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2017 Jリーグ 第10節 埼玉スタジアム2002 鹿島アントラーズ戦

前節はアウェーで行われたダービーマッチ。前半は押し込みながらも後半にペースダウンした上にミスから失点。そのままリズムを崩して敗戦というちょっと悔しい結果になって公式戦の連勝は「6」でストップ。気を取り...

前節はアウェーで行われたダービーマッチ。前半は押し込みながらも後半にペースダウンした上にミスから失点。そのままリズムを崩して敗戦というちょっと悔しい結果になって公式戦の連勝は「6」でストップ。気を取り直してのぞむ今節は、勝点差「1」で首位を争う鹿島アントラーズをホーム埼スタに迎えて。

長いシーズン、狙い通りに行かない試合も必ずいくつかはあります。前節の大宮戦はまさにそういう試合でしたが、ダービーが特別な試合だということは置いておいても 1/34 試合だということに変わりなし。重要なのは 1年間を終わった時点で最も勝点を獲っていることであって、そのためにはうまくいかなかった試合から何を学び、次に活かすかが重要。

今節はそれを試す重要な試合。しかも相手が今年も直接優勝を争うであろう鹿島となれば相手に不足なし。まさに前半戦の天王山。きっちり倒して、首位をキープしつつ、相手との勝点差を広げておきたいところでしたが......

2017 Jリーグ 第10節 埼玉スタジアム2002 鹿島アントラーズ戦

さて、今日のスタメンは最終ラインに森脇、那須、槙野。ボランチに阿部ちゃん、青木。両ワイドにウガと関根。武藤、興梠をシャドーに、ラファエル・シルバのワントップ。GKは西川。

右太腿打撲の影響で大宮戦でも前半のみでの交代となってしまった柏木さんが今節は欠場。さらに大宮戦で左足首捻挫の遠藤さんも欠場となり、柏木さんの代わりには青木さん。遠藤さんの代わりには那須の兄貴が先発起用となりました。

前日の練習では駒井さんをトップ下に入れた、2トップという変則的な布陣もテストしていたようですが、さすがにぶっつけ本番でとはいかなかったようで、駒井さんはベンチスタート。ただ、恐らく後半から投入されるであろう駒井さんの投入タイミング、およびポジションは、試合の流れによっては重要なポイントとなりそうな戦前の予想。

対する鹿島は、いつも通り 4-4-2 のフォーメーションながら、守備時は5バックにして 5-3-2 でブロックを作るやり方。サイドのスペースを埋め、中央はレオ・シルバ選手、小笠原選手がきっちりと締めてくる強固な守備陣形で、中央に入ってきたところを潰してそこからカウンターという狙いが明確なやり方。

前線の2トップには金崎選手、ペドロ・ジュニオール選手という強力な2枚を置いて、カウンターの威力は強烈。ウチとしては鹿島の術中にハマらないためにも、中央での不用意な奪われ方は避けたい、さらに相手の2トップに対するケアが重要なポイントとなる対戦となりました。

試合は立ち上がりの20分くらいまでは中盤での激しい主導権争いが展開され、両者とも気持ちの入ったプレーで球際も激しく、白熱した展開となりました。ウチもサイドから中央への斜めの楔、もしくは両サイドの積極的な仕掛けにより鹿島ゴールに迫りますが、鹿島の堅い守備ブロックに阻まれてフィニッシュまではいけない時間が続くと、徐々に鹿島が流れを引き寄せ始めます。

すると24分、自分たちのミスからボールを失いスローインでのリスタート。そこからゴール前中央の金崎選手にボールが入りますが、これをフィジカルを活かした胸トラップで収められてしまうと、対応した森脇さんが金崎選手の鋭いターンに対応が遅れマークが外れます。

これに対して右サイド戻ってきた関根さんがカバーしてボールを奪いに行きますが、スライディングしたところをうまく外されて金崎選手はフリーでシュート打てる状態に。半ば強引に放ったシュートでしたが、遅れてシュートブロックに入った森脇さんに当たったボールは、シュートに反応して動いていた西川さんの逆をつくような形になってゆっくりとゴールに吸い込まれると先に失点する嫌な展開に。

このシーンに関してはディフェンスも人数がそろっていてディフェンスラインも特に崩されたわけではありません。金崎選手にも森脇さんが対応していましたが、完全に個の力で持っていかれた失点。

