2019 Jリーグ 第24節 埼玉スタジアム2002 松本山雅FC戦

先週末はアウェーで神戸に手も足も出ずの3失点、無得点の完敗を喰らってなかなか気持ち的には厳しい状況の中で迎える第24節は、ホーム埼スタに松本山雅を迎えて。

松本山雅は現在リーグ戦17位(勝点20)、第13節の名古屋戦で勝利後はリーグ戦直近10試合で勝ちなし(5分5敗)。前節の名古屋戦も先制しながら試合終了間際に追いつかれる形で引き分けに終わり、現在の順位に低迷しています。

とはいえ、ウチもリーグ戦ここ4試合は勝ちなし(3分1敗)、降格圏である16位の鳥栖(勝点24)とは勝点で「6」しか離れておらず、1試合の勝敗で簡単に残留争いに巻き込まれるポジション。その意味でホームで迎える下位チームとの対戦は勝点「3」がマストとなる試合。ACLの関係で金曜夜の開催となりましたが、ジメジメした感じは変わらないものの、雨のおかげで気温的には多少すごしやすくなったコンディション。立ち上がりからしっかりペースを握って試合をコントロールしたいところ。

2019 Jリーグ 第24節 埼玉スタジアム2002 松本山雅FC戦

さて、今日のスタメンは最終ラインに橋岡、森脇、槙野。中盤、ディフェンシブハーフは阿部、柴戸。両サイド、ウィングバックの左に山中、右にウガを配置。柏木、ファブリシオをインサイドハーフ、興梠の1トップという並び。GKは西川。

悲しいことに現時点でリーグ戦はもう優勝の可能性は消えて(理論上はあるかもしれないけれど現実的な話)、ACL圏内もほぼ絶望的。当面の目標としては早めに残留を決めること。そしてカップ戦への集中といったところでしょう。この試合が終わった週明けの火曜日にはACLの準々決勝(上海上港戦/アウェー)が控えており、主力はできれば温存したい。そんな意図もあってか前節、神戸戦からはスタメンを7人入れ替えてのスタートとなりました。システム的にはいつも通りの 3-4-2-1 です。

本来なら早い時間帯に複数得点して、興梠さんあたりも途中交代で温存できればマスト。ところが前半にはその可能性が見えた今日の試合、後半に松本の意図を抑えきれず失点を重ねる形で結論から言ってしまえば「ホームで」「絶対に勝たなければならない降格圏の下位チームに」「先制しておきながら逆転で敗戦」という最悪の結果となってしまいました。

対する松本もシステムはウチと同様 3-4-2-1。ワントップに元浦和の阪野選手、セルジーニョ、永井龍両選手がインサイドハーフ。両ウィングバックに田中隼磨選手、高橋諒選手を配置。藤田息吹選手、パウリーニョ選手のディフェンシブハーフ、3バックは左から水本選手、飯田選手、橋内選手という並び。

守備時には 5-4-1 のブロックを作って中盤をコンパクトに、最前線の阪野選手がプレスのスイッチを入れると、インサイドハーフが押し出す形で前3枚をウチのビルドアップに当てにきますが、そこはウチも阿部ちゃんが最終ラインに落ちる形で数的優位を作ると、両サイドにボールを散らしつつ、森脇さんのフィード能力を活かして裏に仕掛ける興梠さん、ファブリシオさん、柏木さんへと縦を意識させるなど、松本の堅い守備を根気強く揺さぶる作業。

それが形になったのが19分の先制点。前述の通り、阿部ちゃんを最終ラインに落として森脇さんが楔を入れやすい位置に横ずれします。

これにあわせて橋岡さんは右サイドの高い位置へ進出。柏木さんが中央にスライドして楔を受けるような動きを見せたところでウガが柏木さんの空けたハーフスペースにポジションをとると、そこでできた縦関係に思い切って森脇さんがウガへの楔を打ち込みます。この楔に相手ウィングバックが食いついた横を橋岡さんが素晴らしいタイミングでオーバーラップ→ウガがスルー気味のフリックでボールはフリーの橋岡さんへ。

これを橋岡さんがダイレクトでグラウンダーのクロスを入れると、逆サイドからインサイドハーフのファブリシオさんがスライディングしつつこのクロスに触ってゴール。右サイドの各ポジションが高度に連携した崩しに、きちんと約束通り逆サイドの選手がゴール前に入ってくるという形での先制点は、「完璧」といっていい得点だったと思います。

早い時間帯に先制して試合の主導権を握ったところで、問題はその後の追加点が奪えなかったことでしょうか。松本も失点で慌てることなく、しっかり守備ブロックを構築して耐える展開に。ここで慌てて前から出てきてくれて、多少でも中盤がオープンな展開になればファブリシオさんらがいる分、ウチにとってはやりやすい展開だったんですが、冷静に相手にとっては劣勢の前半をしのがれてしまったことでこれが後半の流れにつながってしまったかなと。

