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ACL 2015 グループG 第5節 埼玉スタジアム2002 水原三星ブルーウィングス戦

引き分け以下は即終了という厳しい状況ながら、勝てばなんとか最終戦や周りの結果に一縷の望みを残すことができるACL、ホームでの水原三星戦でしたが、結果的には先制したものの逆転負けという形で、浦和にとっての今年のACLは終了しました(終わったって言ってもあと1試合あるんだけど。最後くらいは勝って終わって欲しいっすね)。

ACL 2015 グループG 第5節 埼玉スタジアム2002 水原三星ブルーウィングス戦

今日のスタメンは、最終ラインが加賀、永田、槙野の3人。ボランチは阿部ちゃんをベンチスタートとして、啓太と青木のコンビ。両ワイドに橋本さんとヒラ。2シャドーに柏木、高木。李のワントップ。GK西川さんと、かなりスタメンをいじってきました。

あ、あと岡本、茂木の両若手が公式戦では今シーズン初ベンチ入りしてましたね。

さて、結果的にはこのスタメン、前半については特に攻撃面がほぼ機能せず、後半開始から、橋本→ズラタン、加賀→ウメ、啓太→阿部ちゃんと3枚同時替えしたことから、これが前半はとりあえず無失点で乗り切って後半勝負と思っていたのか、それとも想定に反してスタメンが機能しなかったので怒りの選手交代なのかはわかりませんが、相手が選手交代でやり方を変えてくる可能性を考えれば、後半立ち上がりに交代カードを全部切るっていうやり方はかなりリスキーな印象。

まぁそれだけ後半で勝ちきってこいというミシャさんの強いメッセージとも受け取れますが、結果的には3枚一気替えした効果も限定的で、得点も1点のみ、逆にちょっとしたミスからカウンター喰らって、イージーなクロスから2失点と、どうしても評価的には厳しくなってしまう内容になってしまいました。

前半に関しては以前から何度も書いてるんであれですが、ポストプレーが本来の持ち味ではない李のワントップ起用が相変わらず機能せず、シャドーとの連動も希薄で中央が機能不全。特に柏木は相手のマンマークに近い守備を受けてほぼ消えてる状態だし、高木が個人技で打開を図るも1人ではどうしようもなく・・・という感じ。

あれだけ前でボールが収まらないとボランチコンビも縦に付けるの無理になってくるし、結果的にリスクのないプレーしか選択しなくなって一層中央が死んで攻撃に怖さがなくなっていっちゃう。さらに言えば元々守備的な能力に特徴のある2人を同時にボランチに起用している時点で、攻撃面で楔をバシバシ入れていくような役割を求めてしまうのも酷で、やはりこの2人は同時起用ではなく阿部ちゃんと組ませてあげないと活きないしちょっと厳しそう。特に青木さんはミスも多いし、迷いながらプレーしている感じが強くてちょっと心配。

結局後半は啓太を外してそこに柏木を下げることで、前線へのパス供給の役割を彼に任せたわけですが、これも以前から書いている通り、柏木はボランチに置くには守備に難がありすぎて諸刃の剣。とはいえ阿部ちゃんはたまに休ませてあげないと大変だし・・・ 考えたら色々キリがないですけども。

また、水原三星のしっかり守備から入ってのカウンター狙いははっきりしていて、かなり怖さもあるため、それを警戒してか、ヒラ、橋本の両サイドもほぼ高い位置を取れずで浅い位置からの単純なクロスに終始するだけでしたので、あれだとほぼ得点は望めないでしょう。

橋本さんは槙野の攻撃参加を考えて自分が仕掛けるより槙野にスペースを与える方を選択してたのかもしれませんが、あんたの強みは仕掛けて精度の高いクロス上げることでしょうよと思ってる私としては本当に残念。厳しいこと言うなら現時点では個人的な「今年の期待外れ大賞」状態になっちゃってます。

また試合全体を通してですが、相手が素晴らしいというよりも自らのミスが多いです。自爆からカウンター発動されて西川さんが1対1の対応をさせられる場面も多くて、前半に関しては文句なしに西川さんがMVP。彼じゃなかったら前半時点で3点はいかれてた。

あの辺、1対1の状況を作られてもいいポジショニングでシュートコースを消しつつ、相手が打つまで一切動かない西川さんの対応はさすがの一言ですが、やはりああいうシーンを何度も作られてしまうのは問題。これは1つ前のマリノス戦のときもそうでしたけども。

後半は前述のとおり、ハーフタイムに交代カード3枚を一気に切って勝負に。ズラタンさんをワントップにして李をシャドーに、柏木をボランチに下げて青木と組ませ、さらに阿部ちゃんを最終ライン、加賀さんの位置へ。加賀さんに関しては別に悪くなかったのでなんかとばっちりのような気もしますが・・・

ズラタンさんのワントップ、李のシャドーはそれぞれの特性を考えればこちらの方が妥当。前線でボールが収まりやすくなったことで縦にパスを供給できるケースも増え、それがズラタンさんの先制点につながりました。

そこまではよかったんですが、その後の押し込んだ時間帯で追加点がとれず、ミスからカウンター喰らって逆転される展開。2点とも相手左サイド、ウチから見れば交代して入った阿部ちゃんのサイドからのクロスに中央で合わせられてのもので、本来休ませたかった阿部ちゃんをサイドで起用してまでこの結果。加賀さんのままでよかったじゃんってのはたらればですが、どうも納得いかない感じの終わり方になってしまいましたね。

終わってしまったことをごちゃごちゃ言っても仕方ないのであれですが、ここまでのACLを見ている限り、いわゆるターンオーバーとして選手を入れ替える策が裏目に出てしまっています。

リーグ戦の優勝を今年は確実にしたい中で、去年の失速を振り返れば、今年は積極的なターンオーバーを意識するのはわかりますし、ある程度は必要なことですが、選手固定してコンビネーションの成熟を図ることで強さ、精度が増してくるミシャさんのサッカーに関しては、ターンオーバーで得られるメリットよりも、デメリットの方が出てしまっているようでそこはとても難しいところです。

残念ながらACLはなくなってしまいましたが、まだリーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯と国内でのタイトル争いは残っていますので、ここは気持ち切り替えて、まずは週末のリーグ戦、埼スタでの名古屋戦に備えてもらいましょう。

試合データ

観客: 13,924人
天候: 曇り
試合結果: 浦和1-2水原三星(前半0-0)
レッズ得点者: ズラタン(69分)
警告・退場: -
主審: アハメド アルカフ 氏

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