ACLのウェスタンシドニー戦で楠神選手にやられた1失点もそうですが、これに関しては個で負けないでねというしかなく、やられた人達は次、同じような状況で同じやられ方をしないようにだけお願いしたいところ。

立ち上がりに関してはウチもけっして悪くなかったところで、鹿島にワンチャンスを持っていかれた形の失点で、鹿島のようなチーム相手に先に失点してしまうと試合が難しくなってしまうことから残念ではありましたが、前述の通り崩されたやられたわけではなく個人的にはそれ程致命的だとは思っていません。今節に関していえば失点よりも攻撃面での停滞の方が大きかったと。

言っても仕方ないけど柏木さんと遠藤さんの穴はでかかった

やはり、現実的な問題として主力が2人抜けているのは非常に大きい。こればかりは2人とも負傷なので言っても仕方ないんですけど、特に柏木さんは替えがきかない選手。中盤でゲーム全体をコントロールし、攻撃のスイッチを入れたりとチーム全体のリズムを作る選手ですので、彼がいないことですべての歯車がずれてきてしまいます。

代わりに入っている青木さんがダメなんじゃなく選手特性が違う。柏木さんの代わりをできる人なんかいないという意味で彼の抜けは大きい。例えば矢島さんあたりがもう少しコンスタントに試合に絡んでくればまた違うのかもしれませんが、今日のように2人主力が抜けていてもベンチにすら入らない時点でお察し(この件で矢島さんを起用しないミシャさんを批判する人をたまに見ますが、単に矢島選手の力が足りないだけです)なのでどうしようもない。

青木さんは鹿島の強力な2ボランチのところでボールロストするのを嫌ってか今日はサイドに流れ気味でボールを受けていましたが、相手のマークを外すような位置でボールを受けられないので常にパスコースには相手選手が素早く寄せてくる状態。ちょっとでもパスコースを探すと複数人に囲まれてしまうので前線に対して効果的なパスを供給するリンクマンとしては機能せず。逆に狙われてカウンターの起点になるなどちょっと不本意であろう出来。

サイドで1対1の状況を作ったとしても、仕掛けた後ろのスペースは相手CBにしっかりケアされているので1人抜いてもカバーリングで引っかかる、クロスを上げてもニアではじき返されるでほぼノーチャンス。打てるのはこぼれ球に先に反応できたときのミドルシュートくらいですが、これも枠に飛ばずという感じで決定機と呼べるようなシーンは前半には皆無。

無理に楔入れれば潰されてカウンターの起点になるし、興梠さんなどは前線に雑なボールを入れられてはボールロスト→プレースバックして守備に奔走→疲労が溜まって本来の前線での仕事ができず...... みたいな悪循環と、なかなか難しい試合展開のまま後半へと折り返し。

後半立ち上がりに1回だけよい崩しが、ただし続かず......

後半の5分か10分くらいだったでしょうか。1回だけ効果的な崩しが発動した場面がありました。右サイドで森脇さんからのボールを関根さんが素晴らしいターンで相手を1人かわして抜け出すと、相手ペナルティエリア右隅に入ってきた武藤さんにパス。これをワンタッチで中央に流すとフリーのラファさんが受けてそのままシュート。

このシュートは枠外で得点とはならずでしたが(枠に飛ばして欲しかったけど)、武藤さんがうまく鹿島のCBの1人をサイドにつり出して作ったスペースをラファさんが使うという形で素晴らしい崩しでした。

相手が中央を固めている場合はこのように相手CBをいかにサイドにつり出すかが重要なポイントで、これによって広げたCB間のスペースを突けると得点チャンスが生まれます。これを続けてくれればチャンスもあったと思うのですが、結局この1回のみだったので、そこはちょっと残念でした。

後半、鹿島は1点リードしていることで無理はせず、しっかり守備ブロックを作ってカウンターに専念すればよいという流れの中で時間が徐々になくなっていきます。

61分には中盤でなかなか効果的な働きができなかった青木さん→駒井さんとして彼をボランチに。駒井さんはボランチにポジションをとりながらも、サイドに流れて積極的に前に仕掛けつつ中盤と前線をつなぐ役目を果たしにいきます。

続く66分には武藤さん→忠成さんとして、ゴール前に起点を作りにいきます。これで中盤からボールを入れる人、それを受けて捌ける人がそろいますが、ここで鹿島の交代が遠藤選手を下げて永木選手を投入し、駒井さんのところを消しに来るというなんつーか、腹立つくらい的確な対処。これで駒井さんの仕掛けをことごとく封じられると、前線に全くボールが入らなくなって手詰まり状態に。

