2020 Jリーグ 第12節 埼玉スタジアム2002 ヴィッセル神戸戦

前節はアウェーでガンバ大阪を相手に3得点して勝利。勝点も「20」に乗せ、まだまだ課題は多いながらも、特に守備面では前線からのプレスでハメに行くところと、しっかり引いてブロックを作るところのバランスをうまくコントロールし、いい守備から速攻で得点に結び付け連勝。この流れを継続できるかに期待がかかる今節は、ホーム埼スタにヴィッセル神戸を迎えて。

連日の猛暑の中で前節からは中3日での対戦。コンディション的にも厳しい状況が続きますが、それは相手も同じということで、神戸を相手にどのようなゲームコントロールができるか、注目しつつのキックオフとなりました。

2020 Jリーグ 第12節 埼玉スタジアム2002 ヴィッセル神戸戦

写真は「DAZN」中継映像から引用

スターティングラインナップ

2020 Jリーグ 第12節 埼玉スタジアム2002 ヴィッセル神戸戦 スターティングラインナップ

さて、今日のスタメンは最終ライン、CBはトーマス・デンさんに、槙野さんのコンビ。右のSBには橋岡さん、左に久々にスタメン復帰の山中さん、ボランチのコンビは柴戸さんと青木さん、SH右が長澤さん、左が関根さん。2トップには武藤さん、レオナルドさんを配置した 4-4-2。GKは西川さん。

CBコンビはここのところデンさん、槙野さんで落ち着いた感じ。2トップも前節、今シーズン初ゴールで本調子に戻ってきた武藤さんと連続ゴール中のレオナルドさんという組み合わせで変わらず。前節、前々節と2試合連続でスタメン出場したウガを一旦お休みさせて山中さんを左SBに戻した形。消耗の激しいボランチは試合ごとにローテーションしつつというところですね。

対する神戸は、最終ライン、左から初瀬亮選手、菊池流帆選手、ダンクレー選手、西大伍選手という並び、セルジ・サンペール選手をアンカーポジションに、2列目が安井拓也選手と佐々木大樹選手、前線3トップは左から古橋亨梧選手、藤本憲明選手、小川慶治朗選手を配置した 4-1-2-3 のフォーメーション。GKは前川黛也選手。

神戸は大幅に選手を入れ替え、前節からセルジ・サンペール選手以外は全員変更してのスタート。イニエスタ選手は帯同せず、ドウグラス選手、山口蛍選手、酒井高徳選手など、主力陣はベンチスタートとなりました。

ボール保持では良さが出ない浦和、ボール保持にこだわらない神戸

今節の神戸はスタメンを大幅に入れ替えたことや前線にスピードがあって、ワンタッチでゴールする能力の高い選手を並べていることもあって、それ程中盤でゆっくりつなぐようなボール保持の仕方にはこだわらず(ように見えただけですけどね)、比較的早めにサイドにもっていってアーリークロスを入れてくるような戦い方が顕著だったように見えました。中盤でボールを持てる選手がいないので、中央、ゴール前を細かいパスで崩すような難易度の高いプレーはほぼなく、サイドでの突破→速いクロスに藤本選手がニアで合わせに入ってくるみたいな形でチャンスを創出します。

守備時には安井選手が藤本選手と前線に並び、古橋選手、小川選手が2列目に落ちる形の 4-4-2 ブロックから2トップ、および両翼がウチのビルドアップに対してかなり積極的にプレスをかけてきますが、ウチとしてはどちらかというとコンパクトにブロックを作られて、ボールを保持させられてしまうと良さが出ない。

ボール保持した際のビルドアップとしては相手アンカー脇でうまくボールを引き出すポジショニングをする武藤さんとのところしか出口がない状態で、そこでレオナルドさんとフリックなどのコンビネーションでチャンスになったシーンもありましたが、やはり選択肢という点では足りない。その辺は以前から何度か書いていますが、自分たちがボール保持して相手に守備ブロックをセットされた際になかなか良さが出せない今シーズンの課題。

特に山中さんを先発させているにもかかわらず、本来のストロングポイントだった左サイドからの攻撃はほぼなりを潜め、何のために山中さん使ってるのかよくわからない状態。この辺はチームのコンセンサスとしてサイドにあまり偏らないようにしているのか、単に山中さんが自重したのかはわかりませんけども、守備面でのバランスを気にするなら左SBが山中さんである必要はなく、ちょっと不思議なポイント。

一方で、相手が思い切って前プレに出てきた際に、それをワンタッチパスでつないで外す、あるいは西川さんからの精度の高いフィード一発で裏返すことができた場合には中盤にできたスペースを使って縦にスピードに乗った攻撃が出せていて、やはり狙いとしては相手がバランスを崩して出てきたスペースの活用、もしくは中盤でうまくトランジションしてのショートカウンター。その意味では神戸が中盤でのボール保持にこだわってくれた方がやりやすかった気もしますが、ほぼ互角のポゼッションになってしまったことで、ボールは持ててるし、印象は悪くはないんだけど決定機は少ない、みたいな展開になってしまいました。

守備面はかなり整理された印象、ただしその構造的な問題を突かれて失点

ウチの守備ブロックは 4-4-2 ですが、以前、後ろがついてきていないにもかかわらず、闇雲にスイッチ入れて前線からアタックした結果、それを外されてやられるっていうのが、特に名古屋戦なんかは顕著に出てしまった形ですが、それで萎縮したとは思わないですけども、慎重に引いてブロック作ったら今度は90分押し込まれまくるっていう広島戦(勝ってるんで別にいいんですが)を経て、前節なんかは前からプレスをハメに行くところと、しっかりブロック作ってスペースを埋めるところのバランスがうまくとれた試合だったと思います。

