AFCチャンピオンズリーグ2019 グループステージ MD4 全州ワールドカップスタジアム アウェー 全北現代モータース戦

4月も後半に入り、平成も残り1週間を切った今日この頃ですが、ミッドウィーク、水曜日に行われたのはアウェーでのACL、全北現代戦。

全北現代とは、ホームでの対戦で 0-1 の敗戦を喫していますので、アウェーでの対戦とはいえ、きっちりリベンジして勝点をゲットしないといけない状況。今節開始時点でのグループ1位vs2位の対戦。グループ首位再奪取をかけての対戦となりました。

AFCチャンピオンズリーグ2019 グループステージ MD4 全州ワールドカップスタジアム アウェー 全北現代モータース戦

写真は「日テレG+」中継映像から引用

さて、今日のスタメンは最終ラインに鈴木、マウリシオ、槙野。中盤は青木、エヴェルトン、長澤、両ワイドに森脇、山中。武藤、興梠の2トップという並び。GKは西川。

橋岡さんが神戸戦で負傷。柏木さんも同様に軽めの負傷で今回は帯同せず。エヴェルトンさんも少し痛めていて出場が微妙と言われていましたがスタメンに名を連ね、柏木さんの代わりには長澤さんが先発。橋岡さんのところはウガという選択肢もあったと思いますが、森脇さんを1列上げて起用。左は山中さん。2トップはいつも通りという形。システム的には 3-5-2(3-3-2-2)です。

対する全北現代は前回対戦同様 4-1-4-1 スタート。シン・ヒョンミン選手がアンカー、ワントップに2メートル近い長身を誇るキム・シヌク選手を置きつつ、左のサイドハーフにスピードとテクニックに秀でたリカルド・ロペス選手という配置。前回のレビューでも書きましたが、全体としてデカくて強くて速い選手をそろえ、相手のプレスが前から来るなら中盤を省略してもロングフィードを当てて落としたところに2列目から入ってくるみたいなやり方もできるし、相手を押し込めるなら前線の5枚はサイドを起点にしつつ、ワントップが落ちて受けたところにワイドからダイアゴナルに入ってくるなど、ディフェンス側としてはかなり捕まえにくい形でゴール前に入ってくるような崩しもできるので非常に厄介。

ウチとしてはアウェーで勝点を奪うためにも、まずは失点しないことが重要な立ち上がり。全北現代もホームで多少ゆとりがあるのか、少し様子見っぽい入り方をしてくれたため、試合開始早々は相手のプレスの出足も少しゆるく、開始 6分には相手のCKからロングカウンターを発動。長澤さんが中盤でボールを受けるとそのまま前進 → 右サイドの武藤さんへ展開。武藤さんからのグラウンダーの横パスを中央でエヴェルトンさんスルー → ファーサイドの興梠さんが放ったシュートがゴール左隅をかすめる惜しいシーンを作るなど、中盤でうまく長澤さんがボールを引き出して前向いてくれれば今日はカウンターが当たるかななんてちょっとよい予感のする入りとなりました。

しかし、そんなよい予感も吹っ飛ぶ失点は前半11分。右サイドでボールを受けた森脇さんでしたが、ちょっと出しどころがない状態での前方へのフィードをリカルド・ロペス選手にブロックされるとそのまま入れ替わられて一気に。ペナルティエリア付近までドリブルで持っていかれます。これに対してマウリシオさんが対応しますが、パスを警戒して少しシュートブロックがゆるく入ったところで右足一閃されると、巻ながらコースをついたグラウンダーのシュートは西川さんも触れずゴール右隅に吸い込まれて、早くも失点。最も避けなければならない先に失点するという状況で、試合を難しくしてしまいました。

この失点、原因は森脇さん個人のミスのように見えますが(まぁもちろんミスはミスなんですけども)、実際にはウチのビルドアップの構造上、あそこを狙われるのは必然だったりします。ウチはビルドアップが基本的に右サイド主体になりますが、これは2トップのうち、興梠さんはなるべくサイドには流れずゴール前、中央に位置するのが恐らくは約束事になっていて、武藤さんが右に流れることで、右サイドで数的優位を作って攻撃を組み立てて行きます。例えば神戸戦なら橋岡さんにボールを入れることがまずはスタート。そこに武藤さんと後ろから森脇さんがサポートすることでパスコースを作ってブレイクを狙います。今回は橋岡さんのところが森脇さん、森脇さんのところが鈴木さんになっていたわけですが、人が入れ替わってもやることは同じです。

しかし、この右からの組み立てはまともにスカウティングできるチームにとっては逆に狙い所になっていて、実際に今シーズン最初の試合として FUJI XEROX SUPER CUP 2019 で川崎さんとやったときなどは、かなり明確に右に持っていかされて橋岡さんのところで潰すっていうやり方をされていました。つまりウチのビルドアップは右サイド主体、かつ右で詰まると終了っていうのが悲しいけれど現状だったりするわけです。

右で作るにしても、全体のポジショニングや連動性でもう少し中央への出口が用意されたり、あるいは一気に左に持っていける展開力があれば何とかなるんですが、今のところそれがないので、中央を閉められて右に持っていかされたところで一気に圧力をかけられると今回のようにミスからボールロストしてカウンター喰らうっていう流れになりがちです。

