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2017 Jリーグ 第28節 ユアテックスタジアム仙台 アウェー ベガルタ仙台戦

ミッドウィークに行われたACLのアウェー上海上港戦はアウェーゴールをゲットしての引き分け。続く週末のリーグ戦はアウェー、ユアテックスタジアム仙台にて、ベガルタ仙台との対戦。 この試合が終わると、一旦代...

ミッドウィークに行われたACLのアウェー上海上港戦はアウェーゴールをゲットしての引き分け。続く週末のリーグ戦はアウェー、ユアテックスタジアム仙台にて、ベガルタ仙台との対戦。

この試合が終わると、一旦代表ウィークを挟むためひと休みに入ります。9月上旬から続いた週2試合ペースの連戦もやっとひと区切り。気持ちよく中断期間に入るためにもアウェーとはいえ、しっかり勝っておきたい試合となりました。

2017 Jリーグ 第28節 ユアテックスタジアム仙台 アウェー ベガルタ仙台戦

画像はDAZN中継映像から引用。現地行けなかったのでテレビ観戦。現地の皆さんお疲れ様でした。

さて、今日のスタメンは最終ラインに遠藤、阿部、マウリシオ、槙野。アンカーに青木、インサイドハーフに柏木、武藤、両ワイドにラファエル・シルバ、ウメ。ワントップに興梠。GKは西川。

システム的には引き続き 4-1-4-1 ですが、今回は左のワイドにウメを起用。右のワイドはACL上海上港戦に引き続きラファさん。武藤さんをインサイドハーフに移動させて柏木さんとコンビに。人的にはACL上海上港戦から長澤さん→ウメと1人入れ替えた上で、少しだけ前線の並びをいじった形となりました。

以前のレビューでも書きましたが、この 4-1-4-1 システムにおける守備面の課題は、両サイドバックが上がった裏のスペースと、青木さんの両サイドのスペースをどうケアするか。基本的にやられるときは青木さん(アンカー)の両サイドのスペースを使われたところで相手ボールホルダーにプレッシャーがかからず、高く設定したラインの裏を抜かれるというパターンが多いので、そこをどうするかがカギになります。

上海上港戦の時は、アンカー横のスペースをインサイドハーフが守備的に引いてくることで埋めつつ、サイドバック、特に左サイドの槙野さんのオーバーラップを極力抑制しつつ、サイドのスペースに関してはワイドの選手が最終ラインまで下りてくることで5バックを形成するような形にし、スペースをケアする(上海上港戦の場合はフッキ選手とのマッチアップに槙野さんを専念させる意図が大きかったと思いますが)やり方をしていました。

で、このやり方は強豪相手に守備的に入るなら有効だとは思いますが、かなり重心が後ろがかりになるので攻撃面では興梠さん(ワントップ)が孤立気味になって停滞が予想されること(上海上港戦では実際にそうなっていました)から、万能なやり方ではないなと思ってはいました。しかし一方で守備面では、カウンターから裏のスペースを使われて比較的安易に失点するここ数試合の課題を解決するひとつのヒントにはなるかなという見方もできました。

左ワイドの選手の人選がカギ

実際にこの試合でもウメが最終ラインまで下がって5バックになるようなやり方を試合開始当初からではなかったと思いますが採用していて、槙野さんをあまりサイドの守備に出て行かせないという点は意識されていたんじゃないかなと。

ちょっと話は試合からズレますが、槙野さんは1対1でマッチアップした相手からボールを奪取してくださいという対人的なタスクを与えればJリーグでも屈指の強さと能力を誇りますが(だから代表にも呼ばれる)、一方でスペースケアをさせたり、状況に応じた適切なポジショニング修正といった点では色々と微妙な点も感じられます。

で、人には向き不向きがありますし、強みの部分で人より飛び抜けているものを持っていれば構わないと思いますからそれでいいと思いますが、彼の強みを最大限活かしつつ、なるべく苦手なことをさせないという意味で、この槙野さんをあまりサイドの守備に行かせない、裏返せばあまり過度なオーバーラップをさせず(少なくとも両サイドバックがアホみたいに上がる状況は避ける)、中央のマウリシオさんと近い位置で守備的に働かせるというのは結構ポイントなのかなと。