柏木さんがインサイドハーフにいるので、興梠さんとのコンビネーションは問題なし。あとはもう少し柏木さんに対して興梠さんと近いポジションにいるときに楔が入ってくると面白かったんですが、どうしても松本のコンパクトな守備ブロックに阻まれて柏木さんがサイドに流れるという形でボールを引き出すことが多く、興梠さんとの間でのワンタッチプレーなどには発展しにくかったのが少し残念。惜しいチャンスは作るも1点リードの状態で試合は後半へ。

1点リードの状態で後半も20分ほど経過すると、ウチとしてはこのまま守るのか、それとも積極的に追加点を奪いに行くのかが悩ましいところ。で、まぁ個人的には短い時間でもいいので柏木さん、武藤さんのインサイドハーフに興梠さんワントップっていう組み合わせも見てみたかったというのはありますが、64分に柏木さん→武藤さんとインサイドハーフを交代。試合後インタビューでは柏木さん自身が限界だったみたいなので仕方ないんですが、交代カードをウチが先に切ると、それに合わせる形で松本も動きます。

65分、ディフェンシブハーフの藤田選手→町田選手と交代し、パウリーニョ選手をアンカーに、その前に投入した町田選手、セルジーニョを並べる3ボランチ( 3-5-2)にして中盤に人数を増やしてきました。

ウチは以前から書いていますが傾向的に中盤が空くことが多く、それは前線から積極的にプレスに出ていくインサイドハーフやウィングバックと、逆に後ろからの押し上げが得意でない最終ラインとの間でディフェンシブハーフの2人が広いスペースをカバーしなければならなくなる。簡単に言えば選手の特性的に中盤をコンパクトに保つのが難しいしシステム的に人数も少ないこの弱点を松本がうまく突いてきた形で、前線の2トップがウチの最終ラインに積極的に突っかけてラインを下げさせ、中盤の数的優位を使ってここに起点を作ると、得意のサイド攻撃から中の高さを使う形で試合の流れを押し返されます。

このシステム変更に対して武藤さんにポジション落とさせるとか、ファブリシオさんをワントップにしてしまって興梠さんに相手中盤をケアさせるとか、ウチが即時対応できれば良かったんですけどね。うまく修正できなかったことで相手の狙いが活きてしまいました。

75分、途中交代で入った町田選手が前述した中盤の数定期優位を活かした持ち運びから相手左サイドの高橋選手に展開→クロスに阪野選手という流れで失点。阪野選手には槙野さん、森脇さんが2枚で対応していましたがその間で頭で触られると、このシュートに勢いはなかったものの、槙野さんにも当たってディフレクションしたボールは、西川さんの上を越えてしまう軌道でゴールに吸い込まれてしまいました。

松本の強みは前線の高さ。これに対応するにはクロスの出しどころをしっかり抑えるというのも重要ですが、クロスに対するウガの寄せも甘く、簡単に精度の高いクロスを上げさせてしまったことも悔やまれるところです。

この失点をうけて76分、ウガ→関根さん(中継を後でみたら失点前に興梠さん→青木さんって交代が予定されていたみたいで、大槻さんは恐らく青木さんを入れて中盤の数的不利を解消しに行こうとした矢先に失点しちゃったんで関根さんに切り替えたみたいですね)、さらに79分にはファブリシオ→長澤さんとして、長澤さんをトリプルボランチのような形で配置。中盤での人数を合わせに行きますが、83分にまさかの失点。

左サイドで永井龍選手にうまくハーフスペースでボールを受けてそのままペナルティエリア内に侵入されると中央へのクロス。これに中央で2枚ほど競られてウチの3バックが引っ張られたところの裏、逆サイドから入ってきた高橋選手にダイレクトボレーのような形で合わされて叩き込まれたもの。マークに付いていたのは関根さんでしたが、一瞬高橋選手を見失ったことであっさりフリーでシュートされてしまったのは残念でした。

リードを許してしまうとウチはすでに交代カードを使い切ってしまっていたことであとはピッチ上の選手が状況を打開するしかありません。しかし想定外の終盤2失点に対して臨機応変な対応ができず、パワープレーしようにもそういうオプションもウチにはなく...... 結局そのまま相手に時間を使われて試合終了の笛を聞くことになりました。

これで8月のリーグ戦は結局2敗2分、4試合して獲得できた勝点は「2」という非常に厳しい状況。しかも2敗は順位的に下位のチームという、残留が現実的な目標となっている現時点では確実に勝点をとらなければならない相手に連敗。大槻さんに対して色々と外部的なプレッシャーも高まってくるでしょうし難しい状況になってしまいました。

週明けにはACL、さらに来週末にはアウェーで湘南戦と続きます。修正できることは少ないとは思いますが、まずはACLに切り替えて、しっかりアウェーゲームを集中して戦ってもらいたいところです。

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試合データ

観客: 27,038人
天候: 曇
試合結果: 浦和 1-2 松本山雅(前半1-0)
レッズ得点者: ファブリシオ(19分)
警告・退場: 関根(警告×1/ラフプレー)
主審: 今村 義朗 氏
順位: 11位(8勝10敗6分/勝点30/得失点差-11)

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