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埼玉スタジアム2002 ヤマザキナビスコカップ1回戦第1戦 モンテディオ山形戦

震災の影響で日程が変更されたヤマザキナビスコカップは、予選リーグは行わずにいきなりトーナメント形式で開始。1回戦、2回戦はホーム&アウェーの2戦方式で行われますが、今日はモンテディオ山形との1回戦の第1戦。まずはホーム埼スタから。

ここんとこリーグ戦は再開初戦の名古屋戦以来、勝ちがないっていう流れ的にはあまりよろしくない状態。いつもは若手のアピールの場になるナビスコカップですが、今日はほぼフルメンバーで勝ちにいく内容に。キーパーがギシさん→順大に、母国の代表戦で抜けたスピラの替わりにCBに暢久が入るスタメン。あとは前試合と同様、エジ、高崎の2トップに、左が元気、右にマルシオ、柏木、啓太のダブルボランチ、SBは左がウガ、右が峻希。前試合から採用している2トップの4-4-2を今回も継続ですね。

結果だけ先に言えば、2-0でしっかり勝ってくれました。久しぶりの勝利で気持ちよかったよ。得点者はエジ(PK)と元気。

埼玉スタジアム2002 ヤマザキナビスコカップ1回戦第1戦 モンテディオ山形戦

山形は引いてしっかりブロックを作り、守備から入るいつもの試合運び。攻撃もある程度、最終ラインから丁寧につないでビルドアップしてくるんだけど、結構肝心なところでのミスが多くてこっちとしてはかなり助かる感じ。ウチは啓太と最終ラインがしっかり網をはって、決定機はほぼ作らせず、90分を通してみれば比較的ゲームをコントロールできていたんじゃないかなと。

とはいえ、前半は前線が前がかりなのに最終ラインとボランチがあまりラインを上げれず、中盤にスペースができるっていうここのところよくあるパターンでなかなかトップの2人にいい形でボールが入らず、さらにエジ、高崎も相手ディフェンスラインの中で後ろを向いてボールを受ける動きしかしない、サイドに起点を作ろうにもなかなか連動、フォローが少なく崩しきれないといった感じで、高崎が前半終了間際にいい感じの裏への仕掛けでPKを獲得(これはエジがきっちり決めて先制。)するまでは、シュートもほとんど打てない退屈な試合展開に。

後半は立ち上がり早々に柏木→達也を投入すると、彼がサイドの裏のスペースを積極的に使いだし、さらに前半はほとんど見られなかった大きなサイドチェンジで達也を狙うようなボールも供給され始め、徐々に試合を支配できるように。後半立ち上がり早々にはマルシオの強烈なミドルがクロスバーを叩くなど、追加点いけるかななんて気配も高まり、さらにその後、高崎→マゾーラと追加点取るシフトにして攻め立てるも、逆にイマイチ雑な試合展開になってなかなか得点できず。残り10分でエジ→直輝(おかえりなさい。待ってたよ。)に替えて中盤を活性化すると、終了間際に元気くんの素晴らしいミドルが決まってやっと楽に。そのまま試合終了。1ヶ月ちょいぶりに勝利をつかみましたとさ。

以下、気になったところメモ

  • やっぱなんていうか連動とかフリーランニングとかしないのね。今シーズンスタートから一貫して実践されてきた、「各自決められたポジションをなるべくキープしつつ戦いましょう」っていう意識が強すぎるのか、攻守にわたって単調、かつ連動性ほぼゼロ。マルシオは2トップの形で右に配置されるようになってから積極的にポジションをチェンジして相手の空いたスペースでボールを受けようと努力してるのが見えるけど、これは彼だけ特別に許されてるのかな。。他の選手に同様の動きがないので効果的にならない。
  • 達也が入ることで裏のスペースへの仕掛けが増える→それによって相手ディフェンスが引っ張られてスペースができるので他の選手がそのスペースを使って攻撃参加しやすくなるってのはいい。やはり達也は試合の流れを変えられる選手ですね。今の戦術でも彼の果たす役割は大きいので、ケガが多いのがホント残念。
  • エジ、高崎の2トップはお互いに近い位置でプレーしつつ、どちらかがポスト→落としたボールに走り込む的な動きはできてるんだけど、もう少しどちらかが下がってボールを引き出すような動きが欲しかったかも。2人とも相手ディフェンスラインの中でゴールに背を向けてボールください状態になってしまうケースが多かったので、なかなか相手ディフェンスラインにもギャップが生まれないし、中盤と2人の間にスペースができてしまっていて、距離が遠く、効果的なパス供給ができていなかったと思う。
  • 啓太、柏木のボランチはそれぞれの選手個人は悪くないと思うんだけど、両者とも展開力が足りないと思う。啓太はロングボールの精度に難あり、柏木は左足しか蹴れないからどうしても利き足に持ち替えたがる傾向があり、プレースピードが遅く感じる。今の戦術(サイドチェンジをキーにしたサイド攻撃)を効果的に行うには、ロングボールを対角線上に正確に蹴れる人が中盤の底や最終ラインに必要。直輝が入ってから彼がそういうボールを何本か蹴ってた気がするけど、それがないと今のポジション固定サッカーの場合、躍動感がでないよ(あくまでペトロのサッカーを実現するならって話。今日の試合でも啓太の守備は素晴らしかったよ)。
  • ↑と関係するけど永田くんもせっかく正確なロングフィードが持ち味なんだからもっと活かしたい。達也が入ってからは何度かそういうボールを蹴れてた。やはり前線がボールを引き出す動きをしてあげないとダメね。
  • マゾーラは先発で使うのは難しいと思うけど、流れを変えたいときにはやはり有効ですね。彼のドリブル突破力や正確、かつ強烈なキックはとても魅力的だし、相手にとっても脅威を与えられる選手。そういう選手は貴重。あとはなんていうか、いいプレーと凡ミスプレーのムラがなくなれば...

結果は出たのでそれは素直に喜んだらいいと思うけど、ぶっちゃけ今の2トップ方式には懐疑的というか、そもそもシステムの問題じゃなくて、全体の連動性が足りないのがうまくいってない理由だと思ってる自分としては、誰かがこう動いたら、もう1人はこう動こうぜとか、そういう約束事が見えず、個々がバラバラにサッカーやってる感がある、かつ当初目指してた戦術はどこ行った的な現状は怖い。とはいえ、勝たないと選手に自身も生まれないのでよかったところは次戦にも活かしつつ、改善すべき点にはしっかり取り組んで欲しいなと思います。

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