ポストシーズン導入してもそれで増えた平日開催の減収で相殺されそうな件
タイトルそのままなんですし、これは2シーズン制復活みたいな議論が出たときからずっと言われてることなんですけども、先日、2015年 Jリーグの日程が発表されたので改めて。
さて、今シーズンから導入される、2ステージ制 + ポストシーズンの大会方式ですけども、狙いとしては両ステージで優勝っていう山場を1年間に2回作れるってことと、ポストシーズンでの盛り上がり、それに伴う観客動員数の増加と、地上波での放送回数増加による放映権収入、広告収入の増加(クラブ的にはそれによって分配金の増加?)と説明されています。
もちろん、その通りになれば大会方式を変えた甲斐がありますし、Jリーグにとっても各クラブにとってもうれしいことだとは思いますが、実際の日程を見て、チャンピオンシップを開催するために例年より2週間リーグ戦の日程を早く終わらせないと行けないことや、ACL日程との関係で、去年などに比べて平日開催のリーグ戦が増えてしまっていることが、やはり気になりました。
参考までに去年と今年のリーグ戦開催日を表にしてみますが、
2015年 | 2014年 | |
---|---|---|
土曜日開催 | 22 | 23 |
日曜日開催 | 7 | 5 |
祝日開催(土日の祝日は含まず) | 1 | 4 |
平日開催 | 4 | 2 |
平日開催が去年に比べて2試合増えています。さらに、現時点で2ndステージの日程はまだ流動的で、ACL組の結果によっては変更になるものも出てくる予定ですが、その中で、平日開催に変更される可能性のある試合が最大で 8試合あるとされています。
すべての日程が変更になる可能性はそれ程高くはないと思いますが、ACLで勝ち進めば勝ち進むほど、該当クラブは平日開催のリーグ戦が増えてしまうことになります。
平日開催になった場合の観客動員数の減少は、平均20~30%減くらいっていう話を聞いたことがありますが、実際にウチの去年の試合でサンプルは少ないですが比べてみると、
- 日曜日開催のホーム徳島戦(第27節・雨): 23,294人
- 水曜日開催のホーム甲府戦(第29節・雨): 19,977人
15%減くらいと、もしかすると平均よりは減少率が低いのかもしれませんが、それでも、3万人弱入った試合、1試合あたりのチケット売り上げで9,000万円弱、そこにグッズの売り上げなど、来場者が使うお金まで考えると約1億くらいらしい※ので、平日開催での観客数減少を2割として考えると、1試合平日開催が増えると2,000万円くらいの減収ってことになりそう。
つまり、去年より平日開催が2試合増えたことで、4,000万円くらいの減収が予測されると。さらに前述したACL日程によって平日に移動する試合が今後増えると、それだけクラブの入場者収入には悪影響がでそう。
ついでに言えば、チャンピオンシップの決勝(ホーム&アウェーの2試合制)も、第1試合が平日開催になっててマジかよって感じなんですが、大会方式の変更で、余程劇的に盛り上がりを見せて、地上波での中継が成功みたいにならない限り、結局減収して終わりましたなんてことになりかねない感じですね......
もう決まってしまったことなので今さら今年の2ステージ制はやめるべきとは言いませんし、「2ステージ制にしたけど結局いいこと何もなくて、それどころかJリーグがさらに厳しい状況になっただけでした」みたいな2ステージ制の終わり方はさすがに勘弁してもらいたいので、目論見通りうまくいくことを祈りますが、やはり心配だなという印象がぬぐえない今日この頃です。
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