天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 決勝 vsベガルタ仙台

さて今シーズンも最後の公式戦となりました。あと1勝で天皇杯のタイトルと来季、ACL出場権(ストレートイン)の両方が手に入る決戦はホーム埼スタでの開催。対戦相手は初めて天皇杯決勝に駒を進めたベガルタ仙台。

事情により元々の日程から変更されての天皇杯決勝戦は、さいたま国際マラソンと日程的にかぶってしまって色々と埼スタ終戦が騒がしい感じの中で行われるナイトゲーム。普段、天皇杯というとデイゲームの印象が強いのでちょっとだけ違和感がありますが、「平成」最後の天皇杯を手に入れて気持ちよく今年を締めたいところ。

天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 決勝 vsベガルタ仙台

さて今日のスタメンは最終ラインに岩波、阿部、槙野。中盤は青木、柏木、長澤を並べた3ボランチ。ウィングバック、右に橋岡、左にウガ。武藤、興梠の2トップという並び。GKは西川。

準決勝の負傷交代で心配されていた前線の2トップ、興梠さんと武藤さん、さらに腕を痛めて同じく途中交代した青木さんはなんとか間に合って先発。逆に準決勝で負傷から復帰していたマウリシオさんが再離脱してベンチにも入れずという状況。リベロは阿部ちゃんが務めます。ちなみに青木さんは準決勝での負傷は腕の剥離骨折という結構な重症だったようで、コルセットで腕を固めての強行出場。無茶しますわと思いますが、中盤の底で彼の働きは非常に重要ということで勝負に出た感じでしょう。

対する仙台はジャーメイン・良選手をワントップ気味にシャドーに石原、野津田両選手を配置した、3-4-2-1 のフォーメーションでスタート。ビルドアップ時には最終ラインに椎橋選手が落ちる形で後ろを4枚にしていましたが、後方で数的有利を作りつつウチのディフェンスが食いついてきたところでその背後のスペースを狙うという意図が見えました。実際にウチのディフェンスは2トップに加えてトリプルボランチの3枚が両サイドまできっちり出ていってフォアチェックに徹していましたが、青木さんがポジションを下げた椎橋選手に付いていくとその背後のスペースでジャーメイン選手がボールを受けに動くので少し対応が遅れるとバイタルエリアで前を向かれて厄介だなと。

とはいえ、仙台もそこから先、2列目がジャーメイン選手を追い越して裏に入っていくような動きやサイドをえぐるような攻撃がなかったため、比較的ボールを持たれて押し込まれる立ち上がりにはなりましたが、正直「やられる」っていう感覚はあまりなく、序盤の混乱を落ち着かせれば先に試合を動かすのはウチだなという確信めいたものを持ちながら試合を眺めていました。

あ、余談ですが決勝戦はプレミアムシートで観戦してました。前回決勝に進出した2015年(正確には2016年の元旦決勝でしたが)、味の素スタジアムで開催された第95回天皇杯決勝でも同じ席で観戦してて、あの時は優勝を逃した悔しさで半分記憶喪失になってますけども、今回こそはということで抽選申し込んでたら当たっちゃったので慣れない埼スタの指定席から試合を拝見させて頂きました。埼スタでは普段ゴール裏にしかいないので、指定席は代表戦とか含めて数える程しか座ったことないんですけども、やっぱ試合見やすくていいですね。

さて試合に話を戻しましょう。

コンディションの影響もあってかインテンシティという面では準決勝の鹿島戦より落ちた印象もあり、それが仙台にある程度ボールを動かされる要因にもなったとは思いますが、それでも最終ラインでのプレー強度はしっかり確保し、最後のところでは決定機を作らせない展開の中、序盤、仙台の猛攻をしのいで少し試合が落ち着き始め、長澤さんのクロスから興梠さんがニアで頭に合わせたおしいシュートを放った11分のシーンなど、徐々に仙台の隙を突いてウチがチャンスを作り始めた後の13分、ウガのスーパーゴールが決まります。

コーナーキックからのリスタート。柏木さんは武藤さんへのショートコーナーを選択(これは仙台がゾーンディフェンスを採用していることを想定して前日練習でも行われていたようですね)。これを武藤さんが柏木さんに戻すと柏木さんは中央の長澤さんへと展開。長澤さんはゴール前に上がっていた槙野さんを狙ったクロスを選択しますがこれは仙台ディフェンスにクリアされます。しかしこのルーズボールに猛然と走り込んだウガがペナルティエリア外からそのままダイレクトでミートしたミドルシュートは、スピード、コース共に完璧なゴラッソ。早い時間帯に先制して試合を動かします。準決勝でのギリギリ得点阻止といい、今回のスーパーゴールといい、ここぞというときにウガが最高の働きをしてくれました。