また、SBがワイドに引っ張られた際のCBとの間、ハーフスペースを使われがち問題に関しては、そもそもSBはサイドまで出ていかず、ペナルティエリア幅でブロックを作るというやり方(相手のサイドにボールが入った場合はなるべくSHがアプローチに行く形で、SBとCBは適性距離を保つ)を意図的にやっていたように見えましたが、今節もそのやり方は変わらずでした。

ただ、このやり方の利点は4バック守備で使われたくないSBーCB間のスペースを埋められる一方で、サイドを捨てているとまでは言いませんが、相手のサイド攻撃に対しては、ある程度クロスを上げられるのは許容するやり方になります。もちろん、中央にデンさん、槙野さんっていう高さと強さのある選手がいるので、単純なクロスならはじき返してしまえるとは思いますが、今節の神戸のように、グラウンダーで速いクロスに対してニアにダイアゴナルに入ってきて合わせるのがうまい藤本選手のようなタイプが前線にいる場合は守備対応で難しくなるケースがでてきます。

15分に小川慶治朗選手に喰らった失点は、まさにその形でしたね。ウチの右サイドで初瀬選手が縦に仕掛けた時点で対応したのはSHの長澤さん、ペナルティエリア内には4バックが全員そろっている状態ではありましたが、GKと最終ラインの間に速いクロスが供給されたところで、その狭いスペースに藤本選手がデンさんと橋岡さんの間を斜めに入ってきます。

藤本選手にはデンさんが付いていきますが、これをニアでスルー(多分意図的にスルーしたよね)されたところでファーサイド、槙野さんの裏から入ってきた小川選手はノーマーク。簡単に合わせられて失点と。あれだけ低くて速いクロスが入ってくると、どうしてもディフェンスはボールウォッチャーになりますし、その状態でニアできっちり潰れるプレーされると、ああいう感じになります。ボランチの1枚が長澤さんのカバーリングに入るとか、その辺の約束事をもう少し整理して、精度を上げる必要はあるかもしれません。

デンさんのゴラッソ炸裂、しかし続く決定機を得点に結び付けられず悔しい敗戦

1点リードされて迎えた前半の33分、デンさんが移籍後初ゴールを、とんでもないゴラッソでぶちかましてくれます。右サイド、コーナーに近い位置でフリーキックを獲得。武藤さんが入れたボールは神戸ディフェンスにはじき返されますが、ゴール中央に落ちたクリアボールを走り込んだデンさんが右足一閃、バウンドしたボールの上がりっぱなをコンパクトにミートしたミドルシュートは、無回転で超低空をゴールまで一直線にぶち抜くスーパーミドルシュート。相手GK、一歩も動けずの、キャプテン翼かよというような素晴らしいシュートで同点、試合を振り出しに戻します。

1-1 で折り返した後半、57分にウチは3枚交代。長澤さん→汰木さん、武藤さん→興梠さん、青木さん→エヴェルトンさんとして、汰木さんを左SHに、関根さんを右に移動。これと同時に神戸も3枚交代。藤本選手→ドウグラス選手、佐々木選手→山口選手、セルジ・サンペール選手→大﨑選手とすると、3バックに変更。ドウグラス選手をトップに置いた、3-4-2-1 にし、守備時には 5-4-1 ブロックを作る形に変更します。

神戸の狙いとしてはよりピッチの幅を使ってウチをサイドから攻略する、といった感じだったのかもしれませんが、神戸の最終ラインに人が余っている状態になってくれた分、こちらとしては逆にやりやすくなった感はあり、流れ的にはウチ。

また、神戸がGKも含めてビルドアップするというコンセプトを貫いてくれたおかげで、何度か最終ラインとGKのところで致命的なパスミスをやらかしてくれていて、西川さんからの縦パス一発に興梠さんが抜け出してGKと1対1→シュートできずもこぼれ球に汰木さんが詰めてシュートした決定機のシーンを含め、いくつかあった決めきれそうなところを1つでもモノにしていれば・・・・・・とたらればを言いたくなるような展開。

しかし、決定機をものにできないまま 1-1 で迎えた82分、相手コーナーキックを一旦ははじき返したものの、そのこぼれ球を今度は山口蛍選手にダイレクトで叩き込まれて失点。シュートがデンさんに当たってコースが変わるという不運もありましたが、高く上がったクリアボールに対して少し寄せが遅れたところをフリーで打たれてしまったので、ちょっともったいない失点だったなと。

結局このまま1点のリードを神戸に守られ試合終了。連勝は「2」でストップとなりました。

さて、次はホームでの大分戦になりますが、試合間隔的には1週間のお休みとなります。しっかりコンディション整えて、大分戦に臨んで頂きたいと思います。

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試合ハイライト

試合データ

観客: 4,435人(入場 5,000人以下の制限付きマッチ)
天候: 晴 / 気温 27.6℃ / 湿度 65%
試合結果: 浦和 1-2 神戸(前半1-1)
レッズ得点者: トーマスデン(57分)
警告・退場: 西川(警告×1/反スポーツ的行為)、レオナルド(警告×1/反スポーツ的行為)
主審: 西村 雄一 氏
順位: 7位(6勝4敗2分/勝点20/得失点差-3)

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