そのためには槙野さんと縦関係を組む、左のワイドには縦に運動量があって守備から攻撃に出て行ける選手が必要になります。上海上港戦や天皇杯 鹿島戦の後半など、ここ数試合は武藤さんをその役割でワイドに出していましたが、本来ゴール前で仕事をして欲しい武藤さんをワイドで使うのは恐らく苦肉の策だったのだと思います。そこで今回は彼を本来の位置に戻し、ウメを代わりに起用することで同じタスクを実行させたと。期待通りウメは90分、攻守にわたってしっかり走りきってくれました。

堀さんの4バックシステムになってミシャさん時代のワイドとは、求められているものが少し変化しました。サイド攻撃が重要という面では同じですが、縦への仕掛け、1対1での突破力を重視されたミシャさん時代のワイドに比べ、堀さんの4バックシステムでは抜ききらなくてもクロスを上げきってくる能力や、そのクロスの精度、カットインからシュートまで持っていくような能力が求められるようになりました。もちろん、関根さんが移籍してしまったことで個の力による突破というところに頼れなくなってしまったという面もあるとは思いますが。

以前のレビューで駒井さんとか堀さんのシステムだとちょっと割を食いそうって書いたのですが、それはそのためです。一方でウメや高木さんはそのタスクにはピッタリマッチします。そして、前述したようにそこに加えて縦方向の運動量が求められるとなるとウメにかかる期待は必然的に大きくなりますねと。高木さんは守備面ではやはり多少不安がありますので。

一方で右ワイドに関してはラファさんが起用されているため守備面ではあまり期待できませんが、右のサイドバックはここのところ遠藤さんが起用されていますし、彼は前に出て行きつつボールを奪いきる能力に加え、適切なオーバーラップと逆サイドの槙野さんなどをみながら守備のバランスがきちんと取れる選手なので、左サイドに比べれば比較的安定感があります。

ただ、個人的にはラファさんは後半から出した方が相手にとっては嫌なんじゃないかなと思ったりもします。前半はラファさんよりは守備が期待できる高木さんあたりでスタートして、後半途中からラファさん投入→守備はある程度サボっていいからとにかく右サイドをチンチンにしてやってくださいというやり方の方が向いていそうかなとか。この試合では終盤に3点目を奪ってくれて、結局それが決勝点になったためラファさん様々ではありましたが、一方で無理なドリブルからボール奪取されて被カウンターの起点になっているケースも多く、前にも書いた気がしますが諸刃の剣感があるなと。

久しぶりの先制点

さて、ちょっと試合内容と離れた話が長くなったので元に戻します。対する仙台は、野沢選手をワントップに置いた3-4-2-1 でスタート。前線から積極的な守備とサイドを起点とした攻撃で積極的に仕掛けてきたため、試合開始直後は少しウチの選手たちも戸惑った感はありましたが、徐々に落ち着きを取り戻すと試合は両者拮抗した中盤での主導権争いに。

そんな中、26分に久々の先制点。相手ゴール前で得たフリーキックのチャンスに柏木さんが変化を付けたリスタート。左サイドで張ったウメにパスを預けると、仕掛けるそぶりから柏木さんへの戻し。これを柏木さんがダイレクトでゴール前にクロス上げると、ゴール前で興梠さんが技ありのヘディングシュートをゴール右隅に流し込んでゲット。柏木さんのクロスの精度、興梠さんのうまさが生んだ素晴らしい先制点でした。

その後は、久しぶりにウチらしいゴール前でのコンビネーションなども見せつつ試合を押し気味に進めて後半に折り返しました。ここまでは悪くない出来。

後半もこの勢いで突き放しに行きたかったのですが、後半開始早々にミスから失点。49分、中央で柏木さんのバックパスが短くなったところを三田選手にかっさらわれてそのままゴール前までドリブルされると、そこから思い切ったミドルシュート叩き込まれて同点に。そこからの数分は仙台が勢いを持って出てきたこともあり、かなり押し込まれて決定機を作られる展開に。