その後は攻勢に出る仙台をうまくいなしながら要所要所でカウンターを当てつつ虎視眈々と追加点を狙う展開。この辺の冷静な試合運びは準決勝同様、非常に頼もしい感じになってきたなと。欲を言えば何回かあったチャンスでしっかり決め切れているともっと試合が楽になるんですが、そこは次の課題かもしれません。

試合は1点リードしたまま後半へ折り返し、後半もサイドの局面でディフェンスが出ていったときにそこを外されて入れ替わられるとピンチっぽくなるんですが、それ程仙台にウチの守備ブロックが動かされたシーンもなく、仙台の前線に対してはウチの3バックがガッツガツに当たってほとんど仕事をさせなかったこともあってよく言えばウチの守備の堅牢さが改めて目立つ試合に。

仙台は67分にジャーメイン選手を諦め、阿部拓馬選手、さらに古林選手に替えて関口選手を2枚同時に投入。サイドからのクロスと中央での運動量に期待しての交代策だったと思いますが、しっかりブロックを形成したウチにとってはそれで大きく試合展開が動くような脅威にはなりませんでした(とはいえ阿部選手にバイタルエリアでマイナスのグラウンダークロスをフリーで合わせられたシーンはこの試合でも最大のピンチでした。シュートは西川さんの正面だったので事なきを得ましたが)。

ウチの交代策は62分に柏木さん→柴戸さんとしてそのまま柏木さんのところに柴戸さんを投入。この時点でウチは残り時間守り切るっていう方向に舵を切ったのがわかる交代。84分には武藤さん→忠成さんとしてまだ完全なコンディションではなかったと思われる武藤さんを下げつつ、こういう大舞台で結果を出す男、忠成さんをピッチに送り出します。

90+5分の興梠さん→ズラタンさんの交代は時間消費のため(わざわざキャプテンマークを巻いている興梠さんを交代させてズラタンさんにキャプテンマークを巻く細かい時間稼ぎするあたりが、敵としてやられたら相当イライラしますけども、したたかでしたね) ですが、交代カードを有効に使ってウガの1点を守り切ると、12年ぶり(2006年以来)の天皇杯制覇となりました。

今シーズンも序盤は色々とあってどうなることかと思いましたけども、オリヴェイラさん就任後はチームも落ち着きを取り戻し、進む方向性がはっきりしたことで選手達の迷いも消えたように見えます。そしてオリヴェイラさんが選手達のモチベーションをうまくコントロールして、疲れが溜まりがちのシーズン終盤に最高のパフォーマンスを発揮させてくれました。これでオリヴェイラさんは日本で指揮を執った6シーズン(うち、今年は半年ですが)で無冠だったシーズンがなしという、とんでもねぇ偉業達成。なんていうか勝ち方を知っている監督というのはすげぇなと思います。

ちなみにクラブとしても3年連続(2016年ルヴァンカップ、2017年ACL、2018年天皇杯)でタイトル獲得。しかも全タイトル監督が違うっていう偉業と言っていいのか、何なのかわかりませんけども、なんだかんだで結果を残せる選手達が育ってきたということでしょう。ヒラさんが引退して、でも後を継ぐべきウガがしっかり活躍し、ヒラさんに天皇杯を挙げさせて送り出せるなんて素晴らしいですし、次の世代が新しい黄金時代を作っていってくれることに期待が膨らむ、そんな決勝戦でした。

天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 決勝 vsベガルタ仙台

さて、これで今シーズンの全日程が終了。来期に向けてここからは補強の話などが色々と出てくると思いますが、それはまた別途触れるとして、しばらくは勝利の余韻に浸りつつ、年末を迎えようかなと思います。

試合データ

観客: 50,978人
天候: 晴
試合結果: 浦和 1-0 仙台(前半1-0)
レッズ得点者: 宇賀神(13分)
警告・退場: 長澤
主審: 山本 雄大 氏

おまけ

あとでビデオ上げるかもしれないけど、とりあえず Twitter でつぶやいてたやつ。

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