全北現代がそこまで狙い所を定めてやってきていたかは見ている限りではわかりませんでしたけども、開始早々の失点は、そういうウチの弱点的な部分をうまく突かれてしまったなと。

この得点で相手としてはホームで楽な展開。ウチはなんとか1点を取り戻しに出ていかなくてはならなくなりました。しかし、失点後は全北現代の鋭い出足にボールを持っても連動性のない状況ではボールを保持できず、チャンスらしいチャンスも作れないまま時間が経過します。

ウチの守備ブロックとしてはいつも通り、基本は興梠さんだけを残した 5-4-1 でブロックを作りますが、相手が最終ラインやGKまでボールを下げた際は、エヴェルトンさんと武藤さん、興梠さんが3枚で前に出て行く形で相手のビルドアップにプレッシャーをかけます。しかし、全北現代はあえてGKまでボールを戻しておいて、ウチの前線が前に出て中盤が間延びしたところでGKから一気に縦のロングフィード → 長身のキム・シヌク選手にウチの最終ラインと競らせて落としたところで2列目から人が入ってくるというやり方を恐らく狙ってやってきていました。

相手のボールの動かし方でウチのディフェンスラインが縦に動かされてしまうと、最終ラインの前にスペースができがちになります。ここにロングフィード叩き込んで空中戦に強いFWに競らせてしまえば(実際、キム・シヌク選手の空中戦勝率はハンパなかった・・・)、セカンドボールに対してサポートすることで一気にフィニッシュまで持っていけます。ウチの最終ラインはこのロングフィードを警戒して前が出ていってもラインを上げられなくなるし、後ろが付いてこないので仕方なく前が下がれば、全北現代に中盤でボール保持されて押し込まれることになります。実際にこの流れで前半は全北現代ペースで試合を運ばれ、ウチはとにかく耐える展開にされてしまいました。

とはいえこの苦しい時間帯をなんとか無失点で切り抜け、試合は後半へ。ハーフタイムに槙野さん→岩波さんという選手交代があり、岩波さんが3バックの右に、槙野さんがいた左には鈴木さんが移動します。この交代策は予想外でしたが(試合後の選手インタビューでは体調不良で槙野さん自ら交代を申し出たとのこと。とりあえず怪我じゃなくてよかったです)、とにかく無茶して追加点を喰らうのだけは避けつつ、まずは同点にして試合を振り出しに戻すことが最優先となる後半立ち上がり・・・ だったんですけどもまたも開始早々に失点。

48分、ポジティブトランジションで前に出て行こうとした矢先に中盤でボールロストしたところから被カウンター。相手左サイドでフリーになったリカルド・ロペス選手がボール保持。ウチのプレスがゆるくなったところで、余裕を持って右足に持ち替えたリカルド・ロペス選手は、ゴール前に鋭く曲がりながら落ちる正確なクロスを供給。このボールに対して鈴木さんのマークを完全に引き剥がしつつ入ってきたキム・シヌク選手に強烈なヘディングシュートを合わせられるとさすがの西川さんもノーチャンス。ポジトラで山中さんが出ていったところでカウンターを喰らったため戻るのが遅れ、これが左サイドでのマークのズレを生んでしまいました。試合は2点を追う苦しい展開に。

それでも2点を先行した全北現代が少しペースを緩めてくれたことで、ここからウチが押し返します。58分、右サイドで岩波さんからのパスに抜け出した森脇さんが、ハーフウェーライン付近から思い切って前線の興梠さんへアーリークロス。このボールは相手CBにクリアされるかなと思ったのですが、運良く相手のクリアミスでボールは興梠さんの足元へピッタリ。そのまま興梠さんはペナルティエリア内に侵入すると、GKの位置を見極めた上で冷静にゴール右隅にシュートを流し込み、ようやく1点を返します。

このまま勢いをもって試合の流れを持っていきたい状況ではありましたが、全北現代もさすがに運動量は落ちつつも、要所では守備の圧力を高めてなかなか自由にはさせてもらえず、64分に武藤さん→ナバウトさんとしてウチが縦に圧力を高めると、少しオープンな展開になってボールが落ち着かない時間帯が続きます。82分には足が攣った興梠さん→汰木さんとして、ドリブルで変化を付けに行きますが、時すでに遅し。結局選手交代等でうまく時間を使った全北現代に1点差を守り切られて試合終了。前回対戦のリベンジとはならず、敗戦となりました。

ウチの試合の後に、グループGのもう一試合、北京国安とブリーラムユナイテッドの試合が行われましたが、2-0で北京国安が勝利。結果、北京国安に勝点で逆転され、グループ 3位となりました。

グループステージも残り2試合。アウェーでのブリーラムユナイテッド戦と、ホームでの北京国安戦となりますが、とにかく次のアウェー、ブリーラムユナイテッド戦は勝って帰ってこないと北京国安と全北現代の試合結果によってはグループステージ敗退という可能性もある状況。まずは続くリーグ戦、アウェー清水戦、ホーム磐田戦をきっちり乗り切って、チームのコンディションを上げていって欲しいなと思います。

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試合データ

観客: 8,096人
天候: 曇り
試合結果: 全北現代 2-1 浦和(前半1-0)
レッズ得点者: 興梠(58分)
警告・退場: -
主審: モハンメド アブドゥラ ハッサン 氏
順位:グループG 3位(1勝2敗1分/勝点4/得失点差+1)

試合ハイライト

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