前半から柏木さんがかなり引いてボールを受けては、前線に出て行くというプレーを献身的にやってくれていて、中盤である程度ウチが主導権を握ることができていましたが、後半はちょっとその前半の疲れがでたのか、もったいないミスが出てしまいましたね。ガツンと当たられたわけではなく、プレスかけられたとはいえ、ある程度ゆとりがある中でパスがショートするっていうミスだったので本人的にも不本意だったろうなという失点の仕方でした。

ただ、この日は興梠さんが絶好調。失点の約10分後の60分、遠藤さんが右サイドの高い位置で相手にプレスをかけて奪いきると、思い切ってサイドの深い位置までオーバーラップ。一旦ラファさんに渡ったボールを再度受けると、そこからの速いクロスに興梠さんが頭で合わせて追加点。

ファーサイドから斜めにマークを蓮して入ってきた興梠さんのうまさが光った追加点でした。思い切ってプレスかけた遠藤さんも素晴らしかった(一瞬ファールかなと思ったんですけどね)。

この得点の直後に柏木さんを下げて長澤さん投入。

長澤さんはフィジカルの強さがありますし、上海上港戦でもその能力を活かして中盤で身体を張ったプレーを連発してくれていました。そのおかげもあってか、インサイドハーフの人選として監督から信頼を得ましたね。この日もリードした重要な局面から柏木さんに替わって中盤を任される形。その後、74分には興梠さん→ズラタンと2枚目のカードを切ります。

ウチとしては残り20分程度を、無理にバランス崩さないようにはしつつ、あわよくば追加点を奪って仙台を突き放し、試合を楽にしたいところ。ラファさんあたりが決めてくれれば、〆にラファさんを下げて高木さんや、守備的に行くならウガあたり投入してやれば完璧ねなんて思いながら観ていましたが、82分にそのラファさんが本当に追加点。

右サイドでボールを受けたラファさんがドリブルで中央に侵入。武藤さんにボールを預けてそのままゴール前に走ると、そこに武藤さんから絶妙なスルーパス。これをダイレクトで合わせたもの。2点差として試合を楽にすると共に、結果的にはこの得点が決勝点となりました。

この時点で試合時間は残り10分、相手は得点を狙ってクリスラン選手を投入していたこともあり、即座にラファさんを下げて守備に専念させる様な交代策をとるかなと思ったんですが、そのまま3枚目の交代カードをしばらく切らずに試合は終盤へ。すると、88分にクロスからクリスラン選手に頭で合わせられて失点。1点差に。失点後の89分にラファさん→高木さんとしますが、結果論ながらこの交代はもう少し早くてもよかったかなという気がします。

と、まぁ2失点して結果的には僅差とはなりましたが、そのままなんとか逃げ切って勝利。アウェーで勝点3をゲットしてくれました。連戦で各選手疲れの残る中、しっかり結果を出してくれたことは評価すべきだと思います。

さて、これでひと休み。次は2週間後の10月14日、ホーム埼スタでの神戸戦となります。再開後はまた神戸戦(ホーム)→ACL上海上港戦(ホーム)→ガンバ大阪戦(ホーム)という感じでプチ連戦がありますので、まずはしっかり休養していただいて、次の戦いに備えて欲しいなと思います。

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試合データ

観客: 18,026人
天候: 晴
試合結果: 仙台 2-3 浦和(前半0-1)
レッズ得点者: 興梠(26分)、興梠(60分)、ラファエル・シルバ(82分)
警告・退場: 柏木(警告×1/反スポーツ的行為)、阿部(警告×1/ラフプレー)、高木(警告×1/遅延行為)
主審: 荒木 友輔 氏
順位(第28節終了時点):7位(13勝10敗5分/勝点44/得失点差+12)

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