイドの選手は裏を取られないようにだけ意識
  • 中は高さがないのでサイドからの柔らかいクロスははじき返せばいいだけ
  • 奪ったらサイド裏のスペースが空いてるからそこ使ってカウンター

今のところ上の感じで対応すればウチから失点せずにチャンスを作れることがもうバレバレな状況なので、これに対してウチがどうやってそれを上回るのかが試されているわけです。

鳥栖戦のレビューでこれを疲労のせいとか言ってるとまずいことになるよと書きましたけど、代表選手は代表戦があったとはいえ、1週間の中断期間を空けてこの結果は疲労を言い訳にはできないことがはっきりしています。長いシーズンを考えればどのチームにも必ずこういう停滞期というか、うまくいかない時期があります。ここでひと皮むけることができるのか、それともそのまま沈んでいってしまうのか、1stのタイトルなど元々どうでもよいのであまり気にしてはいないですが、それでも1stの残り4試合(すべて強敵)をどう戦うかは年間での結果に大きく影響しますので、しっかり見守りたいと思います。

その他気になった点とか

コーナーキックのキッカー、ちょっと選択肢を増やした方がよいと思います。柏木さんのキックは確かに正確なのですが、彼はあまりキック力がないのでボールの質的にはふんわり系しか蹴れず、早いのを蹴ろうとするとニアしか選択肢がなくなります。滞空時間の長いボールはちびっ子が多いウチにとってははっきり言って不利ですし、ニアですらせればまぁ可能性はありますが、ニアに突っ込んでくるような動きをする選手が実際には少なく、セットプレーでの得点のにおいがさっぱりしません。

遠藤さんが加入して守備的にもビルドアップ的にも相当なレベルアップがされましたが、那須さんに比べて遠藤さんはセットプレーでの迫力については劣るため、困ったときの那須兄貴的な選択肢が使えなくなってしまいました。中が弱いならボールの入れ方、入れるボールの質で変化をつけないといけませんが、現状は柏木さんしか蹴らないのでワンパターン。あれでは相手ディフェンスも対応しやすいです。ここはもう少し工夫して欲しいなと思います。

あと、森脇さんは2枚累積がある状況でくだらない異議で3枚目をもらって次節の重要な試合をサスペンションとかホントいい加減にしていただきたい。もうベテランの域に達する選手なんだからもう少し賢くなって欲しいものです......

それから駒井さんが献上したPKは裏取られて対応が遅れたので慌ててホールディングっていう典型的なやらかしでどうしようもないですが、あれはもうやっちまったものはしょうがないとして気持ち切り替えるしかないので、ここのところ駒井さんには精神的に厳しい出来事が立て続けですがここは乗り切って成長して欲しいなと思います。

試合データ

観客: 51,674人
天候: 晴れ
試合結果: 浦和0-2鹿島(前半0-0)
レッズ得点者: -
警告・退場: 森脇(警告×1/異議/次節出場停止)駒井(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: ベンジャミン ウィリアムズ
順位:(1st第15節終了時点/2試合未消化): 3位(8勝2敗3分/勝点27)

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