2018 Jリーグ 第31節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

前節は上にいる鹿島にきっちり勝って、その後の天皇杯でも鳥栖に勝利、終盤戦に向けて調子も乗ってきたところで迎えた第31節は、ホーム埼スタにガンバ大阪を迎えて。

ガンバさんとは第15節にアウェーで対戦してスコアレスのドロー。相手も今節開始前時点で6連勝中と好調なチームではありますが、順位的には下のチームということで、鹿島のような上位チームに勝った次の節、こういう試合でしっかり勝てるかどうかが重要な試合となりました。

2018 Jリーグ 第31節 埼玉スタジアム2002 ガンバ大阪戦

さて今日のスタメンは最終ラインに岩波、マウリシオ、槙野。中盤は阿部、柏木、長澤を並べた3ボランチ。ウィングバック、右に森脇、左にウガ。武藤、興梠の2トップという並び。GKは西川。

青木さんが試合前日練習の時点で別メニュー調整でしたが、結局間に合わずにベンチ外。代わって阿部ちゃんが青木さんの位置に。それ以外は鹿島戦、天皇杯の鳥栖戦と同じスターティングラインナップ。

対するガンバはアデミウソン選手、ファン・ウィジョ選手を2トップに並べた 4-4-2。鹿島戦同様ですが、4-4-2 の相手に対してウチは 3-5-2。中盤、相手のダブルボランチのところで、2枚に対して3枚で数的優位を作れるため、ここをどう有効に使うかがポイントとなる対戦。

基本的にウガ、森脇さんが両ワイドに張ることで相手のサイドバックを引っ張りつつ、相手サイドハーフとの中間ポジションでうまくボールを引き出せれば、相手ボランチの両サイド、ハーフスペースにスペースが生まれるのでそこを長澤さんや柏木さん、あるいはトップから落ちてきた興梠さんや武藤さんがうまく使えれば狙い通り。

また、ガンバはウチのビルドアップ3枚に対して2トップ+サイドハーフ1枚で人数を合わせてプレスをかけつつ、ウチの両ワイドに対してもサイドバックがかなり食いつき気味の守備をしてきたので、西川さんや最終ラインまでボールが戻った際はそこから一気に相手センターバックとサイドバックの間のスペースに興梠さんや武藤さんが抜ける形での裏一発狙いも織り交ぜており、一見、プレスかけられて蹴らされてるように見えながらも、その辺はかなり狙いを持ってできていたんじゃないかなと思います。

ウチの攻撃は基本的に右サイドを起点にした反時計回り。岩波さんが森脇さんを後ろから押し出しつつサイドで作って相手がスライドすれば逆サイドのウガを狙ってサイドチェンジで相手をズラす。前述の通り、ウチのワイドのポジショニングとハーフスペース攻略によって、相手としてはボランチ脇のスペースをボールサイドと逆サイドにいるサイドハーフが埋めに絞りつつ、中盤をボールサイドにスライドする状況を強いられるので、このサイドチェンジがあることで右で作って左でウガがフリーの状況を作り、そこからのクロスで仕上げるという道筋が作れると。安定したロングフィードを誇る岩波さん、中央への斜めの楔を入れさせたらチーム随一と言える森脇さんというセットを活かしきるという意味では非常に理にかなった戦術です。

ただ一方で弱点、というか相手として狙い所となるのが、攻撃の起点となるためビルドアップ時に高い位置をとる岩波さんと、それに押し出される形で積極的に攻撃参加する森脇さんが上がった裏のスペース。元々この2人が後ろ向き、ゴール方向に戻らされながらの守備で強さを発揮するタイプでないことも加わって、カウンター狙いの相手からすればウチを前掛かりにさせといてそこを使いたいという駆け引きになります。

実際にガンバも左右ともですがサイド裏のスペースは確実に狙いにきていて、後述しますが特に2失点目は見事にそこを使われた形。攻撃面で非常にうまくいっているシステムではありますが、一方でリスクマネジメント、被カウンターになった状況での守備対応などには課題を残す結果となりました。

試合展開的には前半からペースを握ったのはウチ。ガンバとのシステム上の相性をうまく活かして立て続けにチャンスを作ると、前半40分過ぎまでガンバにシュートを1本も打たせない状況を作りますが、鹿島戦同様、この自分たちがペースを握った時間帯に得点できなかったことでまたも相手にワンチャンスから先行を許す展開になります。