時間少なくなって徐々に前線の選手はコンビネーションより個人打開に走り出す、チーム全体もうまく行かないイライラからかヒートアップして冷静さを失い始めると試合は完全に鹿島ペースに。そのままうまく時間を使われて1点を守り切られ、痛い敗戦となってしまいました。

結局、90分を通して枠内に飛んだシュートは後半、那須さんがドリブルで思い切って上がっていって放ったミドルシュート1本だけ(縦に楔を入れられない状況で、思い切って持ち出した那須の兄貴の判断は素晴らしかったですが単発で終わってしまったのが残念)。

個人的に決定機と思ったシーンも前述した後半立ち上がりのラファさんのシュートシーンと、同じく後半、興梠さんが潰れて流したボールに槙野さんがうまく抜け出して放ったシュート(ポストに当たって枠外へ)の2本だけ。決定機が枠外シュートじゃそもそも点が入るわけもないでしょという...... 完全に攻撃陣が沈黙した試合となってしまいました。

振り返れば前節、大宮戦の後半から攻撃の停滞は見えていて、今節も柏木さんはもちろん、縦への持ち出し、さらに楔が入れられる遠藤さんが抜けることで攻撃面は厳しいかもしれないというのは予測できたことですが、鹿島の守備ブロックが非常によく組織され、強固だったこともあって予想を上回る完封されっぷりに。完全に押さえ込まれた状態にされてしまいました。

厳しい状況の時こそチーム全体の奮起を

長いシーズン、こういううまく行かない時期は必ずありますので、ここをどうやって乗り越えるかが重要です。柏木さんや遠藤さんが戻ってくれば問題はある程度解決するかもしれませんが、あまりにも特定の選手のコンディションにチーム全体が引っ張られすぎるもの問題(とはいえ、例えばバルサでさえメッシやネイマール、スアレスやブスケツあたりが抜ければ大きく戦力が落ちるように、替えの効かない選手がいること自体は仕方ないと思いますけども)。そのためにはやはり控え選手の奮起が必要かなと思います。

ラファの加入で前線のチーム内競争は熾烈になり、それが今シーズン、攻撃陣の爆発につながっていることは間違いありません。同じような競争が中盤や最終ラインにも起こらないとなかなか選手層に厚みが出てこないですね。

このままではいつまで経っても柏木さんがいないとまるで別のチームですねとか、森脇さんや槙野さんがいないとビルドアップや守備がイマイチですねとか言われ続け、阿部ちゃんはヘロヘロになりながらもフル出場を続けないといけないなんてことになってしまいます。

とはいえ一方で、出場機会は与えてもらうものではなく、日々のトレーニング内で監督やコーチをプレーで納得させ、自らの力で奪い取るもの。青木さんや駒井さん、那須さんあたりがベンチスタートながらもコンスタントに試合に絡めるのは、そうやってチャンスをつかみ取った上で試合でも結果を出しているからです。

現時点でチャンスをもらえていない選手は自分に何が足りていないのかを本気で考えて必死で動かなければ、選手層の厚い浦和でチャンスをもらう事はできないでしょう。悪い流れの時こそ、控え選手も含めたチーム全体の奮起に期待したいところです。

さて、これで少しだけお休みを挟んで週明けの水曜日にアウェーでACLグループステージの最終節(アウェー FCソウル戦)、そして来週末はアウェーでの新潟戦と続きます。

まだリーグ戦は10節、約 1/3 が終わったばかりで先は長いです。明日、現時点で勝点「2」差の暫定3位につけているガンバが勝ったとしてもまだウチは3位をキープ。首位との勝点差もたったの「2」です。もちろん前節、今節の連敗は痛いし死ぬほど悔しいですが、いつまでも落ち込んでいても仕方ありません。皆で前を見て、次の試合をどう勝つか、サポとしてはそれをどう後押しできるのか、それを考えましょう。

試合データ

観客: 57,447人
天候: 晴れ
試合結果: 浦和 0-1 鹿島(前半0-1)
レッズ得点者: -
警告・退場: 青木(警告×1/反スポーツ的行為)、ウガ(警告×1/反スポーツ的行為)、興梠(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 松尾 一 氏
順位(第10節終了時点):暫定2位(6勝3敗1分/勝点19/得失点差+13)