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2014 ヤマザキナビスコカップ 予選リーグ第3戦 埼玉スタジアム2002 徳島ヴォルティス戦

予選第2戦では埼スタでのダービーに勝利して勝点3の4位で迎えた第3戦は、ホーム埼スタで徳島ヴォルティスと。徳島は今年J1に昇格したものの、リーグ戦、ナビスコカップ合わせて未だ勝利なし。得点もリーグ、ナビスコカップ合わせて2得点という状況のチーム。

当然、勝つのが当たり前という雰囲気の中で行われる試合ですが、大きくスタメンを入れ替えて挑んだ試合は、打ち合いの末、後半アディショナルタイムに何とか勝ち越しゴールを決めて勝利する危ない試合でした。

2014 ヤマザキナビスコカップ 予選リーグ第3戦 埼玉スタジアム2002 徳島ヴォルティス戦

今日のスタメンは、直近のリーグ戦である名古屋戦から、柏木以外を全取っ替えっていう思い切った選手起用。

最終ラインにツボ、永田、水輝。ボランチに青木と啓太。両ワイドにヒラと関口。トップ下、柏木、直輝のコンビ。ワントップは阪野、GKは順大。

永田さんは第6節の仙台戦で足を痛めて途中交代でしたのでちょっと心配していましたが、無事復帰。ひとまずはよかった(と思ったら結局後半にまた足を痛めたっぽい感じで交代したのでまた心配ですが)。

で、これだけスタメンを入れ替えた状態ですから、今回出場している選手にとってはアピールのチャンスですし、控えメンバーでどの程度できるのかというのは見ておきたいところ。とはいえ、例えば去年の天皇杯では3回戦で山形相手に同じようなターンオーバー制をとった結果(まぁその週の週末が大事な鹿島戦だったので仕方ない面もありますが)、敗退するっていうやらかしもありましたので、気も抜けない感じではありましたが、予想外の3失点、4得点して勝ちはしましたけど、色々と課題は残る試合内容でした。

徳島は3バックにしてウチのシステムに合わせてくる策。立ち上がりから5バックで引いて守って、サイドや裏のスペースはきっちり消した上で、中央に入ってくる楔を狙ってつぶしてからのカウンターというやり方。まぁオーソドックスなウチ対策ではありますが、今日はメンツが普段と異なるのと、前線の3人のコンビネーションもスタメンの元気、興梠、李のトライアングルに比べて成熟していないため、なかなか楔も入らないし、入ったとしても連動せずにつぶされて終わりって感じでなかなかいい形では崩せていませんでした。

また、苦し紛れにサイドに展開しても、相手は5バックでサイドのスペースは消してるので、数的優位を作れない、さらに普段なら例えば左サイドでウガが中に絞ったスペースを槙野が使うとか、そういうサイドからの崩しも効果的に発動できますが、今日は最終ラインのサイド2人が水輝とツボなので、そういう思い切ったオーバーラップや縦への仕掛けも難しく、特に前半はほとんど決定機は作れないような展開でした。

徳島は徳島で、ラインがかなり低いのため、ボールを奪ってもロングカウンターになって全体の押し上げが間に合わず、前の数人だけでなんとか・・・みたいな攻撃にしかなっていなかったので、ウチがボールをポゼッションできる時間は長いものの、お互いにミスでボールロスとして攻守転換しているような状態で、それ程押し込んでいるという感じでもない前半だったと思います。

で、失点は前半の約20分、コーナーキックからのサインプレーに見事にやられてミドルたたき込まれるという形。徳島は全員が中になだれ込んでくる動きの中で、うまくシュート打つ選手へのマークをスクリーンしてフリーでシュートを打たすことに成功しました。まぁ見事にやられたなという感じでしたけど、ちょっと情けない失点でした。

その後、前半のうちに追いつきますが、決めたのは阪野。こちらもコーナーキックからニアで青木がうまくすらしたファーサイドで、阪野がヘディングで押し込んでのもの。阪野くんの特性が活きた良いゴール。

前半は同点で折り返し。

後半は、ハーフタイムに直輝→矢島という交代。ポジションはそのまま。直輝としては前半存在感を示せなかったあげくの交代ですから、ちょっと状況は厳しいと言わざるを得ないですね・・・ 次のチャンスをうまく活かして欲しいですけども。