前半43分、右サイドでボールを受けた森脇さんが横パスをミスってこのボールがフリーのアデミウソン選手に。ちょうどウチの選手が攻撃に出て行こうというタイミングでのミスだったため、中盤には阿部ちゃん1枚しか残っていない状態。アデミウソン選手が追い越して行った小野瀬選手に出した浮き球のパスは阿部ちゃんが何とかカットしようと触るものの完全にはコントロールできず、これを収めた小野瀬選手はミドルレンジから左足を振り抜くと、これがさすがの西川さんも触れないコースにものすげぇ勢いのシュートとなって失点。1点を追いかける状況に。

鹿島戦の時もそうでしたが、前半はいい形が作れていて、続けていれば1点のビハインドを追いつくのはそれ程困難ではないかなという印象。恐らく選手達も同じ心境で、後半立ち上がりからも前半同様に落ち着いて試合を運び、予想通り後半立ち上がり早々の49分、自陣からマウリシオさんが中盤でボールを引き出した武藤さんに素晴らしい縦の楔を打ち込むと、武藤さんがターン。これに対してガンバ、ファビオ選手が後ろから潰しにくるも、倒されながらも繋いだボールを長澤さんが一気にドリブルで運び、ペナルティエリア付近からグラウンダーの強烈なシュート。このシュート自体は相手GKにはじかれますが、これにうまくファーサイドから詰めていた興梠さんがサクッと押し込んで同点。

いい時間帯に追いついたことで、誰もが鹿島戦のようなウチの逆襲タイムを想像したんじゃないかなと思います。

ところが62分、ウチの攻撃がガンバゴール前で阻まれた瞬間、ウチの右サイド側に張ったファン・ウィジョ選手がフリーでボールを受けると、そのままドリブル。右サイドの岩波さん、森脇さんは完全に裏を突かれる形で戻りながら対応しますが、ファン・ウィジョ選手をスピードに乗せてしまったことで斜めに一気にペナルティエリア内まで侵入されると、そこから対応した2枚の間をコンパクトに振り抜かれて失点。

欲を言えば先に追いついた岩波さんがとりあえず中だけ切って縦に行かせてくれれば、カバーしてきた森脇さんとでシュートの選択肢を消すか、打たれるにしてももう少し窮屈にできた気がしますが、斜めに一気にペナルティエリア内にドリブルを許してしまったことでファン・ウィジョ選手にとってはシュートまでのイメージができちゃったかなと。

この失点で再度1点を追いかける展開になると、早く同点にしたいという多少の焦りもあってか、無理に相手ボールに食いつく守備をしてしまったことでガンバのワンタッチでのボール回しに見事に翻弄される形に。その流れからアデミウソン選手に3点目を喰らうと、これで試合的にはガンバのもの。前掛かりになるウチに対して要所要所でカウンターを当てつつ試合をコントロールされると、70分に森脇→ナバウトさんとして武藤さんをワイドに出し、81分には長澤さん→柴戸さんとして中盤をリフレッシュ。さらに83分の興梠さん→忠成さんという交代策も劣勢の流れを変えることなくそのまま試合終了。

特に武藤さんをワイドに出してしまってからは彼がサイドでの守備とクロス供給タスクに回ってしまったことで中盤でほとんど起点を作れず、チャンスらしいチャンスもないまま時間だけ消費してしまったのはちょっと残念だったかなと思います。冒頭に書いたとおり、鹿島戦のような難しい試合を勝ちきった翌節という重要な試合でしたが、残念ながら敗戦してしまったことで、3位までの勝点差も再び「4」へと開いて残り試合は3試合となりました。

さて、続く第32節はアウェーで札幌と。仕事の予定があわなくてテレビ観戦予定ですが、3位、ACL圏内を争う相手との直接対決ですので、今回の敗戦に関してはしっかり気持ち切り替えて、修正すべき点は修正しつつ、きっちり勝点を持ち帰って欲しいなと思います。

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試合データ

観客: 43,943人
天候: 晴れ
試合結果: 浦和 1-3 G大阪(前半0-1)
レッズ得点者: 興梠(49分)
警告・退場: 興梠(警告×1/ラフプレー)
主審: 岡部 拓人 氏
順位(暫定):6位(12勝9敗10分/勝点45/得失点差+11)

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