で、その交代で入った矢島が早々に結果出します。後半50分には、阪野の裏への飛び出しから生まれたチャンスに、バイタルでうまくスペースを見つけてフリーでボール受けた矢島が見事なミドルを突き刺して逆転。このゴールはコース、シュートのキレ、ともにすばらしいものでした。

ただ、今日はこれで終わらなかった。60分過ぎに、ちょっとした連携ミスから中盤でボールを奪われると徳島のカウンター。ゴールに迫られ、打たれたシュートが順大に当たるものの、ボールは後ろにはじかれてそのままゴールへ。同点に追いつかれます。

カウンター1発でやられたゴールでしたが、ウチの左サイドをドリブルで駆け上がってくる相手ボールホルダーに対して、ヒラが逆サイド(つまり相手の左側)から全力で戻って対応し、左側を併走してくる相手選手へのパスコースとファーサイドへのシュートコースを切るセオリー通りの対応をして、狙い通り限定したニアにシュートを打たせた(実際、シュートは順大の正面)にも関わらず、順大がしっかり体に当てられずにゴール方向にそらしてしまった形なので、厳しい言い方ですけど十分止められたシュートだったと思います。

元々シュートストップが最大の売りではない順大ですが、あの状況ではきっちり止めとかないと、ちょっときついんじゃないかなと。もったいない失点でした。

同点になってしまったことでその数分後にはベンチが動きます。阪野→李、さらに足を痛めたっぽい永田に替えて槙野を投入、最終ラインのセンターに水輝を入れます。が・・・その交代の直後、相手のサイドからのクロスに中央、フリーであわされて徳島に勝ち越しゴールを奪われるクラクラする展開。

この失点はウチの悪い失点パターンの典型ですが、ゴール前に人が揃っているにも関わらず、誰もマークで捕まえられずにフリーで合わせられるっていうやつ。メンツが替わっても失点パターンは同じ。

そのまま時間が経過し、徳島も完全に逃げに入って、5バックどころか6バックみたいになってゴール前が人だらけみたいな状態で守りますが、運動量も落ちてくれたおかげでウチが押し込む展開に。そんな流れの中、85分には相手のオウンゴール(現地では矢島くんのゴールなのかな思ってたけど公式記録確認したらオウンゴールでしたと)で再び同点。オウンゴールとはいえ、そのきっかけとなった柏木の相手ゴール前でのプレーと、ニアに入ってきた矢島くんの動きはすばらしかったです(矢島が触って入ってたら最高だったけどね)。

ただ、今日の試合は同点で終わってはいけない試合。残り時間も少ない中で何とかもう1点と思っていたアディショナルタイム、コーナーキックのこぼれ球が柏木に再度わたると、そこからピンポイントなクロスを供給→水輝が合わせて逆転ゴール。これで試合が終了しました。

危ないながらも何とか勝点3をゲットして、順位も予選突破圏内の2位に浮上。色々と問題はありましたが、ひとまずはよかったということで。しばらく間を挟んで、5月下旬~6月上旬に新潟、甲府、名古屋と予選は続きます。

2014 ヤマザキナビスコカップ 予選リーグ第3戦 埼玉スタジアム2002 徳島ヴォルティス戦

ちょっと気になるのは、ミシャさん的には柏木を早い時間帯に交代させて温存したかったんじゃないかなという点。本来矢島くんと交代するのは柏木だったんじゃないかと。前半でリードしていれば、そういうこともできたのかもしれませんが、最後までもつれたことで結局柏木はフル出場となりました。実際に柏木がいなかったら3点目、4点目はなかったと思うとあの状況で彼を替えることはできなかったとは思いますが、この疲労が週末の川崎戦に響かなければいいんですけどね・・・・・・

試合データ

観客: 16,294人
天候: 晴れ
試合結果: 浦和4-3徳島(前半1-1)
レッズ得点者: 阪野(32分)、矢島(50分)、オウンゴール(85分)、水輝(90分+1)
順位(予選第3戦終了時点): 2位(2勝1敗0分/勝点6)
警告・退場: ツボ(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 村上 伸次 氏

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